バルバスバウ
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この項目では、船舶の構造について説明しています。電脳戦機バーチャロンに登場するバーチャロイドについては「バーチャロイドの一覧#バル・バス・バウ」をご覧ください。
バルバス・バウの効果
1.バルバス・バウ
2.従来の船首
3.バルバス・バウだけが作る波
4.水面の船首が作る波
5.合成された波
左図で示す2つの形状が生み出す波は山と谷が互いに打ち消しあって、右図のようにほとんど波が消える。

バルバス・バウ(英語: Bulbous Bow)とは、造波抵抗を打ち消すために、喫水線下の船首に設けた球状の突起[1]。球状船首(きゅうじょうせんしゅ)[1]、船首バルブ(せんしゅバルブ)[2]ともいう。「Bulbous」は「球根状の」、「Bow」は「船首」という意味である。

喫水線下の船首の突起という点で衝角と共通するが、目的・効果が異なる。
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この節の加筆が望まれています。

バルバス・バウの大元となる起源は、古代ギリシアの軍艦ガレー船の舳先に取り付けられた衝角であった。これらは主に海戦の際、相手軍艦の喫水線下船腹を突き破り沈没させるための兵器として使用され、現代のように造波抵抗の減衰を目的としたものではなかった。

1911年アメリカ海軍の造船官であったデヴィッド・ワトソン・テイラー少将が考案、レキシントン級航空母艦に採用した。その後、ドイツ客船ブレーメン」、フランス客船ノルマンディー」など、主に速度と燃費の良さの両立が要求される大型の外洋船、特に客船主体に普及していった。

1960年に関西汽船の「くれない丸」が阪神・別府航路に就航後、1961年に当時実験途上であった乾バウのひかえめなプロトタイプが装備された僚船「むらさき丸」との併走実験が行われ、効果が実証された[3][4]
働き
造波抵抗
船首では水面を掻き分けて進む時に波が生じる。この波は
引き波と呼ばれ、引き波を生み出すためのエネルギー損失を船が推進する時の抵抗と見做せる。この抵抗が造波抵抗である。これを小さくすることは、航行速度を高め燃費を改善する重要な要素である。
原理
バルバス・バウは水面下で前方に突き出した構造をしている。これによって、水面で船首が波をつくるよりも前方にあらかじめ波を生じる。水面で船首が水を掻き分けて生じる波は、バルバス・バウによって生じた波とは逆位相となり、それぞれの山と谷が打ち消しあうことで波を小さくする。結果として造波抵抗を最小化して燃費の低減や速度の向上を図ることができ、さまざまな船に有効である。
逆効果
船体がバルバス・バウの設計どおりの喫水であれば高い造波抵抗低減の効果が期待できるが、積荷の増減などで喫水高が大きく変わり、特に空荷で船体が浮かび過ぎていてバルバス・バウが水面上に出ている場合には、従来型船首と比べて逆効果となる。また、フルード数が0.5を越えるような船では効果はほとんどなくなる[5]

バルバス・バウをそなえた船首

バルバス・バウによる波

旧日本海軍での採用例

旧日本海軍で最初にバルバス・バウを採用したのは翔鶴型航空母艦であり、更に大和型戦艦にも採用された。空母では翔鶴型の他、大鳳信濃隼鷹および飛鷹で採用された。巡洋艦では大淀および阿賀野型軽巡洋艦4隻に採用された。
軍艦のソナードームアメリカ海軍ミサイル巡洋艦カウペンス」。横須賀海軍施設内の乾ドックにて

軍艦ではバルバス・バウの内部にソナードームを備えた艦艇が多数存在する。


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