バロック_(ゲーム)
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バロック(SS版)
バロック 歪んだ妄想(PS版)
バロック(PS2版)
バロック for Wii(Wii版)ジャンル3Dアクション
対応機種
セガサターン
PlayStation
PlayStation 2
Wii
iOS
Nintendo Switch
開発元スティング
発売元スティング(海外はアトラス
人数1人
メディアCD-ROM(SS版及びPS版)
DVD-ROM(PS2版)
ダウンロード(PS3,PSP)
Wii用12cm光ディスク(Wii版)
発売日SS
1998年5月21日
PS
1999年10月28日
2001年3月8日廉価版
PS2
2007年6月28日
2008年4月8日
2008年8月15日
PSP, PS3(ゲームアーカイブス
2007年12月26日
Wii
2008年3月13日
2008年4月8日
2008年8月15日
iOS
2012年12月18日
Switch
2020年11月12日
対象年齢CERO:B(12才以上対象)(PS2,Wii)
CERO:C(15才以上対象)(Switch,PS3,PSP)
ESRBT(13歳以上)
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『バロック』(BAROQUE)は スティング開発によるアクションゲームである。先にセガサターン版(以下SS版)が、次いでPlayStation版(以下PS版)が発売された。内容は同じだがシステムに変更があり(後述)、プレイ感にも幾分差異がある。PS版には「歪んだ妄想」(ゆがんだもうそう)というサブタイトルがついている。また、派生してアドベンチャーゲームなどいくつかの関連ゲームが出ている。

2007年6月28日、PlayStation 2版が発売。主観視点から三人称視点になるなど、グラフィックやシステムの大幅な改編が成された。2008年にはPS2版の移植である『バロック for Wii』(バロック フォー ウィー)が発売された[1]。2012年12月18日にはiOS版(PS2版ベース)が配信開始され、2020年にはオリジナルバージョンの完全移植であるNintendo Switch版が発売した[2]
概要

終末論的で暗い世界観の、頽廃的雰囲気に満ちたRPGである。回復アイテムが「心臓」や「肉」であることや、塔の内部の廃工場のような背景美術、環境音とも機械の動作音ともつかぬ音の混ざっているBGMなどが、その印象を更に強めるのに一役買っている。
システム

いわゆるローグ型RPGを俯瞰視点のターン・コマンド制から3D視点のリアルタイムアクションにアレンジ。「神経塔」と呼ばれるプレイごとに新しいフロアを自動的にランダム生成するダンジョンを、最下層まで探索する。最下層の深さはプレイごとに変わる。フロア間の移動は降りることしかできず、昇ることはできない。そのため一度塔に入ったら、出る方法は「最下層に到達する」か「死ぬ」かしかない。ただし、このゲームでは「死」はゲームオーバーと同義ではない(シナリオの進行の項で後述)。

画面が暗く実際の人間のそれよりも視野が狭いため、音も重要な要素となっており、慣れてくると効果音で視界の外にいる異形(敵キャラクター)の接近を察知できる。
VT
このゲームにはRPGでおなじみのHPの他に「VT」という数値がある。VTとはバイタリティ(vitality)の略で、「活力」という意味である。このゲームでは時間が経つにつれ戦闘などで減ったHPが自動的に回復していくが、それと引き換えにVTが減っていく。VT値が0になると今度はHP値が目減りしていく。そのためVTの回復をしていないといずれは死んでしまう。異形を倒す、心臓(回復アイテム)を摂取するなど、いくつかの回復方法がある。
セーブ
ゲームを中断したい場合セーブをすることになるが、このゲームではフロア移動時にしかできない。何らかの事故(例えば停電など)や故意にマシン本体のリセットボタンを押すなどして、正規の手順を踏まずに中断した場合、死亡時と同じ扱いになる。
死亡
主人公が死亡した場合(あるいは前述のように正規の手段を踏まずに中断した場合)、再び外界からゲームをやり直すこととなる。復活のための儀式や手順などは必要ない。所持品及びレベルは初期値に戻る。前回探索時に感覚球で転送したアイテムは外界で再び入手できる。PS版以降では物の者が保管・管理している。感覚球については用語解説の項で、物の者については登場人物の項で後述する。
シナリオの進行

