ビースト_(マーベル・コミック)
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ビースト
出版の情報
出版者
マーベル・コミック
初登場[Uncanny] X-Men vol. 1 #1 (1963年9月)
クリエイタースタン・リー
ジャック・カービー
作中の情報
本名Dr. Henry Philip "Hank" McCoy
種族人間のミュータント
所属チームX-メン
エグゼビア・インスティテュート高等部
イニシアティブ
XSE
アベンジャーズ
デフェンダーズ
X-ファクター
X-ターミネーター
著名な別名Blue Gorilla
能力動物的生理機能
超人的怪力、スピード、スタミナ、俊敏性、反射神経
天才レベルの知能
自己治癒力の加速
フェロモンの操作

ビースト(Beast, もしくはザ・ビースト、The Beast, ドクター・ヘンリー・フィリップ・”ハンク”・マッコイ、Dr. Henry Philip "Hank" McCoy)は、マーベル・コミックに登場する架空のスーパーヒーローであり、ミュータント達によるヒーローチーム・X-メンの一員。作家のスタン・リーとアーティスト兼共作家ジャック・カービーによって製作され、『アンキャニィX-メン』1号(1963年9月)で初登場した。

ミュータントであるビーストは超人的な怪力と瞬発力を備えており常人と比べて巨大な手足を持つ。潜在的な生理機能の変質が活発化してから、彼は次第に動物的な身体的な特徴、つまり蒼い毛皮、猫のような顔だち、尖った耳、牙、爪、そして強化された肉体的な力と感覚機能を得ている。

獰猛そうな外見に反して、彼は温和な気質で優れた画家であり、作家であり、科学者で、とりわけ生物化学や遺伝学の権威である。X-メンのメディカルドクターであり、エグゼビアの学園(the X-Men's headquarters and school for young mutants)で科学と数学を教えている。彼はミュータントの政治的な活動家でもある。野生の衝動と拒絶に対する恐怖と戦いながら、ビーストは己の肉体的・精神的な天賦の才能を人類とミュータントにとってのよりよき世界の創造に捧げている。彼はユーモアに関しては機知に富んだセンスを持ち合わせている。

設立当時のX-メンの一員であり、ビーストはX-メン関連のコミックスに終始一貫して登場している。彼は『オールスター』チームであるアベンジャーズやディフェンダーズのメンバーだった事もある。
Publication history

ビーストを制作したのはスタン・リーとジャック・カービーである。スタン・リーは『X-Men: The Ultimate Guide』の序文でビーストを野獣のような外面と対照的にX-メンのなかで最も理路整然として能弁で読書家に仕立て上げたと書いている。更に、その本では『オリジナルのX-メン達の魅力的で繊細な性格描写』に賞賛を集めたのはワーナー・ロスロイ・トーマスのチームであるとの意見を述べている。(Jay Gavin名義で)ロスは18号でカービーを完全に受け継いでトーマスは新たな才能であった。ビーストは39号で他のX-メンと一緒に、新しい読者層にアピールするために個性的なカラフルな新たなコスチュームを与えられた。その後おそらくは「エキサイティングなアート」を加えたジム・ステランコが去ると、ロスがニール・アダムズと共に復帰した。アダムズはカービーのスタイルに『リアリズムや理想化された美、叙事詩的な雄大さ』をブレンドし、のちに『アンキャニィX-メン』と呼ばれる『The X-Men』シリーズを作り上げ、1960年代後半から続くもっともポピュラーなスーパーヒーローコミックの一つとなった。1972年の『アメイジングアドベンチャー』誌の11号で、ビーストは外見的に劇的な変化を遂げ、現在の様な毛皮に覆われたクリーチャーに姿を変えた。

その後、十年ほどアヴェンジャーズやデフェンダーズ、X-ファクターといったいくつかのチームの一員として登場していた。最終的にビーストがX-メンに戻ってきたのは1991年の『X-ファクター』70号および『X-メン』1号である。2001年の『アンキャニィX-メン』390号ではビーストはレガシーウイルスの治療法を確立し、同年の『エクストリームX-メン』3号ではビーストはネコの様な姿へさらなる変貌を遂げた。『エクストリームX-メン』Vol.1の裏表紙における証言によれば、ビーストの性格描写に大きく貢献したのは、その作品と『アンキャニィX-メン』(16年間連続)、『X-ファクター』のライターであるクリス・クレアモントだという。
経歴

ヘンリー・フィリップ・マッコイはアメリカのイリノイ州Dunfeeで生まれた。父親はノートン・マッコイ、母親はエドナ・マッコイ。彼の父はハンクが生まれる以前に地元の原子力発電所に務めており、いちど酷く放射線に晒されており、どうやらそれが息子のミューテーションの原因になったようだ。ハンクは生まれつき優れた思考力と人間にしては並外れて大きな手足を持っていた。実際、彼の肉体のプロポーションはゴリラのそれと似ており、後に語られたストーリーでは彼の学校でのあだ名は『Magilla Gorilla』であった。
X-メン参加

ヘンリーのミューテーションは青年期にさしかかって完全にハッキリしたものとなり、さらなる力と俊敏さを得て学校に留まっていたわずかな期間、運動競技では優れた成績を収めるようになった。しかし、間もなく同級生や非ミュータントから敵愾心を強める事になった。避難所を求めるうちに、チャールズ・エグゼビア教授が彼に近づき、彼が運営する恵まれし子らの学園へと招いた。

ヘンリーは自分を受け入れてくれる施設へと向かう適時と考え、その申し出を了承した。彼はその学校が科学的知識の洗礼盤であると共に、安住の、そして後に彼自身がその地位を受け入れ、コードネーム・ビーストを授ける事になる『X-メン』へと繋がる場所である事を理解した。

デンジャールームでトレーニングに励みながら、彼はエグゼビアの指導の下、微分方程式からプルーストに至るまでさまざまな科目を学んでいく。
X-メン脱退後

ハンクは20歳の誕生日を迎えて間もなく、自分がもはや『strangest teens of all』の一人ではないと主張してX-メンを去った。『Amazing Adventures』(vol. 2) #11では彼は有名企業で遺伝子学研究施設で研究者になっていた。彼のアシスタントのリンダ・ドナルドソンは間もなく彼のガールフレンドとなった。ハンクは誰もが一時的にミュータントになれる『hormonal extract』を分離した。自分の研究を盗もうとする企てを挫こうとする際に、自分自身にも外見を変える為に使用したが、長く待ちすぎた為にプロセスを逆行させる事ができず、永久的に変身したままになってしまった。彼には体中に灰色の(後に青くなった)毛皮が生え、尖った耳、長い犬歯、爪、クモのように壁や天井を走る能力、優れた五感、加速された自己治癒力、コントロールが難しい野性的な側面を獲得する事になった。マスターマインドに記憶を抹消されてからしばらくの間ブラザーフッド・オブ・イーヴィル・ミュータンツに加わっていたが、すぐに回復した。ブランド社の研究所に戻ると、彼はガールフレンドのリンダ・ドナルドソンは共産主義者から送り込まれたスパイである事、胸の張り裂ける様な思いをしながらもその対決が避けられないものだという事を知った。


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