ヒーロークロスライン
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『ヒーロークロスライン』は、同一世界観で展開される新作SFヒーロー漫画作品を様々な漫画家が発表する企画および、講談社月刊マガジンZ』編集部がYahoo! JAPAN内コンテンツYahoo!コミックにて展開していた無料のウェブコミック誌の名称。またこの企画に属する漫画作品を収録した同人誌を漫画家自身が同人即売会にて配布する際に使用される同人サークルの名称としても使用されている。略称は「HXL」(Xが大きく書かれ、両脇にHとLが配されるデザイン)。

なお、この項目では企画としての『ヒーロークロスライン』を中心に記述する。
企画概要

21世紀のニューヒーローを創出することを提唱し同一の世界設定に基づくパラレルワールド的な世界におけるヒーローもしくはスーパーヒーローが活躍する漫画作品を、各漫画家が新作描き下ろしで生み出す企画である。HXLに参加している漫画は、ある作品における出来事が別の作品に影響したり、別作品のキャラクターが登場するクロスオーバー作品を主体とする点が大きな特徴である。ヒーローを主題とする漫画連載企画なので、いずれの作品にも何らかの形で必ずヒーローが描かれる。しかし硬派でシリアスな作品ばかりではなく、コミカルな作品やパロディを含む作品をも収録している。

HXLの中心となっている人物は「仮面ライダーSPIRITS」の村枝賢一や「スプリガン」のたかしげ宙などであり、彼らの呼びかけに応じた様々な漫画家が参加している。当初はそれぞれの漫画作品を『月刊マガジンZ』(講談社)、The Boots Headquarters(ブーツ本部)が編集し提供していたが、現在は『月刊マガジンZ』の休刊により編集部が解散しているので必ずしもこの通りではない。しかし他作品のキャラクターを使用したり本編に関わる本格的なクロスオーバーをする際などは、作家間で十分な話し合いがされている。他の漫画雑誌などでは掲載作家同士がライバルとなるが、HXLでは掲載作家全員が協力関係となる。この今までの漫画雑誌には無かった点もHXLの特徴と言える。

なお企画開始から約1年半は殆どの参加作品が雑誌媒体には連載されず、無料ウェブコミック誌『ヒーロークロスライン』内で連載されていた。この主にウェブコミックにて展開された時代を『ヒーロークロスライン 第一期』、これ以降の様々な媒体での作品発表時代を『ヒーロークロスライン 第二期』と呼称している。詳細はヒーロークロスライン#歴史を参照。
『ヒーロークロスライン 第二期』では、正確にはHXL参加作品ではない作品とのクロスオーバーも行なわれている。

2019年現在は同人誌ウェブラジオラジオドラマ)において企画が継続されている。
歴史

2007年10月31日 - 当時Yahoo! JAPANにて展開されていた電子書籍サイトYahoo!コミック内の無料マガジンコーナー『ヒーロークロスライン』にて6作品が無料配信開始。毎週水曜日更新だが周期は作品により異なり、購読にはYahoo!コミックの共同ビューワDORを使用した。各作品の連載期間は、ヒーロークロスライン#作品一覧を参照。

2007年12月26日 - 「ヒーロークロスライン2008ニューイヤーカード」と題して各作品関係者による年賀状風イラストが公開された。これは既に連載中の作品ばかりではなく連載予定作品の関係者をも含む計31名によるもので、2008年春などに連載を予定している作者も含まれていた。なお現在、この際に発表されたイラストは馬場民雄単行本火星のココロ』第2巻に収録されたもの以外は閲覧不可能な状態にある。

2008年3月21日 - マガジンZKCから一部作品の単行本が発売開始、前日の3月20日より有料電子書籍の配信を開始した。以後、いずれの作品も単行本発売及び電子書籍配信開始に伴い第2話以降の単行本収録分の無料公開が順次終了されるが、Yahoo!コミック配信による他のウェブコミック誌と同様に第1話及び単行本・電子書籍未収録の比較的新しい数話がYahoo!コミックで無料公開されていた。なお、電子書籍にはページの都合で単行本未収録になったものも収録されている場合がある。

