パン屋襲撃
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『パン屋襲撃』(パンやしゅうげき)は、村上春樹短編小説1982年山川直人により映画化された。
概要

初出『早稲田文学』1981年10月号
収録書籍『夢で会いましょう』(冬樹社、1981年11月)

糸井重里との共著『夢で会いましょう』には「パン」というタイトルで収録された。1991年7月刊行の『村上春樹全作品 1979?1989』第8巻に収録される際、タイトルは元の「パン屋襲撃」に戻った。

本作は角川書店編集の国語教科書に入る予定だったが、検定の際「パン屋を襲うことと共産党員を襲うことに我々は(中略)ヒットラー・ユーゲント的な感動を覚えていた」という表現が問題となり、収録は見合わされた[1]

2012年3月8日、本作とその続編である「パン屋再襲撃」の2短編が、ドイツのデュモン社よりカット・メンシックのイラストレーション付きで一冊の本として出版された(タイトルは『 Die Backereiuberfalle』)。そして翌年2013年2月28日、新潮社より同書の日本語版が出版される。その際加筆修正がなされ[2]、本作のタイトルも絵本のタイトルと同じ「パン屋を襲う」とされた。
あらすじ

「僕」と相棒は腹を減らせていた。まる2日も水しか飲んでいなかった。一度だけひまわりの葉っぱを食べてみたけれど、もう一度食べたいという風には思えなかった。そんなわけで「僕」は相棒と包丁を持ってパン屋にでかけた。パン屋の親父は頭のはげた50すぎの共産党員である。

店内には一人しか客がいなかったが、オバサンは買うべき品物をなかなか選ぶことができない。パン屋の主人はラジオ・カセットから流れるワグナーにうっとり耳を澄ませていた。

クロワッサン2個を買ったオバサンが店を去ると、いよいよ「僕」と相棒の出番である。

「とても腹が減っているんです。おまけに一文なしなんです」と「僕」は主人にうちあけた。

「なるほど」と主人は肯き、「君たちは好きにパンを食べていい。そのかわりワシは君たちを呪ってやる。それでいいかな」と言った。相棒が「俺は呪われたくない、あっさり殺っちまおう」と言うと、主人は自分は殺されたくないと答えた。

しばらくして、主人はある提案を持ちかける。
映画

日本の短編映画。1982年製作。上映時間16分[3]

監督・脚本:山川直人[4]

原作:村上春樹

製作:下条正道

出演:趙方豪諏訪太朗室井滋

脚注^夢のサーフシティー朝日新聞社、1998年7月、読者&村上春樹フォーラム66。
^ 例えば、「ヒットラー・ユーゲント的な感動を覚えていた」という文章が「無法な感動を覚えていた」に変えられた。「呪いはいつも不確かだ。バスの時刻表とは違う」の「バス」が、「地下鉄」に変わった(『パン屋を襲う』新潮社、13頁、20頁)。
^プログラム - オープニングイベント1「阪神間少年 ムラカミハルキを観る」第11回宝塚映画祭公式サイト
^ 山川は同時期に村上春樹の別の短編も映画化している。「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」(『カンガルー日和』所収)を原作にして『100%の女の子』を製作した。

関連項目

パン屋再襲撃 (小説)

夢で会いましょう

パン屋を襲う

リヒャルト・ワーグナー










村上春樹の作品
長編小説

風の歌を聴け

1973年のピンボール

羊をめぐる冒険

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

ノルウェイの森

ダンス・ダンス・ダンス

国境の南、太陽の西

ねじまき鳥クロニクル

スプートニクの恋人

海辺のカフカ

アフターダーク

1Q84

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

騎士団長殺し

街とその不確かな壁

中編小説

街と、その不確かな壁

短編小説

中国行きのスロウ・ボート

カンガルー日和

象工場のハッピーエンド

螢・納屋を焼く・その他の短編

回転木馬のデッド・ヒート

パン屋再襲撃

TVピープル

レキシントンの幽霊

夜のくもざる

神の子どもたちはみな踊る

象の消滅 短篇選集 1980-1991

東京奇譚集

はじめての文学 村上春樹

めくらやなぎと眠る女

女のいない男たち

一人称単数

随筆

村上朝日堂

映画をめぐる冒険

村上朝日堂の逆襲

ランゲルハンス島の午後

THE SCRAP 懐かしの一九八〇年代

日出る国の工場

村上朝日堂はいほー!

やがて哀しき外国語

使いみちのない風景

うずまき猫のみつけかた


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