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出典検索?: "パスタ"
「パスタ」のその他の用法については「パスタ (曖昧さ回避)」をご覧ください。
パスタの一種、ロングパスタに分類されるタリアテッレを使った伝統的なボロネーゼ様々な種類のパスタイタリア、ヴェネツィアの店頭にディスプレイされる様々な種類のパスタ
パスタ (伊: pasta) は、マカロニ、ペンネ、スパゲッティ、ラザニアなどの、イタリア語での麺食品の総称である。イタリア料理の主要な素材のひとつ。主な原料は小麦粉 (特にデュラム小麦) で、他に水、塩、鶏卵などが用いられる。
パスタは大きく分けると2種類に分類でき、マカロニに代表される小型のショートパスタとスパゲッティに代表される麺状のロングパスタがある。他に団子状や板状のものもある。
イタリアには地方独特のものも含め650種類ものパスタがあると言われており、毎年のように新しい種類が発表されている。乾燥パスタが多く市販されているが、家庭で生パスタを手打ちすることも出来る。 イタリア語 pasta はいくつかの異なる意味を持っている。いずれも英語: paste (ペースト)、フランス語: pate (パテ) や、英語 pastry (ペイストリー)、フランス語 patisserie (パティスリー)、イタリア語 pasticceria (パスティッチェリーア) などと同じ語源をもち、俗ラテン語の pasta (パスタ。生地、練りもの) に由来するものである。 日本語や英語などでの用法は上記 1. に近く、加えて 1. のパスタを使った「パスタ料理」を単にパスタと呼ぶことも多い。本項ではこれらの用法にもとづいて解説している。 なお、類語としてパスタシュッタ (伊: pastasciutta) があり、上記 1. とほぼ同じ意味で使われたり、乾燥パスタの別名などとされることがあるが、これは本来、「スープパスタ以外のパスタ料理」を指す言葉である。スープパスタ (パスタ・イン・ブロード、伊: pasta in brodo) が最も一般的なパスタの献立であった時代に、パスタをスープに入れる代わりにソースをかけて食べる食べ方を明示的に「パスタ・アシュッタ」 (伊: pasta asciutta, 乾いたパスタ) と呼んで区別した名残りなのだという[1]。 イタリア半島におけるパスタの歴史は大変古い。チェルヴェーテリにある紀元前4世紀のエトルリア人の遺跡からは現在のものとほぼ同じ形態のパスタを作る道具が出土している[2]。古代ローマ時代にはラガーナ (lagana) というパスタがあったが、現在のように茹でて食べるものではなく、焼いたり揚げたりして食べた。 その後パスタは、肉、ミルクなどと共に茹でられて食べられていた。1000年頃からチーズと共に食べられ、13世紀の神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世が砂糖をかけて食したのを始め、金持ちはシナモンなどの香辛料をかけていた[3]。 現在と同じような食べ方をしている事を記録している最古の書物は、1224年8月2日付のジェノヴァの公正証書 (ベルガモの医師ルッジェーノが患者の羊毛商人ボッソにあてた文章) である。 現在見られるような乾燥パスタが普及したのは、16世紀半ばにナポリで飢饉に備えるために保存食が必要になったことがきっかけであったとされ、ダイスを用いた押し出し製法が発明され低コストでの量産が可能となった。この普及は民衆にパスタを日常的に食べる機会を与えたともいい、それまで打ち立ての麺の旨さを味わえた富裕層以外にも、「ご馳走」としてではなく賞味できるようになった[4]。ナポリ近郊のグラニャーノ (Gragnano)
語釈
イタリア料理の主食の一つである、小麦粉などを主体とした練り物 (生パスタ)、およびそれを乾燥した製品 (乾燥パスタ) を指す。より厳密には、パスタ・アリメンターレ (伊: pasta alimentare, 「食用の pasta」の意) と呼ぶこともある。日本語の「麺」に近い用法だが、細長い形状にこだわらない点が異なる[注 1]。うどんや蕎麦に餅や団子も、イタリア語話者から見れば「日本の pasta」ということになる。
やや広義の用法として、菓子類も含め、小麦粉を使ったいわゆる粉物の生地全般を指す。各種のパン、ピザ、フォカッチャ、各種ケーキ類やマルチパンなど、さまざまな生地を含む。俗ラテン語の原義に最も近い用法。なお中国語における「麺」も広義ではこの意味の用例がある。
とくに菓子類において、生地を焼いて出来上がった製品の種類を指す場合がある。
派生義として、食品以外のものも含め、ペースト状の製品や物質全般を指す用法がある。日用品の例としてパスタ・ダッチューゲ (伊: pasta d'acciughe, アンチョビのペースト)、パスタ・デンティフリーチャ (伊: pasta dentifricia, 練り歯磨き) など。
歴史パスタづくり (14世紀)『少年とスパゲッティ』ユリウス・モーザー画、1808年頃
18世紀初めまでは、スパゲッティは民衆の食べもので、チーズだけをかけて手でつかみ、頭上にかざして下から食べるものであった。1770年代、庶民の風俗を深く愛したナポリ国王フェルディナンド2世が宮廷で毎日スパゲッティを供することを命じ、この時にスパゲッティを品良く食べるため、からみやすいように先が4本のフォークが考案されたと言われる。
1554年、医者であるアンドレア・マッテイオーリがトマトを使ったソースを作る試みをした。17世紀末、料理人アントニオ・ラティーニのスペイン風トマトソースがきっかけとなり、パスタをトマトソースで食べる食べ方が普及した[3]。
1995年10月25日に、イタリア・ローマで第1回世界パスタ会議が開催されたことを記念して、毎年10月25日が世界パスタデーに制定された。EUやイタリアパスタ製造業者連合会などが合同でパスタの販売促進キャンペーンを行っている[5]。 イタリア料理の正餐 (antipasto「前菜」、primo piatto「第一の皿」、secondo piatto「第二の皿」、dolce「デザート」、コーヒーまたはグラッパを順番に食す) では、主菜である secondo piatto の肉料理や魚料理の前に「プリモ・ピアット」 (「第一の皿」、primo piatto) として供する。
各国では