この項目では、具体的な1つの化合物について説明しています。薬物の種類としてのバルビツール酸については「バルビツール酸系」をご覧ください。
バルビツール酸
IUPAC名
バルビツール酸(許容慣用名)
ピリミジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(系統名)
別称マロニル尿素
識別情報
CAS登録番号67-52-7
248 (二水和物[1])
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
バルビツール酸(バルビツールさん、英: barbituric acid)とは、ピリミジン構造を持つ複素環式化合物の一種で、別名をマロニル尿素 (malonylurea) と呼ばれる無色無臭の固体。熱水に溶ける。中枢神経系抑制作用が知られる一連のバルビツール酸系薬剤の親化合物にあたる。バルビツール酸自身には中枢神経系抑制作用の薬理活性は知られていない。 1864年、ドイツの化学者アドルフ・フォン・バイヤーはマロン酸と尿素を酸のもとで反応させて得られる生成物がバルビツール酸であることを見出した(下式)[2] その後、マロン酸ジエチルが基質として用いられるようになった[3]。 α炭素上の水素は反応性が高く、クネーフェナーゲル縮合などの炭素-炭素結合生成反応を容易に起こすことができる。 リボフラビンの合成に利用される。
発見・合成
関連項目
バルビツール酸系
バルビタール
参考文献^ Merck Index 14th ed., 963.
^ Baeyer, A. "Mittheilungen aus dem organischen Laboratorium des Gewerbeinstitutes in Berlin: Untersuchungen uber die Harnsauregruppe" Ann. Chem. Pharm. 1864, 130, 129-175. DOI: 10.1002/jlac.18641300202
^ Dickey, J. B.; Gray, A. R. Organic Syntheses, Coll. Vol. 2, p.60 (1943); Vol. 18, p.8 (1938).( ⇒オンライン版)
典拠管理データベース: 国立図書館
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