『パリスの審判』英語: The Judgement of Paris
作者ピーテル・パウル・ルーベンス
製作年1632年 - 1635年頃[1]
種類油彩、板
寸法144.8 cm × 193.7 cm (57.0 in × 76.3 in)
所蔵ナショナル・ギャラリー、ロンドン
『パリスの審判』英語: The Judgement of Paris
作者ピーテル・パウル・ルーベンス
製作年1597年 - 1599年頃[2]
種類油彩、板
寸法133.9 cm × 174.5 cm (52.7 in × 68.7 in)
所蔵ナショナル・ギャラリー、ロンドン
『パリスの審判』英語: The Judgement of Paris
作者ピーテル・パウル・ルーベンス
製作年1638年 - 1639年頃
種類油彩、板
寸法199 cm × 379 cm (78 in × 149 in)
所蔵プラド美術館、マドリード
『パリスの審判』(パリスのしんぱん)は、フランドルの画家ピーテル・パウル・ルーベンスによる絵画である。同名の作品が数点確認されている。
円熟期の1632年から1635年頃に描かれた作品。本項では、主にこの作品について扱う。
初期の1597年から1599年頃に描かれた作品。
晩年の1638年から1639年頃に描かれた作品。
『パリスの審判』(英: The Judgement of Paris)は、ルーベンスが円熟期に描いたもので、ロンドンにあるナショナル・ギャラリーに収蔵されている[3]。アルテ・マイスター絵画館蔵のレプリカ
本作は、ギリシャ・ローマ神話における「パリスの審判」を表現している[4]。複数の板を継ぎ合わせて製作されている[5]。本作については、ドレスデンのアルテ・マイスター絵画館に所蔵されているものをはじめとして、十数点のレプリカが存在しており、これらはルーベンス工房の画家などによって製作された[6]。 画面前景に描かれている3人の女性のうち、真ん中にいるのが愛と美の女神、ヴィーナスであり、両手を頭の上に上げているのが知恵・工芸・戦争の女神、ミネルヴァで、ヴィーナスの右隣にいるのが結婚の女神、ユノである[7]。上空には、暗い雲が広がっている[3]。 ミネルヴァは、薄い衣服をちょうど脱いだところである[8]。彼女の傍らには、ミネルヴァのフクロウが描かれている[9]。ヴィーナスは、画面右端で座っている若い男性のほうに視線を向けており、そちらに歩みを進めようとしている様子である。ユノは、毛皮が裏についている豪華な赤い衣装を脱いでいるところである[3]。ユノの足もとには、彼女のアトリビュートである雄のクジャクが描かれている[10]。 座っている男性は、羊飼いのパリスであり、杖を持ち粗末な格好をしている[8]。パリスは、目の前に並んでいる3人の女神の中で最も美しいと思った女神に、黄金の林檎を与えようとしている[9][11]。クジャクは、パリスの犬を威嚇している様子である[9]。 パリスの後ろにいる男性は伝令神、メルクリウス(ヘルメス)であり、一対の翼が付いた帽子を頭に載せ、右手を木の幹に置き、左手にはケーリュケイオン(カドゥケウス)と呼ばれる、2匹のヘビが巻きついた杖を持っている[9]。
作品