パディントン
Paddington
監督ポール・キング
脚本ポール・キング
原案ポール・キング
ヘイミッシュ・マッコール
『パディントン』(原題:Paddington)は、イギリス・フランス共同製作による2014年のファミリー映画作品、ポール・キングが脚本・監督を務めた実写アニメーションコメディ映画。ストーリーはマイケル・ボンドの児童文学作品『くまのパディントン』を元にしている。 ペルーに探検にやってきたあるイギリス人探検家は、そこで知性のあるクマの夫婦に遭遇する。探検家はクマたちと意気投合し、「いつかロンドンを訪ねてきなさい」と約束を交わして帰国する。 40年後、クマの夫婦は年をとりロンドンへ行くことは叶わなかったが、彼らの甥は夫婦から話を聞き、ロンドンへの憧れを抱いていた。ある日、彼らの住む土地に大地震が発生し、叔父パストゥーゾが死んでしまう。叔母ルーシーは歳をとったことを理由に"老クマホーム"への入居を決め、甥クマは彼女に勧められ、新しい家を求めて探検家のいるロンドンに向かう。しかし、ロンドンに着いたクマは誰からも相手にされず夜のパディントン駅で途方に暮れてしまう。そこに旅行から帰ってきたブラウン一家が通りかかり、母親であるメアリーはひとりぼっちのクマに声をかける。彼女はクマに、駅の名前を取って"パディントン"と名付け家に招待し、彼が自分の住処を見つけられるまで家に住まわせてあげることにした。 しかし、都会の暮らしに慣れていないパディントンはさっそく騒動を引き起こしてしまい、一家の主ヘンリーから煙たがられてしまう。パディントンは探検家の行方を探すために、メアリーの協力で骨董品店を営むサミュエルの元を訪れる。その途中、パディントンは店を出ていく客が財布を落としたのを目撃し、財布を渡そうと客を追いかける。パディントンは街中で騒ぎを起こしながらも客に追いつくが、なんと客の正体はスリの常習犯だったため、その場で警察に逮捕される。彼は一躍街のヒーローとなり、ブラウン一家の娘ジュディや息子ジョナサンからも慕われるようになる。同じころ、パディントンの噂を聞いた自然史博物館のミリセントは、彼を剥製にしようと行方を探し始める。 サミュエルの協力で、探検家が地理学者協会の一員だと知らされたパディントンは、ヘンリーと共に協会を訪れるが、「ペルーを探検した協会員は存在しない」と返答される。二人は協会に忍び込み資料を探し、探検家の情報を見付け出す。パディントンは記録映像を見て、探検家の名前が「モンゴメリー・クライド」だと知る。そのころ、ブラウン一家の隣人カリーからパディントンのことを聞き出したミリセントは、彼を利用してパディントンを監視させる。彼女は一家の留守を狙いパディントンを誘拐しようとするが失敗し、撤退する。パディントンは連れ去られそうになったことをブラウン一家に話すが、信じてもらえず厄介者扱いされてしまう。ショックを受けたパディントンは家を飛び出し、一人でクライドを探し始める。 パディントンは名前を頼りにクライドを探し回り、ついに彼の家を発見する。ところが出てきたのは、なんと彼の娘であるミリセントであった。パディントンは彼女に捕まってしまい、自然史博物館へと連れていかれる。その現場を目撃したカリーはヘンリーに連絡し、事実を知ったブラウン一家はパディントンを助けるために自然史博物館に向かう。博物館に到着したミリセントは、「父がクマを捕獲して剥製にすることを拒んだために地理学者協会を追放され、そのために巻き添えになった自分は極貧生活を強いられた」と語り、パディントンを剥製にしようとする。しかし間一髪ヘンリーに助けられたパディントンは屋上に逃げてブラウン一家と合流するが、ミリセントに追いつかれてしまう。彼はハトを利用してミリセントを撃退し、和解したブラウン一家の元で再び暮らし始める。
