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バラオ級潜水艦
USS バラオ
基本情報
艦種攻撃型潜水艦
命名基準魚名
建造所
ポーツマス海軍造船所
メア・アイランド海軍造船所
ウィリアム・クランプ & サンズ造船
GDEB
マニトワック造船
運用者
アメリカ海軍
イタリア海軍
トルコ海軍
ギリシャ海軍
ペルー海軍
アルゼンチン海軍
チリ海軍
ベネズエラ海軍
中華民国海軍
カナダ海軍
ブラジル海軍
オランダ海軍
スペイン海軍
建造期間1942年 - 1946年
就役期間1943年 - 現役(中華民国海軍のみ)
計画数182
建造数120
前級ガトー級潜水艦
次級テンチ級潜水艦
要目
排水量1,526 トン
水中排水量2,424 トン
全長311 ft 9 in (95 m)
最大幅27 ft 3 in (8.31 m)
吃水15 ft 3 in (4.65 m)
機関方式ディーゼル・エレクトリック方式
主機ゼネラルモーターズ278A 16気筒ディーゼルエンジン×4基
推進器スクリュープロペラ×2軸
出力水上:5,400 shp (4,000 kW)
水中:2,740 shp (2,040 kW)
最大速力水上:20.25 ノット
水中:8.75 ノット
航続距離11,000 海里/10ノット時
(20,000 km/19km/h時)
潜航深度試験時:400ft (120m)
乗員80 - 85名
兵装
21インチ (533mm) 魚雷発射管×10基(艦首6、艦尾4)、魚雷24本
25口径5インチ砲×1基
ボフォース 40mm機関砲またはエリコンKA 20 mm 機関砲
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バラオ級潜水艦(バラオきゅうせんすいかん、Balao class submarine)は、アメリカ海軍の潜水艦の艦級。本級はガトー級潜水艦の改良型であり、第二次世界大戦において運用された艦級の中でも成功した設計の艦級であった。 1941年度と、その直後に緊急追加して建造されたガトー級は、1942年度にも引き続いて建造される方向で検討されていた。しかし、艦隊サイドでは対潜攻撃の進歩を予測して、先手を打ってより深く潜航できる潜水艦の建造を望んでいた。折りしも、潜水艦建造にも使える高張力鋼が開発されたこともあり、それを使用した潜水艦の設計を進めることとなった。 当初は1943年度以降に新設計した上で建造の予定であったが、ガトー級の設計図を微修正した上で船体構造材に高張力鋼を使用した潜水艦の試案の方が戦力に早く寄与できるということもあり、予定を早めて1942年度艦をこの新設計の潜水艦として建造することに決定した。これが、バラオ級潜水艦である。 バラオ級は1941年度の追加予算で23隻、次いで1942年度予算で127隻の建造が認められたが、この内12隻がガトー級(4隻)やテンチ級潜水艦(8隻)に振り替えられた他、H.O.Rエンジン搭載のユニコーン(SS-429)、ヴェンダース(SS-430)など18隻が建造をキャンセルし、計120隻が1943年から1947年にかけてバラオ級として就役し、著しく建造が遅れた造船所の建造艦(後述)を除いた101隻が実戦に参加した。 1973年に台湾に売却されたタスクは、2017年現在も現役として稼働している[1]。 前項で述べたとおり、ガトー級とバラオ級の相違は高張力鋼採用により試験深度が120mに増加し、1944年に深度600ft(180m)で運転できるグールド遠心ポンプを採択して潜航深度が深くなった。重量増に伴う一部構造の修正という部分が最大の相違であり、その他の点では余り変わりがない。艦橋は初めから凸型艦橋である。 兵装に関しても、ガトー級では途中から改正された水上兵装が、バラオ級では初めからの標準兵装となっており、艦によって兵装が様々な所や、次第に重兵装していく点もガトー級と一緒である。 ガトー級同様、エレクトリック・ボート社とマニトワック造船の民間造船所、ポーツマスとメア・アイランドの両海軍造船所で建造されたが、建造数がガトー級以上に増加するのは明らかだったため、クランプ社が新たに建造所として追加された。 しかし、クランプ社の工員の腕がいまひとつだったのか、クランプ社建造のバラオ級は総じて工期が伸び伸びであり、しかも工作が不良の艦もあった。おまけに一部艤装を海軍造船所でやる羽目となり、担当官に「一度ばらして作り直した方が早い」と言われる始末であった。同造船所で建造されたバラオ級の一例を挙げると、ランセットフィッシュ (USS Lancetfish, SS-296) は起工から進水まで11ヶ月、その後就役まで18ヶ月かかり、就役後約1ヶ月で事故沈没。引き揚げ後14年間放置された上でスクラップされている。 こうした経緯からか、クランプ社に発注されたバラオ・テンチ級潜水艦は多くが、確認できるだけで以下の6隻が建造を中止、発注をキャンセルされている。 バラオ級もガトー級やそれ以前に就役した潜水艦同様、通商破壊を行って戦略物資の輸送を滞らせ、戦争勝利への陰の立役者となった。また、通商破壊の傍ら輸送船だけでなく日本海軍の戦闘艦も脅かした。従前の使用法である艦隊作戦への協力は、就役年がやや戦争中期や後期にシフトしたものの、マリアナ沖海戦やレイテ沖海戦に参加した。この他、人命救助や物資運搬、スパイ潜入なども幅広く実施したのもガトー級などと同様である。
概要
船体と兵装
建造所について
SS-429 ユニコーン (1944年7月29日建造中止)
SS-430 ヴェンダース (同上)
SS-431 ウォルラス (同上)
SS-432 ホワイトフィッシュ (同上)
SS-433 ホィッティング (同上)
SS-434 ウルフフィッシュ(同上)
戦歴
バラオ級の、艦船に対する主だった戦果(撃沈に限る)
ボーフィン(SS-287):学童疎開船(輸送船)「対馬丸」
スケート(SS-305):軽巡洋艦「阿賀野」、駆逐艦「薄雲」
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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