バンプファイア(bump fire)とは、半自動火器を反動を利用し擬似的に全自動火器のように高速連射する手法。バンプファイアストックの動き。
バンプファイアの手順は以下のようなものである。引き金に指をかけた上で、他の手で銃を前方に押すように動かすと、相対的に引き金が引かれて弾が発射され、銃は反動で後退("bump" back)する。その際に引き金は開放されるが、引き金と反対の手で前方に押すと、再び引き金が引かれ弾が発射される。あくまで擬似的なフルオートに過ぎないが、外見的にはフルオートと遜色ない速度での連射も可能である。 これらは半自動拳銃でも可能だが、ストック(銃床)の付いた銃の方が行いやすい。いずれにせよ、ただでさえ高速連射するのに加え、通常はストックをしっかり肩に当てて固定するが、これは銃自身を前後させるため命中精度の大きな低下につながる。 バンプファイアはボルトを利用するあらゆる自動火器において実現は可能だが、あまりに速く連射すると作動不良や暴発の危険もあり、最悪使用者が重傷を負う可能性もある。 バンプファイアストック(bump fire stock)は、ストックが前後に動くような構造になっており、バンプファイアを容易に行えるようにする交換パーツである。バンプストック(bump stock)などとも呼ばれる。 銃社会と言われるアメリカでも通常フルオート可能な銃は販売されてはいないが、これらのパーツは合法的に購入できる[1]。 2017年ラスベガス・ストリップ銃乱射事件では、現場に12個のバンプファイアストックが発見された[2]。全米ライフル協会(NRA)は同10月5日、「半自動小銃を自動小銃のように機能させられる装置は追加規制の対象にすべきだ」とし、銃規制を担当するアルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局(ATF)に検討を求めた[3]。
概要
バンプファイアストックスライドファイア社のバンプファイアストックを装着したWASR-10ライフル
出典^ ⇒Slide Fire
^ “Las Vegas Shooting: Gunman’s Rifle Had 'Bump Stock' to Make It Rapid-Fire Weapon”