パラダイス文書
Paradise Papers
パラダイス文書に記載される政治家や
公人とその親族の所属国(赤)
パラダイス文書のひとつ、スイスの商品取引大手グレンコアの創業者マーク・リッチに関する2013年6月26日付電子メール
パラダイス文書(パラダイスぶんしょ、英: Paradise Papers)は、国際調査報道ジャーナリスト連合 (ICIJ) と加盟報道機関によって2017年11月5日一斉に公表された、タックス・ヘイヴン取引に関する約1340万件の電子文書群である[1][2]。
オフショアリング支援を手がける企業などから流出したもので、複数の人物が南ドイツ新聞に提供し、ICIJがデータベース化した[2]。国際的な調査報道プロジェクトが組織され、67の国と地域、96の報道機関から記者382人が参加してデータの分析や取材にあたった[1][3]。
流出文書約1340万件の内訳は下記のとおりである。
イギリスの海外領土バミューダ諸島などを拠点とするアップルビー法律事務所の内部文書683万件[4]
シンガポールの法人設立サービス会社アジアシティトラスト
これまでに明らかにされた顧客の企業や個人の数を国別に分けると、アメリカ合衆国31000余、次いでイギリス14000余で、日本は1056であった[1]。うち国家的要人は、47か国127人にのぼっている[2]。日本の有名人として、元首相の鳩山由紀夫、元総務副大臣の内藤正光[6]、参議院議員の山田太郎[7]や漫画家の鳥山明が挙げられる[8][9]。
脚注^ a b c d “ ⇒米商務長官に新たな「ロシア疑惑」 国際調査報道”. NHKニュース. 日本放送協会 (2017年11月6日). 2017年11月7日閲覧。
^ a b c “ ⇒パラダイス文書「U2」ボノ氏の名も 1340万件入手”. 朝日新聞. 朝日新聞社 (2017年11月6日). 2017年11月7日閲覧。
^ “【パラダイス文書】世界380人の記者が連携、合同取材し一斉報道”. 産経新聞. 産業経済新聞社 (2017年11月7日). 2017年11月10日閲覧。
^ a b c “ ⇒最大流出元「ハッキング受けた」 パラダイス文書”. 朝日新聞. 朝日新聞社 (2017年11月6日). 2017年11月10日閲覧。
^ “Paradise Papers' Singapore Connection”. finews.asia (2017年11月6日). 2017年11月10日閲覧。(英語)
^ INC, SANKEI DIGITAL (2017年11月6日). “【タックスヘイブン】「パラダイス文書」に鳩山由紀夫元首相ら元国会議員3人 香港拠点企業の役員に”. 産経ニュース. 2019年4月4日閲覧。
^ 日本放送協会. “パラダイス文書 追跡 疑惑の資産隠し|NHK NEWS WEB”. www3.nhk.or.jp. 2019年4月4日閲覧。
^ “鳩山元首相、タックスヘイブンの企業から5年で7千万円:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2019年4月4日閲覧。