『VIDEO GAME MUSIC』
ナムコ の サウンドトラック
リリース1984年4月25日(レコード)
2001年5月23日(CD)
録音LDKスタジオ[1]
ジャンルゲームミュージック
時間30分13秒(レコード)
30分36秒(CD)
レーベルアルファレコード/\ENレーベル(レコード)
ポニーキャニオン/サイトロンディスク(CD)
プロデュース細野晴臣
チャート最高順位
週間19位(オリコンLPチャート)[2]
ナムコ アルバム 年表
-VIDEO GAME MUSIC
(1984年)SUPER XEVIOUS
(1984年)
細野晴臣 年表
フィルハーモニー
(1982年) 花に水
(1984年)
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『ビデオ・ゲーム・ミュージック』(VIDEO GAME MUSIC)は、日本初のゲームミュージックのサウンドトラック作品で、細野晴臣プロデュースのアルバムである。ナムコが1980年から1983年にリリースしたアーケードゲームのBGM・効果音を収録している。 1983年11月[3]、『ゼビウス』のファンであった細野晴臣が開発者の遠藤雅伸と、雑誌『ログイン』の野々村文宏の仲介で対談し[4]、その模様が同誌1984年2月号に掲載された。その席で、細野は『ゼビウス』のBGMも気に入っており、ローランド MC-8でBGMを再現して遊んでいたと告白[5]。この対談がきっかけで、ゲームミュージックのアルバム制作の機運が盛り上がる[6]。 前例のないアルバムのため、プロジェクトの開始までに時間がかかったが、1984年2月中旬にレコーディング開始[1]。基板からPCM形式で音を直接ライン収録する手法が採られ[7]、手間を要したものの最終的には収録から編集まで2週間で終了した[3]。なお、遠藤も音源制作に協力している。 発売後は初週5700枚を売り上げる好セールスを記録し、オリコンチャート初登場19位に入る快挙を達成した[3]。 当初はレコードとカセットテープのみの発売であったが、1986年4月25日に『ザ・ベスト・オブ・ビデオ・ゲーム・ミュージック』として初CD化(1985年発売『ザ・リターン・オブ・ビデオ・ゲーム・ミュージック』のA面とカップリング収録)。また1996年12月24日には、\ENレーベル作品のボックスCD『\EN BOX VOL.2』に、『スーパーゼビウス』とともに収録。 2001年にはサイトロンディスクより、アルバム単体でのCD化がなされた。このCD化にあたっては、復刻版ライナーノーツのほか、当時の制作事情や収録ゲームのエピソードなどを記載した新たな冊子が同梱されている。
解説
収録曲
SIDE A
XEVIOUS(作曲:慶野由利子)
ゲームセンターの喧噪から始まり、ゼビウスのプレイ中の音を収録。その後BGMと効果音を用いたリミックスに続き、最後に2 - 5位ネームレジストが流れ、フェードアウトして終わる。
冒頭の喧噪は、実際にゲームセンターで収録を行ったもの[3]。そのため、『ハイパーオリンピック』や『マリオブラザーズ』などの他社作品の音も、まぎれて収録されている。
タイトルは「ゼビウス」であるが、収録に使われたのは『スーパーゼビウス』の基板である[8]。
慶野は後にゲームが連射モードで収録されてると指摘、「ディップスイッチの設定1つで直ったのに」と収録に立ち会えなかったことを残念がっていた[7]。
BOSCONIAN(作曲:大野木宜幸)
ほぼ効果音とボイスで構成されている。サウンドテストで「レバーを左に入れた状態で、時計回りに5回転させ、手前に来たらレバーを離す」と、同じ音を出すことができる[9]。
PAC-MAN(作曲:甲斐敏夫)
PHOZON(作曲:慶野由利子)
MAPPY(作曲:大野木宜幸)
一部効果音がステレオ化されている(本来ゲームでは全てモノラル)。
ラウンド中にターゲットは10個までしか存在しないが、ターゲット取得音が11回鳴らされている[10]。
SIDE B
LIBBLE RABBLE(作曲:大野木宜幸)
BGMと効果音を用いたリミックス・バージョンを収録。
POLE POSITION(作曲:大野木宜幸)
NEW RALLY-X(作曲:大野木宜幸)
DIG DUG(作曲:慶野由利子)
アナログ盤のオビでは「デグダグ」と誤記されている。
GALAGA(作曲:大野木宜幸)
BGMと効果音のほか、シンセサイザーも加えたアレンジ・バージョンを収録。遠藤が終盤の展開を「ミッドナイトハイウェイ」と表現している[3]。
補足
レコードジャケットの人物の顔は、『ゼビウス』AREA 5の埠頭の写真に、口をつけたもの。ただし初期盤には口が無く、身体部分のイラストの色も異なっている。2001年版CDのジャケットは口付きのレコードと同じデザインだが、ライナーノーツを裏返してケースに入れ直すと、初期盤のデザインに変更出来る。また、この人物は当時のナムコットのCMにも細野晴臣と一緒に登場している。なお、カセットテープのジャケットは単純に『ポールポジション』のゲーム画面のみ。
ライナーノーツには野々村文宏、中沢新一が寄稿している。
1984年5月10日には、ナムコ直営のゲームセンター「プレイシティキャロット田町店」に細野・遠藤両名を招き、松居直美・三田寛子進行のもとテレビ生中継(TBSテレビ『生だ!おもしろ特急便』)[11]で本作が紹介された[3]。