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ビタミンC
IUPAC命名法による物質名
IUPAC名
2-Oxo-L-threo-hexono-1,4-lactone-2,3-enediol
or
(R)-3,4-dihydroxy-5-((S)- 1,2-dihydroxyethyl)furan-2(5H)-one
臨床データ
Drugs.com
ビタミンC (vitamin C, VC) は、水溶性ビタミンの1種。物質としては L-アスコルビン酸(単にアスコルビン酸とも)を指す[3][4]。欠乏状態が続くと壊血病を発症する[3]。ビタミンEの再利用やコラーゲンの合成に必要であるほか、発症した壊血病の治療にも使われる[5]。WHO必須医薬品モデル・リスト収録品。特に野菜や果物に含まれ、サプリメントも利用されている。
風邪をひいてからビタミンCを摂取する「治療」効果は、7件のランダム化比較試験 (RCT) からはっきりせず[6]、31件のRCTから日常的なビタミンC摂取では風邪の発症率は低下しない(予防しない)が、風邪の重症度と期間は減少させ、スポーツ選手や寒冷地の兵士といった特定の集団では予防効果があるとされる[4]。鉄分やカルシウムなどミネラルの吸収を高める効果がある。鉄過剰症(ヘモクロマトーシス)の人でビタミンCの摂取過剰では鉄過剰が促進されるが[7]、健康な成人であれば影響はない[8]。 ビタミンCは、コラーゲンの合成に深く関与している[4]。プロリン・リジン残基を含めた形でコラーゲンのタンパク質が合成され、タンパク質鎖が形成された後で酸化酵素によりプロリン・リジン残基がそれぞれヒドロキシル化(水酸化)を受けてヒドロキシプロリン・ヒドロキシリジン残基に変化し、これらは水素結合によってタンパク質鎖同士を結び、コラーゲンの3重螺旋構造を保つ働きがある。またこの反応の際にはビタミンCを必要とするため、ビタミンCを欠いた食事を続けていると正常なコラーゲン合成ができなくなり、壊血病を引き起こすものである[4]。 ビタミンCは、水溶性で強い還元能力を有し、スーパーオキシド(O2?)、ヒドロキシラジカル(・OH)、過酸化水素(H2O2)などの活性酸素類を消去する。ビタミンCの過酸化水素の消去は、グルタチオン-アスコルビン酸回路によって行われる。この回路に代表されるように、ビタミンCがデヒドロアスコルビン酸に酸化されても各種酵素によりビタミンC(アスコルビン酸)に還元・再生されて触媒的に機能する。 ビタミンCは、ビタミンEの再生機能がある。ビタミンEは、脂質中のフリーラジカルを消失させることにより自らがビタミンEラジカルとなり、フリーラジカルによる脂質の連鎖的酸化を阻止する。発生したビタミンEラジカルは、ビタミンCによりビタミンEに再生される[9]。 その他のビタミンCの機能としては、生体異物を代謝するシトクロムP450の活性化、チロシンからノルアドレナリンへの代謝(ドーパミンヒドロキシラーゼ)、消化器官中で鉄イオンを2価に保つことによる鉄の吸収の促進、脂肪酸の分解に関与するカルニチンがリジンから生合成される過程のヒドロキシ酵素の補酵素としての参画、コレステロールをヒドロキシ化し7α-ヒドロキシコレステロールを経た胆汁酸の合成等の様々な反応に関与している[10]。 人体を構成するタンパク質や脂質、DNAを酸化させる活性酸素種を素早く取り除く効果がある。活性酸素種は、糖尿病や動脈硬化、白内障などのいわゆる老化関連疾患の悪化につながる[11]。 紫外線により発生する活性酸素の影響でメラニンが合成される。ビタミンCはメラニン生成時に働く酵素チロシナーゼの活性化を阻害し、黒色メラニン合成を抑制するとされている。また、酸化型の黒色メラニンを還元型の淡色メラニンにするため、黒色メラニンの脱色効果も期待できる[12]。
機能
主な効能
抗酸化作用
美白・美肌効果
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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