パニュアッシス
Παν?ασι?
ヘルクラネウム、ヴィラ・ディ・パピリ
パニュアッシス(古希: Παν?ασι?, Panyassis)は、紀元前5世紀頃のカリア地方の都市ハリカルナッソス(現在のボドルム)出身の叙事詩人である。歴史の父とも呼ばれる歴史家ヘロドトスの叔父ないし従兄弟にあたる[1]。出身地からハリカルナッソスのパニュアッシス(英: Panyassis of Halicarnassus)とも呼ばれる。 パニュアッシスはハリカルナッソスの名家の出であり、おそらくヘロドトスの叔父ないし従兄弟であった。『スーダ』によればパニュアッシスの父ポリュアルコスとヘロドトスの父リュクセスは兄弟である。しかし『スーダ』はまた、パニュアッシスがヘロドトスの母ロイオと兄弟の間柄であったとする説や、ハルカリナッソスではなくサモス島の出身とする説についても述べている[1]。いずれにしても、パニュアッシスやヘロドトスの父のリュクセスという名前はカリア系であるので、彼らの家系にカリア人の血が入っていたと考えられている[2]。紀元前460年頃にアルテミシア パニュアッシスの作品についてはアポロドロス[4][5][6]、パウサニアス[7][8][9]、ヒュギーヌス[10]、アテナイオス、アヴィエヌス
概要
作品
『ヘラクレイア』(?ρ?κλεια,, H?rakleia)はヘラクレス伝説を扱った作品で全14巻9000詩行におよぶ。その長大さは『イリアス』、『オデュッセイア』、『テーバイス』以降かつアレクサンドリア時代以前の叙事詩中では最長を誇り、パニュアッシスの評判の多くがこの作品に負っている。1巻でネメアのライオンについて言及され[11]、3巻でおそらくケンタウロス族のポロスとの酒宴、5巻でゲリュオンの牛について言及されていたことが断片から明らかとなっている。通常、ヘラクレスの難行においてゲリュオンの牛は最後の方に位置しており、パニュアッシスにおいても同じであるならば、彼の作品は難行以降の冒険に関する伝説を多く扱っていたことになる。