「パニックアタック」はこの項目へ転送されています。
日本の漫画家については「パニックアタック (漫画家)」をご覧ください。
日本のロックバンドのUNICORNのアルバムについては「PANIC ATTACK」をご覧ください。
パニック障害
パニック発作が起こった人を別の人が落ち着かせて安心させている
概要
診療科精神医学
分類および外部参照情報
ICD-10F41.0
パニック障害(パニックしょうがい、英語: Panic disorder ; PD)とは、予期しないパニック発作(Panic attacks, PA)が繰り返し起こっており、1か月以上にわたりパニック発作について心配したり、行動を変えているという特徴を持つ不安障害に分類される精神障害[1]。
きっかけのないパニック発作は、4つ以上の特定の症状が急速に、10分以内に、頂点に達する[2]。典型的な悪化の仕方では最終的に広場恐怖症へと進展する[3]。まれに幻聴や幻覚が起こることで知られるが、統合失調症ではない。
『精神障害の診断と統計マニュアル』第2版(DSM-II)における不安神経症は、1980年の第3版のDSM-IIIでは本項のパニック障害と、パニックがなく不安-心配-だけが持続している全般性不安障害へと分離された[4]。1992年には、世界保健機関(WHO)の『国際疾病分類』(ICD-10)にも記載された。DSM-5ではパニック症の診断名も併記されている。
近年の研究によってその多くは心理的葛藤によるものではなく、脳機能障害として扱われるようになってきている。具体的には、脳内のノルアドレナリン系の核にあたる青斑核におけるGABA系システムの制御機能障害である[5]。
治療には認知行動療法や薬物療法が推奨されている(「パニック障害#治療」を参照)[6]。治療には抗うつ薬が有効だが、ベンゾジアゼピン系抗不安薬が多用されているという2008年の指摘がある[7]。45歳以降の発症では、身体疾患や薬物が原因である可能性がある[8]。カフェインを中止することが良い結果をもたらすことがある[3]。
定義「精神障害#定義」も参照
精神医学的障害の一種である。 定型的なパニック障害は、突然生じるパニック発作によって始まる[6]。本能的な危険を察知する扁桃体が活動しすぎて、必要もないのに戦闘体制に入り、呼吸や心拍数を増やしてしまう[6]。続いてその発作が再発するのではないかと恐れる「予期不安」と、それに伴う症状の慢性化が生じる。
症状