ヒグマ
生息年代: 更新世中期?現世, 0.5?0 Ma Pre??OSDCPTJKPgN↓
保全状況評価[1][2]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約附属書I類[注 1]
分類
ヒグマ(羆、緋熊、樋熊、学名:Ursus arctos[4])は、クマ科に属する哺乳類である。ホッキョクグマと並びクマ科では最大の体長を誇る。また、日本に生息する陸棲哺乳類(草食獣を含む)でも最大の種である。
学名Ursus arctos(ウルスス・アルクトス)のUrsus はラテン語でクマ、arctosはギリシャ語でクマを意味する?ρκτο?をラテン化したものである。 ヨーロッパからアジアにかけてのユーラシア大陸と北アメリカ大陸に幅広く生息している。その生息地は温帯からツンドラ気候の地域(北極海沿岸など)にまで及ぶ。現存するクマ属の中では最も広く分布する。 亜寒帯・冷温帯など寒地に生息するイメージが強いとされ実際にその傾向があるが、過去には地中海沿岸やメキシコ湾岸など南方の温暖な地域にまで及んでいて、人間による開発や乱獲によって減少し、人口密度の低い北方のみに生息するようになったとされる。個体群や亜種の絶滅は過去150年間に集中し、アラスカを除く北米大陸と西欧で著しい。 日本列島では後期更新世まで、本州にも生息していた[4]。 基亜種はユーラシアヒグマ
分布
分類
亜種詳細は「:en:Subspecies of brown bear」を参照
他に、
北アメリカ北西部に生息するハイイログマ(グリズリー、U. a. horribilis)
アラスカに生息するコディアックヒグマ(Kodiac Bear U. a. middendorffi)
北海道に生息するエゾヒグマ(U. a. yesoensis, U. a. ferox Temminck, 1844, or U. a. lasiotus Gray, 1867)
ヒマラヤ山脈周辺に生息しているヒマラヤヒグマ(en:Himalayan brown bear)
など、計15程度の亜種がある。
絶滅した亜種としては、メキシコハイイログマ(U. a. nelsoni)、カリフォルニアハイイログマ(U. a. californicus)、19世紀のアフリカ大陸北部の地中海沿いのアトラス山脈周辺に生息したアトラスヒグマ(U. a. crowtheri)、20世紀初頭には最大級の体躯を誇っていたカムチャッカオオヒグマ(U. a. piscator)という亜種がいた。
エゾヒグマ詳細は「エゾヒグマ」を参照
日本では、エゾヒグマが北海道のみに生息する。
2009年10月には国後島で白い個体の撮影に成功しており、同島に生息する推定300頭の1割が白色個体とみられ引き続き調査が行われている[5]。2012年の夏には北海道西興部村でもアルビノと見られる個体が目撃されている[6]。
雑種詳細は「ハイイログマとホッキョクグマの雑種」を参照
ホッキョクグマはヒグマの近縁種であり、生殖的隔離が存在しない。通常北極圏ではヒグマは陸、ホッキョクグマは海と生息域がことなり混血の機会はないが、自然環境でも両者の混血の発生事例が報告されており、地球温暖化の影響が懸念されている。 オスの成獣で体長2.0-2.8mで体重は250-500kg程度に達する。メスは一回り小さく体長1.8-2.2mで体重は100-300kgほど。がっしりとした頑丈な体格を誇り、頭骨が大きく肩も瘤のように盛り上がっている。 個体群によって体毛の毛色に差異が見られる場合があり、たとえば千島列島には部分的に白や銀に変色した体毛を持つ個体が散見され、ごく稀に北海道でもその様な事例がある[7][8]。この現象の厳密な原因は不明だが、各個体群が受け継いでいる染色体の中の遺伝子座が作用している可能性がある[8]。また、千島列島における白や銀の体毛を持つ個体は、通常の個体よりも狂暴性が低い傾向があるという意見も存在する[8]。 ヒグマは栄養状態によって生じる個体差が顕著で、溯上するサケ・マス類を豊富に食べられる環境にいるヒグマは大きい。中でも有名なのが、アラスカ沿岸のコディアック島、南西部のカトマイ国立公園と、極東ロシアのカムチャツカ半島に生息するヒグマで、共に500キログラム以上の個体が記録されている。
形態