バルト海
バルト海。北にボスニア湾、東にフィンランド湾、その南にリガ湾が位置する。
位置ヨーロッパ
座標.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯58度 東経20度 / 北緯58度 東経20度 / 58; 20
バルト海(バルトかい)は、北ヨーロッパに位置する地中海。ヨーロッパ大陸とスカンディナビア半島に囲まれた海域である。ユーラシア大陸に囲まれた海域と説明されることもある[1]。
西岸にスウェーデン、東岸は、北から順にフィンランド、ロシア、エストニア、ラトビア、リトアニア、南岸は、東から西にポーランド、ドイツ、デンマークが位置する。
ドイツやスウェーデンではそれぞれ「東海」を意味する「オストゼー」(Ostsee)、「エステンション」(Ostersjon)と呼ばれる。
日露戦争の日本海海戦におけるバルチック艦隊もこの海に由来している。
呼称
ドイツ語: Ostsee(オストゼー; “東海”)
スウェーデン語: Ostersjon(エステション; “東海”)
デンマーク語: Ostersoen(“東海”)
ロシア語: Балтийское море(バルチーイスカイェ・モーリェ)
ポーランド語: Morze Ba?tyckie(モジェ・バウティツキェ)
フィンランド語: Itameri(イタメリ; “東海”)
エストニア語: Laanemeri(レーネメリ; “西海”)
古代ラテン語: Mare Suebicum(マーレ・スエビクム; “スエビ族の海”。Mare Suevicum とも)
新ラテン語: Mare Balticum(マーレ・バルティクム)
リトアニア語: Baltijos j?ra
ラトビア語: Baltijas j?ra
日本での古称「東海」は、ゲルマン系言語における名称の翻訳借用である。
概要バルト海の水深。バルト海の諸海域:
1 = ボスニア入江(英語版)
2 = ボスニア海(英語版)
1 + 2 = ボスニア湾 (Gulf of Bothnia)、3と4の海域を含むことがある
3 = 多島海
4 = オーランド海
5 = フィンランド湾
6 = リガ湾
7 = バルト海北部中央部
8 = 西ゴトランド海(英語版)
9 = 東ゴトランド海盆
10 = グダニスク湾
11 = ボーンホルム海域およびハーネ湾(英語版)
12 = アルコナ(英語版)海域
7 ? 12 = バルト海中央部(英語版)。3, 4, 14を含むことがある。
13 = エーレスンド海峡
14 = ベルト海峡(小ベルト海峡や大ベルト海峡などからなる)。
15 = カテガット海峡。バルト海に含まないことがある[2]。
16 = スカゲラック海峡。バルト海には含まれない。
15+16 = デンマーク海峡(英語版)
面積40万平方キロメートル (km2)。平均深度は55メートル (m) と浅い海洋であるが、最大深度はバルト海中央部、ストックホルム沖で、459 mとなっている[注釈 1]。北部のボスニア湾中央部やバルト海主海域中央部は200 m以上の深度があるものの、とくにオーランド諸島付近やボスニア湾北部の水深は非常に浅い。そのうえボスニア湾東部では隆起が続いているため、400年から500年前は海底だった土地が、現在では耕地や牧草地となっている[3]。特筆すべきこととして、平均塩分濃度は全海洋平均では31.9パーミル (‰) であるが、バルト海ではそれよりもかなり低い[注釈 2]ことがあげられる。この理由としては、流入河川が多い[1]うえに集水域が海全体の4倍にもおよび、流れ込む淡水量が多いこと、高緯度地帯に位置し、水温が低いため蒸発量が少ないこと、外海である北海への主な出口がカテガット海峡しか存在せず、これが隘路となるため海水の循環が少ないことがあげられる。北海からの高濃度の海水の流入は長期間に及ぶことは少なく、短期に集中的に起こることが多い[要出典]。