VIZ Media
本部が入居しているビル
現地語社名VIZ Media LLC
種類LLC
業種コンピュータゲーム産業
ビズメディア(英語: VIZ Media)は、北アメリカにおける日本の漫画・アニメの翻訳出版と日本アニメの映像販売を行う企業。小学館・集英社・小学館集英社プロダクションの関連会社である。本社はアメリカ合衆国サンフランシスコに所在。かつてフランスのパリにヨーロッパ支社を持っていた。 『ドラゴンボール』、『幽☆遊☆白書』、『らんま1/2』、『Dr.スランプ』など、集英社や小学館の人気漫画を中心に、『鋼の錬金術師』[2]、『火の鳥』、『ブラック・ジャック』など幅広く出版している。雑誌では『少年ジャンプ』の英語版"Shonen Jump"(月刊)や、北アメリカ初の少女マンガ雑誌"Shojo Beat(2009年6月廃刊)等を発行[3]。翻訳出版以外にもアニメや漫画の月刊情報誌"Animerica
概要
英語圏において自社名義で英語版を翻訳出版している他、自社が英語版の出版権を持つ作品については、非英語圏の出版社と日本の出版社との間での仲介業務を行っている[9]。 1986年、サンフランシスコに出版社ビズ・コミュニケーションズ(英語: Viz Communications)として小学館の出資を受けた堀淵清治が設立した[10]。堀淵は1985年に日本に来た際に大友克洋の『童夢』を知り感銘を受けて日本の漫画をアメリカに出版しようと考え、小学館の当時の常務取締役の相賀昌宏を訪ねて説得したのだった[10]。 1987年に同社が日本漫画の中で最初に翻訳したのが白土三平の『カムイ伝』、工藤かずや・池上遼一の『舞』、新谷かおるの『エリア88』の3作品で、これらは英語圏の人間にもわかりやすいよう、左右反転させて日本語で書かれた擬音や看板の文字などの描き文字を英語に直したりしていた[11][12]。左右反転によりコストがかかり値段が高いこと、当時のアメリカでは普通の書店に漫画を置いておらずコミック販売店などの狭い販売ルートであることなどの理由で、最初の3作品の売り上げは同社が期待したほどではなかった[注 1][10][11]。 1992年に一般書籍の部門を設立し、写真やデザインなど芸術系の本の制作を始める。堀渕はこの部門に漫画を含ませて「グラフィック・ノベル」と呼んで書店での販路を広げようとした[10]。創業以来売り上げは芳しくなかったものの、高橋留美子の『らんま1/2』が注目されて売り上げが伸びた[10]。1998年には『ポケットモンスター』のアニメがヒットしたことでビズの出していた漫画版の売り上げも好調になっていく[10]。 2002年より後の集英社の作品の翻訳には基本的には見られないが、同社が右開きの手法を取り入れた後も高橋留美子作品は左右反転して出版していた[注 2]。
来歴