2008年10月25日 - 『月刊マガジンZ』公式サイト内特設ページでも毎月25日更新で配信が開始された。これにより、Yahoo!コミックではビューワの関係で読む事の出来なかったMACユーザーにも対応した。現在は配信を終了している。

2009年4月1日 - この日をもってYahoo!コミックでの配信が終了[注 1] したが、「ジエンド」のみ『マガジンSPECIAL』に移籍した。

2009年7月1日 - 『宇宙船』(ホビージャパン)vol.125夏号にて、HXL実写化プロジェクト始動!!と題して岩船山で撮影された[1] ジエンドがメインの正味2分10秒の実写PV制作のメイキング記事が掲載された。さらにこの号から記事連載が開始され、村枝賢一のイラストコラム「英雄無限倉庫」新連載第0回としてもジエンドのイラストが掲載された。

2009年7月8日 - この日に同時発売された『週刊少年サンデー』及び『週刊少年マガジン』32号に「サンデー×マガジン クロスライン」が掲載された。詳細は後述。

2009年7月16日から17日 - ⇒七月BLOG および ⇒公式ブログ にて七月鏡一原作の「闇のイージス」・「暁のイージス」・「JESUS 砂塵航路」と、たかしげ宙原作の「ALCBANE」・「死がふたりを分かつまで」のクロスオーバー展開[注 2] が発表された。これは『ヒーロークロスライン』の方法論を他の作品で試してみるというたかしげ宙の提案に、七月鏡一が同意して実現したもの[注 3]

2009年12月29日から31日 - コミックマーケット77にて第一期の続き漫画を掲載する公式同人誌ヒーロークロスライン アフターミッション』01が配布。詳細は該当記事を参照。

2010年1月1日 - 公式インターネットラジオ局ラジオ劇場HXLアワー』が開局。詳細は該当記事を参照。

2010年2月7日 - PixivにおいてHXL参加作家である椎名かつゆきが、オリジナル怪人募集を開始した。応募された怪人のいくつかは実際に「Z-END」内などに登場している。

2010年5月4日 - 『ラジオ劇場HXLアワー』がラジオ番組「HXLアワー」として、インターネットラジオ局『HiBiKi Radio Station』にて配信がスタートした。

2010年5月21日 - 新宿ロフトプラスワンにてチャリティートークイベント『ヒーロークロス・トーク』が開催され、シークレットゲストとして小倉敏博が参加した。また一部司会として宮崎一成も参加している。

2010年6月21日6月24日 - HXL参加作家である有里紅良夢来鳥ねむが所属する創作集団『ら・むうん』が4月より撮影していた「MEAN 遥かなる歌」と「VOID」の実写音楽PVクランクアップ。コミックマーケット78にてDVD及びサウンドトラックが配布された。

2010年7月25日 - 村枝賢一が当時在住していた江古田にてこの日に行なわれたイベントを皮切りに、Project ENJINが主催するHXLキャラクターによる地域密着型のヒーローショーが不定期で開催された。

2010年12月30日 - コミックマーケット79にて『ヒーロークロスライン アフターミッション』の最終巻となる05が配布。後継誌を予定している事が05と同時発行された04にて発表されたが、配布時期は現在未定となっている。

2011年6月18日 - 四谷天窓にて『ラジオ劇場HXLアワー』のイベント『HXLアワー トークライブ』が開催され、声優陣やスタッフが出演した。

2012年4月1日 - そうさく畑66にてHXLの原画展と参加作家である岡崎つぐおのサイン会が行なわれ、新作「プリマスII」の制作を発表。

2012年5月1日 - イーブックイニシアティブジャパンが運営する電子書籍配信サイトeBookJapanにて、既刊単行本の電子書籍版が順次配信開始。


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