『バンド・オブ・ブラザース』(原題: Band of Brothers)は、スティーヴン・アンブローズのノンフィクション作品、およびそれを原作にした2001年製作のテレビドラマ。第二次世界大戦におけるアメリカ陸軍第101空挺師団第506歩兵連隊
(英語版)第2大隊E中隊(英語版)[1] の訓練から対ドイツ戦勝利・終戦までを描く。スティーヴン・スピルバーグとトム・ハンクス製作総指揮によるBBC/HBOのテレビドラマシリーズ。全10話。
トム・ハンクスは第1話の脚本のほか、第5話の監督も担当している。
2001年当時のテレビシリーズとしては空前となる製作費1億2000万ドル、制作時間一年半(撮影9ヶ月)で制作された。
登場する人物は全て実在する人物の実名である。
E中隊隊長リチャード・ウィンターズが総合的な主人公ではあるが、基本はE中隊の隊員たちの群像劇である。
いくつかのエピソードには製作当時存命だった隊員たちのインタビューが挿入されている。 #邦題原題監督脚本時間 階級は第10話終了時のもの。 ウィンターズの吹き替えを担当した役所広司は、この作品が吹き替え初挑戦である。 役名俳優日本語吹き替え
エピソード
1翼のためにCurraheeフィル・アルデン・ロビンソンエリック・ジェンドレセン / トム・ハンクス1時間13分
2ノルマンディ降下作戦Day of Daysリチャード・ロンクレインジョン・オーロフ52分
3カランタン攻略Carentanミカエル・サロモンE・マックス・フライ1時間5分
4補充兵Replacementsデヴィッド・ナッターグラハム・ヨスト / ブルース・C・マッケンナ59分
5岐路Crossroadsトム・ハンクスエリック・ジェンドレセン55分
6衛生兵Bastogneデヴィッド・リーランドブルース・C・マッケンナ1時間7分
7雪原の死闘The Breaking Pointデヴィッド・フランケルグラハム・ヨスト1時間12分
8捕虜を捉えろThe Last Patrolトニー・トーエリック・ボーク / ブルース・C・マッケンナ58分
9なぜ戦うのかWhy We Fightデヴィッド・フランケルジョン・オーロフ58分
10戦いの後でPointsミカエル・サロモンエリック・ジェンドレセン / エリック・ボーク1時間2分
キャスト
“ディック” リチャード・ウィンターズ少佐ダミアン・ルイス役所広司
ルイス・ニクソン大尉ロン・リビングストン山寺宏一
カーウッド・リプトン少尉ドニー・ウォルバーグ山野井仁
“ビル” ウィリアム・ガルニア軍曹フランク・ジョン・ヒューズ檀臣幸
“ドン” ドナルド・マラーキー軍曹スコット・グライムス樫井笙人
ハリー・ウェルシュ中尉リック・ウォーデン
“バック” リン・コンプトン中尉ニール・マクドノー青山穣
ロナルド・スピアーズ大尉マシュー・セトル
“ブル” デンバー・ランドルマン軍曹マイケル・カドリッツ遠藤純一
ジョン・マーティン軍曹デクスター・フレッチャー相沢まさき
フランク・ペルコンテ軍曹ジェームズ・マディオ田尻ひろゆき
ジョージ・ラズ軍曹リック・ゴメス小森創介
ジョセフ・リーブゴット伍長ロス・マッコール後藤敦
“ケニヨン” デビッド・ウェブスター一等兵アイオン・ベイリー堀川仁
“ジョー” ジョセフ・トイ伍長カーク・アセヴェド咲野俊介
ドナルド・フーブラ伍長ピーター・マッケイブ
アルバート・ブライス二等兵は、第3話『カランタン攻略』で首を負傷し、その傷が元で1948年に死去したとされている。しかし、ブライスの遺族はこれが事実では無い事を指摘している。
第506パラシュート歩兵連隊のウェブサイトによると、ブライスがノルマンディで負傷した部位は右肩である。また、1944年9月にオランダに戦闘降下したとする宣誓供述書に署名がある。そのためマーケット・ガーデン作戦にも参加していると考えられる。その後朝鮮戦争では、第187パラシュート歩兵連隊に配属され一等軍曹として従軍している。1963年7月5日に一旦退役するも1967年8月1日に再入隊し、西ドイツに駐留する補給部隊[2] に配属される。しかし、その年の12月17日に交通事故によりヴィースバーデンで死亡している。最終階級は曹長である[3]。
この事実についてHBOは公式な訂正はしておらず、2018年現在も劇中では1948年死亡とされたままである。 極寒のバストーニュの森はセット撮影である。雪は紙片、隊員の吐く白い息はCG合成、寒さに震えているのは全て芝居である。 第8話にトム・ハンクスの息子コリン・ハンクスがE中隊の新任少尉として出演している。 この作品の製作総指揮であるスティーヴン・スピルバーグとトム・ハンクスらが製作総指揮した太平洋戦争をテーマにしたHBO局のドラマ『ザ・パシフィック』が2010年3月14日より全米放送された。
その他
受賞歴
第54回エミー賞に19部門でノミネートされ、作品賞 (ミニシリーズ部門)、監督賞ほか6部門で受賞した。
2001年度ゴールデングローブ賞最優秀作品賞(TVドラマ&ミニシリーズ部門)受賞。