ヒンドゥー語
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ヒンディー語

?????, ??????

発音IPA: [h?ndi?]
話される国 インド
地域南アジア
話者数4億9000万人(2005年 WA)
話者数の順位3-4
言語系統インド・ヨーロッパ語族

インド・イラン語派

インド語派

中央語群

西ヒンディー語

ヒンドゥスターニー語

ヒンディー語






表記体系デーヴァナーガリー
公的地位
公用語 インド
統制機関中央ヒンディー語理事会
言語コード
ISO 639-1hi
ISO 639-2hin
ISO 639-3hin

話者分布(広義)
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ヒンディー語、ヒンディー(?????, ??????)は、インドの主に中部や北部で話されている言語で、インドの憲法では連邦公用語としている[1]。インドで最も多くの人に話されている。
目次

1 言語名

2 系統と歴史

3 音声

4 文法

5 方言

6 文字

6.1 デーヴァナーガリー文字での表記


7 脚注

8 参考文献

9 関連項目

10 外部リンク

言語名

原語においては「ヒンディー(Hindi)」のみで言語を表すため、「語」を付する必要はないとも言えるが、カテゴリを明示する日本語の慣習にしたがって「ヒンディー語」と呼んでいる。英語でも、Hindi languageと呼ぶことがあり、インドの英字新聞でも、この表現は使われている[2]。なお、宗教を表す「ヒンドゥー」を用いた「ヒンドゥー語」は不適切である。

なお、「ヒンディー」はヒンドゥ(Hindu)の形容詞形である。本来「ヒンドゥ」とはインダス河(Sindhu)に由来し、ペルシア語でインドを意味する語であった。インドを統治したイスラーム系の王朝がペルシア語を公用語としたために、ペルシア語に対して「インドの言語」の意味で「ヒンディー」と呼んだ[3]

歴史的に「ヒンディー語」という名称は、デリーを中心とした北インドの言葉を指す語のひとつであり、この言語の呼称としては「ヒンディー語」、「ウルドゥー語」、「ヒンドゥスターニー語」、「ヒンダヴィー語」、「デフラヴィー語」などの語が同義語として用いられてきた。19世紀になると、ヒンドゥー教徒の標準語を作ろうとする政治的・社会的な動きがイギリス領インド帝国で生まれ、19世紀末には「ヒンディー語」という呼称は、イスラム教徒の言語とは異なるヒンドゥー教徒の言語を意味するようになった(一方で「ウルドゥー語」はイスラム教徒の言語を、「ヒンドゥスターニー語」は両者の混合体または両者の総称を意味するようになった)。

現在「ヒンディー語」と呼ぶものは、インドの公用語である標準ヒンディー語をさすのが普通である。ただし、ウルドゥー語や両者の混合体を含めて「ヒンディー語」と呼ぶ場合もある。
系統と歴史

ヒンディー語は人工言語であり、インド・アーリア語派に分類され、隣国ネパールで話されるネパール語などとも近縁関係にある。

ウルドゥー語とは基本的な語彙や文法がほぼ共通しており、言語学的には同一の言語の二種類の標準化である。

歴史的にはデリー一帯の言語をもとに、ペルシア語アラビア語からの強い影響を受けてウルドゥー語がまず成立し、南アジア全体に広がった。その後にヒンディー語がアラビア語ペルシア語系の高級語彙をサンスクリット由来の高級語彙で置換させることによって成立した。なお、ヒンディー語にも基本語彙中にはアラビア語ペルシア語の語彙がかなり多く存在している。日常生活では両言語の中間的な言語を使用しており、両者を総称してヒンドゥスターニー語と呼ぶこともある。

現代ヒンディー語はインド英語とも影響し合って変化を続けている。

インドでは、憲法の351条でヒンディー語の普及を連邦の義務としており[1]、連邦の公用語をヒンディー語に統一する運動を進めているが、とくに南部のドラヴィダ語圏で反対が強く、反対運動にともない死者を出す騒動も発生した。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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