パルス圧縮
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この項目では、信号処理技術について説明しています。パルスレーザー増幅技術については「チャープパルス増幅」をご覧ください。
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この項目「パルス圧縮」は翻訳されたばかりのものです。不自然あるいは曖昧な表現などが含まれる可能性があり、このままでは読みづらいかもしれません。(原文:en:Pulse compression)
修正、加筆に協力し、現在の表現をより自然な表現にして下さる方を求めています。ノートページや履歴も参照してください。(2016年10月)

パルス圧縮(パルスあっしゅく: Pulse compression)とは、レーダーソナー超音波検査などに広く応用される、距離分解能およびS/N比向上のための信号処理技術である。送信パルスを変調し、受信信号と送信パルスとの相関をとることにより達成される[1]
単純パルス
信号

パルスレーダーが送信できる最も単純な信号は振幅 A で搬送波周波数(英語版)が f0 の正弦波を幅 T の矩形関数で切り取った正弦波パルスである。このパルスは周期的に送信されるが、そのことはこの項における主題に関係がないので、単パルス s のみを考えるものとする。パルスが時刻 t = 0 から開始するものと仮定すれば、この信号は複素数表記を用いて次のように書ける。 s ( t ) = { A exp ⁡ ( 2 i π f 0 t ) if 0 ≤ t < T 0 otherwise {\displaystyle s(t)={\begin{cases}A\exp(2i\pi f_{0}t)&{\text{if}}\;0\leq t<T\\0&{\text{otherwise}}\end{cases}}}
距離分解能

このような信号で得ることのできる距離分解能を決定しよう。帰還信号 r(t) は、送信信号のコピーに減衰と時間遅れを加えたものである(現実にはドップラー効果も作用するが、ここでは重要ではない)。入力信号には実部にも虚部にもノイズが乗っていると考え、これを白色かつガウス的なノイズとして(現実でも一般的にはこれが成り立つ)、 B(t) と書くことにする。入力信号を検波するには、整合フィルタ(英語版)が用いられることが一般的である。この方法は加法的ホワイトガウシアンノイズ(英語版)中に埋もれた既知信号を検波するのに最適である。

ここで整合フィルタとは、受信信号と送信信号との相互相関関数を計算することである。これは入力信号に送信信号の共役をとって時間反転を施したものと畳み込むことにより達成できる。この演算はソフトウェアによって行うことも、ハードウェアによって行うこともできる。この相互相関関数を ⟨s, r⟩ と書くことにすると、以下を得る。 ⟨ s , r ⟩ ( t ) = ∫ t ′ = 0 + ∞ s ⋆ ( t ′ ) r ( t + t ′ ) d t ′ {\displaystyle \langle s,r\rangle (t)=\int _{t'\,=\,0}^{+\infty }s^{\star }(t')r(t+t')\mathrm {d} t'}

反射された信号が時刻 tr に受信機に戻ってきたとし、減衰因子を K とすると次を得る。 r ( t ) = { K A exp ⁡ { 2 i π f 0 ( t − t r ) } + B ( t ) if t r ≤ t < t r + T B ( t ) otherwise {\displaystyle r(t)={\begin{cases}KA\exp\{2i\pi f_{0}(t\,-\,t_{r})\}+B(t)&{\mbox{if}}\;t_{r}\leq t<t_{r}+T\\B(t)&{\mbox{otherwise}}\end{cases}}}

送信信号は既知であるから、次を得る。 ⟨ s , r ⟩ ( t ) = K A 2 Λ ( t − t r T ) exp ⁡ { 2 i π f 0 ( t − t r ) } + B ′ ( t ) {\displaystyle \langle s,r\rangle (t)=KA^{2}\Lambda \left({\frac {t-t_{r}}{T}}\right)\exp\{2i\pi f_{0}(t\,-\,t_{r})\}+B'(t)}

ここで、 B′(t) は送信信号とノイズとの相互相関関数である。 関数 Λ は三角形関数で、 [−∞, −.mw-parser-output .sfrac{white-space:nowrap}.mw-parser-output .sfrac.tion,.mw-parser-output .sfrac .tion{display:inline-block;vertical-align:-0.5em;font-size:85%;text-align:center}.mw-parser-output .sfrac .num,.mw-parser-output .sfrac .den{display:block;line-height:1em;margin:0 0.1em}.mw-parser-output .sfrac .den{border-top:1px solid}.mw-parser-output .sr-only{border:0;clip:rect(0,0,0,0);height:1px;margin:-1px;overflow:hidden;padding:0;position:absolute;width:1px}1/2]∪[1/2, ∞] における値は 0 で [−1/2, 0] において線形に増加して最大値 1 に達し、 [0, 1/2] においては線形に減少して 0 にもどる。この節の末尾の図にサンプル信号(赤線)の相互相関関数の形を示す。サンプル信号は長さ T = 1 秒に切り取られた、振幅 1、周波数 f0 = 10 Hz の正弦波である。二つのエコー(青線)が3秒および5秒遅れで、それぞれ振幅が送信信号の 0.5 倍および 0.3 倍になって戻ってきている。 これらは例示のために選んだランダムな値である。信号は実数であるから、相互相関関数には追加で .mw-parser-output .frac{white-space:nowrap}.mw-parser-output .frac .num,.mw-parser-output .frac .den{font-size:80%;line-height:0;vertical-align:super}.mw-parser-output .frac .den{vertical-align:sub}.mw-parser-output .sr-only{border:0;clip:rect(0,0,0,0);height:1px;margin:-1px;overflow:hidden;padding:0;position:absolute;width:1px}1⁄2 倍がかかっている。

もしふたつのパルスが(ほぼ)同時に戻ってきた場合、相互相関関数はふたつの素相互相関関数の和となる。この中から、ひとつのパルスの「三角型」の包絡線を別のパルスのものと弁別するためには、二つのパルスの最大値が分離できなければならないので、パルスの到着時刻が最低でも T だけ離れていなければならないことは明らかである。この条件が満たされない場合、二つの三角形は互いに混りあい分離不可能となる。

時間 T の間に波が伝播する距離は cT (c はその媒質中における波の速さ)であり、これが往復時間に対応することから次を得る。

結果 1
正弦波パルスの距離分解能は 1/2cT である。ただし T はパルス長、c は波の速さとする。

結論: 分解能を挙げるためには、パルス長を減らさなければならない。

例 (単純パルス): 送信信号は赤(搬送波 10 ヘルツ、振幅 1、パルス長 1 秒)で二つのエコーは青。整合フィルタリング前整合フィルタリング後
標的が十分離れていれば……エコーを弁別することが可能である。
標的が互いに近すぎると……エコーは混りあってしまう。

信号の送信に必要なエネルギー

送信パルスの瞬時電力は P(t) = |s|2(t) で与えられる。このパルスの送信に必要なエネルギーは以下のように書ける。 E = ∫ 0 T P ( t ) d t = A 2 T {\displaystyle E=\int _{0}^{T}P(t)\mathrm {d} t=A^{2}T}

同様に、 受信パルスのエネルギーは Er = K2A2T である。σ をノイズの標準偏差とすれば、受信信号のS/N比(SNR)は以下の通りとなる。 S N R = E r σ 2 = K 2 A 2 T σ 2 {\displaystyle SNR={\frac {E_{r}}{\sigma ^{2}}}={\frac {K^{2}A^{2}T}{\sigma ^{2}}}}


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