ストーリー
登場人物
クマ
パディントン
声 - ベン・ウィショー、日本語吹替 - 松坂桃李[3]叔父のパストゥーゾ、叔母のルーシーと共に暗黒の地ペルーのジャングルに住んでいたクマ。地震でパストゥーゾが亡くなったことをきっかけに、ルーシーにロンドンで家族を見つけるようにと送り出される。パディントン駅でブラウン一家と出会い、メアリーに「パディントン」と名付けられる(一応名前はあったが、クマ語でしか語れず、人語にすることはできなかった)。テンションが高く行動的だが、コミカルで少々おっちょこちょい。マーマレードが好物。風呂は好きじゃない。
ルーシー叔母さん
声 - イメルダ・スタウントン、日本語吹替 - 堀越真己パディントンの叔母で夫の死と甥のロンドン行きを見届けて、自分は老齢で旅が無理なことを理由に"老クマホーム"に入る。眼鏡をかけている。
パストゥーゾ叔父さん
声 - マイケル・ガンボン、日本語吹替 - 宝亀克寿パディントンの叔父で地震の際、自宅が崩壊するのを見て絶望するかのごとく呆然としたまま立ち尽くし、絶命する。生前は基本は落ち着いていながらもすごい発見などをした際にはテンションが高くなることがあった。
ブラウン一家とその知人
ヘンリー・ブラウン
演 - ヒュー・ボネヴィル、日本語吹替 - 古田新太[4]ブラウン家の大黒柱。メアリーの夫で、ジュディとジョナサンの父。リスク管理の仕事をしている。心配性で、パディントンの真似をして階段の手すりを滑り降りようとしたジョナサンを注意したり、パディントンを「危険だ」と言って煙たがるため、ジョナサンから「石頭」と呼ばれている。バードさん曰く、昔はかなりワイルドだったらしいが子供が生まれてから変わった。パディントンを好きではないながらも、利害一致の理由で協力する。
メアリー・ブラウン
演 - サリー・ホーキンス、日本語吹替 - 斉藤由貴[4]ヘンリーの妻で、ジュディとジョナサンの母。冒険物語の挿絵画家。パディントン駅で出会った初対面のパディントンに自宅に泊まっていくよう薦める優しい性格。面倒見もいいが常識的な観点から厳しい言葉を言うこともある。娘のジュディに「おチビちゃん」、「ココナッツちゃん」や「キャンディちゃん」などとニックネームをつけるが、ジュディからは嫌がられている。
ジュディ・ブラウン
演 - マデリン・ハリス、日本語吹替 - 三戸なつめ[4]ブラウン家の長女で、ジョナサンの姉。年頃な年齢で「キモい」が口癖で、パディントンからは「キモい病」と言われている。世間体を気にする冷めた性格でありながらも、勤勉で中国語を勉強していて、起業するのが目標。最初はパディントンのことをキモいと言って煙たがっていたが、新しい学校でパディンドンがいることで変に思われたくないのが理由で、パディンドンがアンドレを捕まえたことで人気者となり、皆から好かれるようになると本心を打ち明け謝罪をしたことで打ち解けていく。トニーというボーイフレンドがいる。
ジョナサン・ブラウン
演 - サミュエル・ジョスリン、日本語吹替 - 西田光貴ブラウン家の長男で、ジュディの弟。活発で好奇心旺盛な性格で、自室には改造したおもちゃが並んでいる。自分で改造したおもちゃが原因で怪我をして入院したことがあり、それ以来ヘンリーからは危険な遊びをしないよう言われている。とりあえずは宇宙飛行士になることを目標としている。
バード夫人
演 - ジュリー・ウォルターズ、日本語吹替 - 定岡小百合ブラウン家の親戚。住み込みの家政婦。未亡人であり亡夫は水兵だった。膝の調子があまり良くないが、膝の調子でパディントンが起こすアクシデントを予知できる。