主人公は上級天使と名乗る男に命令されて神経塔への探索を始め、大熱波によって歪んでしまった世界の謎と、記憶喪失になった自分自身の過去を明らかにしていくこととなる。

主人公は何度死んでも再び外界に降り立つが、ストーリーが進むにつれて、生まれ変わっているわけでもリセットされているわけでもないことが分かる。このゲームには死亡によるゲームオーバーはないのである。主人公が何度死んでも、ゲームの中では時間が流れていく。いくつかのイベントの後に、同じように見える登場人物たちに少しずつ変化が現れることからも、それが分かる。

ゲームの進め方によっては同じイベントが繰り返し起こるといった事態にもなりかねないが、このゲームに関してはその繰り返しすらもストーリーのうちである。とはいえ、効率的にフラグを立て同じイベントを極力複数回起きないように進めることも可能。ただし、これは各イベントのフラグ条件を掴んだヘビーユーザーでないとできない遊び方である。

なお、最終的なイベントをクリアしスタッフロールを見た後も、神経塔の探索を続けることができる。
用語解説

既存の単語に対し、このゲーム内でのみ付加されている意味があることが多い。また、造語もある。
バロック
個々人がそれぞれに持っている
妄想のこと。ゲーム中では「歪み」と称されることが多い。
大熱波
作中の過去に起きたとされる天変地異的天災を指す用語。この災害によって世界は崩壊したことになっているが、どれほどの被害規模のものだったか具体的には明らかにされていない。起きたとされる日は2032年5月14日
神経塔
成長をしているかのごとく常に変貌を続けているため、入るたびに内部構造が違う塔。ゲームのメインステージである。元々はマルクト教団の中心的施設だった。
外界
神経塔の外の世界全般を指して使われる言葉。
マルクト教団
新興宗教団体。大熱波や神経塔と関わりがあるとされている。「天使」と称する構成員を抱え、下級天使・中級天使・上級天使と、階級が作られている。教団員の証として天使たちは偽翼(作り物の羽根・偽装翼とも)を背につけている。階級が上になるほど偽翼のサイズは大きくなる。上級天使を名乗る構成員は一人しか確認されていないため、なかば固有名詞的に使われている。上級天使に次ぐ地位とされる幹部的存在として「コリエル」と呼ばれる者達もいる。中級天使はPS2版(Wii版)のみ登場する。殺戮天使・作業天使・研究天使・警備天使達は、全て下級天使に属している。
感覚球
大熱波の直前から姿を現し始めた謎の球体。「転送」する機能を持つ。ゲーム中では塔内で得たアイテムを外界に送り、次回の探索で使用するための窓口として存在している。どのフロアにいくつあるかは大体決まっており、それを知っていればある程度計画的なアイテム収集が可能。転送は1つの感覚球につき1度ずつしかできない。
トレーニングダンジョン
カンオケ男が作った小規模なダンジョン。初心者用チュートリアルとして機能している。PS版以降ではクリア後に訪ねると地獄ダンジョンというボーナスステージに変わっている。地獄ダンジョンのクリア特典は「アイテムリストに未だ登録されていないアイテム」である。
異形
いわゆる敵キャラクター。大熱波によって歪んでしまった人間のなれの果てである。人間だったころの記憶や知性は残っていない。主人公だけが彼らを倒すことで「浄化」できる。主人公が何故そんな能力を身に付けてしまったのかは、ゲームを進めるにつれて明らかになる。
浄化
単純なや殺害とは異なる。その存在の本質を結晶化させること、あるいはその能力を指す。この浄化能力を持っているのは主人公だけである。


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