パプリカ_(アニメ映画)
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パプリカ
PAPRIKA
監督
今敏
脚本水上清資
今敏
原作筒井康隆
出演者林原めぐみ
江守徹
堀勝之祐
古谷徹
大塚明夫
山寺宏一
田中秀幸
こおろぎさとみ
阪口大助
岩田光央
愛河里花子
音楽平沢進
主題歌平沢進『白虎野の娘
編集瀬山武司
神宮司由美
制作会社マッドハウス
製作会社パプリカ製作委員会
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
ソニー・ピクチャーズ クラシックス
公開 2006年9月2日(VIFF
2006年11月25日
2007年5月24日
上映時間90分
製作国 日本
言語日本語
製作費3億円[1]
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『パプリカ』(PAPRIKA)は、今敏監督による日本の劇場用アニメ映画。原作は筒井康隆1993年に発表した長編SF小説パプリカ[2][3]

2006年11月25日からテアトル新宿、池袋テアトルダイヤ、川崎チネチッタの関東圏3館で限定公開されたのを皮きりに、12月から翌2007年3月にかけて全国でロードショーされた。2007年5月24日より北米でも劇場公開された。また今の一周忌にあたる2011年8月25日には、ドリパスによる追悼企画として本作と『東京ゴッドファーザーズ』を連続上映するレイトショーが新宿バルト9にて開催された[4]

キャッチコピーは「私の夢が、犯されている―」「夢が犯されていく―」。

第63回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門出品作品、第19回東京国際映画祭のanimecs TIFF 2006共同オープニング上映作品[5]
概要

同名の筒井康隆によるベストセラー小説を今敏がアニメーション化した作品[6]。2010年に逝去した今の最後の劇場作品であり、それまでに培った今の演出テクニックがまとめて投入された総決算とも言うべき作品で、主人公パプリカの造形をはじめ、今作品の中では最もキャラクター性が前面に出たエンターテインメント性の高いアニメらしい作品でもある[3]

他人と夢を共有できる画期的な装置の発明を巡って、悪夢を見させるテロリストと、夢探偵「パプリカ」の戦いを描いている[2]。夢の中に入って事件を追うという原作の設定を踏襲しつつ、ストーリーは大胆に脚色されている[3]。製作では、『千年女優』より平沢進とタッグを組んでいた今敏が、平沢に先に音楽を作成して貰い、そこから更に映像に描きだす手法が使用された[7]

ヴェネツィア国際映画祭ではオフィシャルコンペティションに選出される快挙を果たした。世界3大映画祭と呼ばれるベルリンカンヌヴェネツィアで一般映画に混じったオフィシャルコンペティションへの出品は、当時、日本アニメの監督では宮崎駿押井守と今の3人しかいなかった[8]
あらすじ

精神医療総合研究所の天才科学者である時田浩作が発明した他人の夢を共有できる画期的テクノロジー「DCミニ」が盗まれた。それを機に研究員たちは次々に奇怪な夢を見るようになり、精神を冒されていく。謎の解明に挑む美人セラピスト千葉敦子は、極秘のセラピーを行うため、DCミニを使用して性格も容姿もまったく別人の夢探偵パプリカに姿を変え、クライアントの夢の中へと入り込む。しかし、狂ったイメージに汚染された夢の中では、おぞましい罠がパプリカを待ち受けていた…[5]
登場人物

千葉敦子(ちば あつこ) / パプリカ
- 林原めぐみ本作の主人公で、研究所でも一目置かれているサイコセラピスト。DCミニを使用し別人格パプリカの姿で患者の夢に潜り込み、悪夢の原因を探るなどの治療を行っている。常に冷静沈着で理知的なクールビューティーだが、彼女の別人格であるパプリカは天真爛漫で無邪気な少女のような姿をしている。DCミニが盗まれたと知ったときには時田の管理能力の低さに厳しい言葉を浴びせるが、彼の天才的な技術には絶大な信頼を寄せている。装置の悪用による島の発狂現場に居合わせており、悪夢の中に潜って彼を現実世界へと引き戻した。その後も立て続けに起こる事件を食い止めるため犯人探しに奔走する。

島寅太郎(しま とらたろう)
声 - 堀勝之祐千葉らが所属する研究所の所長ならびにDCミニの開発担当責任者を務める、明朗快活な白髪の男性。物語序盤でDCミニの悪用による精神攻撃を受けたことで発狂し、研究所の窓から飛び降りて大怪我を負う。昏睡状態のまま悪夢に捕らわれてしまうが、千葉(パプリカ)の活躍により無事に現実世界へ戻ることができた。覚醒後は千葉らと協力し、事件の犯人を追う。

時田浩作(ときた こうさく)
声 - 古谷徹千葉らと同じ研究所で働く研究員。DCミニの開発者であり天才科学者と称されているが非常に子供っぽい性格で、エレベーターから出るにも苦労するほどの肥満体型。DCミニを盗んだ氷室とは友人であったため、彼に対して疑問と怒りを覚えていた。同僚の千葉とは親しい仲で、気さくに「あっちゃん」と呼んでいる。

粉川利美(こながわ としみ)
声 - 大塚明夫千葉(パプリカ)による治療を受けている刑事。悪夢に悩まされており、旧知の仲の島からDCミニによる治療を紹介された。強面だが少し抜けている面もあり、コミカルで親しみやすい男性。研究所を訪れた際、初対面の千葉に見惚れ、同時にパプリカの正体が彼女であることを見抜いた。

乾精次郎(いぬい せいじろう)
声 - 江守徹研究所の理事長を務める老人。下半身不随のため車椅子で移動している。DCミニをあまり快く思っておらず、危険性を重視し開発中止も検討している。

小山内守雄(おさない もりお)
声 - 山寺宏一研究所の職員。千葉に好意を抱いているが相手にされておらず歯がゆい思いをしている。また、優秀な時田に対して嫉妬心を抱いているなど少し影のある青年。

あいつ
声 - 田中秀幸粉川の悪夢に登場する男性で、シルエットに覆われておりはっきりとした姿は見えない。終盤でようやく粉川は彼の正体に気づく。

日本人形
声 - こおろぎさとみ劇中の悪夢に必ず登場する、おかっぱで赤い着物を着た無表情の日本人形。他人の顔に変化したり、巨大化することもある。

氷室啓(ひむろ けい)
声 - 阪口大助時田と共にDCミニの開発に携わっていた研究員。時田の才能に嫉妬しDCミニを無断で持ち出すが、自身も悪夢に飲み込まれ昏睡状態となる。

津村保志
声 - 岩田光央

柿本信枝
声 - 愛河里花子

レポーター
声 - 太田真一郎

奇術師
声 - ふくまつ進紗


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