バビル2世
[Wikipedia|▼Menu]

バビル2世
ジャンル
少年漫画SF漫画
漫画:バビル2世
作者横山光輝
出版社秋田書店
掲載誌週刊少年チャンピオン
レーベル少年チャンピオンコミックス
発表号1971年28号 - 1973年47号
巻数全12巻
漫画:バビル2世外伝 恐怖の予言の巻
作者横山光輝
出版社秋田書店
掲載誌月刊少年チャンピオン
発表号1973年5月号 - (読み切り)
漫画:その名は101
作者横山光輝
出版社秋田書店
掲載誌月刊少年チャンピオン
レーベル少年チャンピオンコミックス
発表期間1977年 - 1979年
巻数全5巻
漫画:バビル2世 ザ・リターナー
原作・原案など横山光輝(原作)
作画野口賢
出版社秋田書店
掲載誌ヤングチャンピオン
レーベルヤングチャンピオンコミックス
発表号2010年6号 - 2017年3号
巻数全17巻
アニメ:バビル2世
原作横山光輝
キャラクターデザイン荒木伸吾
音楽菊池俊輔
製作NET東映
放送局NET系列
放送期間1973年1月1日 - 1973年9月24日
話数全39話
アニメ:バビル2世
原作横山光輝
監督牛草健
キャラクターデザイン嶋津郁雄
アニメーション制作ベガエンタテイメント
製作テレビ東京メディアネット
円谷映像、ベガエンタテイメント
放送局テレビ東京、他
放送期間2001年10月5日 - 2001年12月28日
話数全13話
OVA:バビル2世
原作横山光輝
監督まつもとよしひさ
脚本並木敏
キャラクターデザイン荒木伸吾、姫野美智
音楽石田勝範、平野たかよし
製作ティーアップ、J.C.STAFF
発売日1992年
話数全4巻(各巻30分)
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『バビル2世』(バビルにせい)は、横山光輝の作による漫画。および、それを原作としたアニメ作品である。
概要

『バビル2世』は『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)に1971年7月5日号から1973年11月12日号まで連載された[1]。全121話であり、他に『別冊少年チャンピオン』1973年5月号掲載の読切1話がある[2]。超能力者であるバビル2世と、世界征服を企む超能力者のヨミとの死闘を描いたものであり、その内容から全4部作+読切1話で構成されているといわれている[2]。横山光輝のSF作品としては、超能力者を扱った『地球ナンバーV7』から2年超ぶりであった[1]。当時は劇画全盛で横山も全くSF作品を描かなかったが、本作のヒットで再びSF作品を描き続けることとなった[1]

当初は10回連載の予定であり、バビル2世とヨミがヒマラヤで戦い、雪崩に呑み込まれて終了する予定であった[1]。ところが連載開始とともに人気が上昇したことから、長編連載に変更された[1]

1972年12月18・25日号にはアニメ化決定と紹介された[3]。1973年1月1日よりNET(現:テレビ朝日)系列でテレビアニメが開始されて人気がさらに上昇し、アニメを見た女性ファンが『週刊少年チャンピオン』を買うことにより発行部数が増える現象が生じた[4]。アニメ人気により雑誌連載もカラー頁や増頁掲載が増え、1973年2月5日号はテレビ放映記念として80頁が掲載された[4]

アニメ版も人気が過熱して当初予定より延長され、再放送も度々行われたことから、1979年には大阪を中心に「バビル2世ファンクラブ」が結成された[4]

横山は自身の好きな作品と聞かれると、必ず『バビル2世』と答えていた[5]
基本設定

はるか昔、地球に不時着して帰れなくなり住み着いた宇宙人・バビル。彼が残した遺産・バベルの塔と三つのしもべを受け継いだ超能力者・浩一が、世界征服を企む悪の超能力者・ヨミと戦う物語。
5000年前の出来事

5000年前、宇宙人・バビルは宇宙船の故障により地球に不時着した。彼はその科学力と自らの超能力によって時の権力者を動かして巨大なバベルの塔を建設させる。当初の目的は故郷に救助信号を送るためであった。しかし科学的知識に乏しい地球人は、一瞬のミスから完成直前の塔の大半を破壊してしまう。

故郷へ帰ることをあきらめて地球人と結婚したバビルは、破壊されたバベルの塔を子孫に託そうと決心する。彼は宇宙船の機器をもとに、いつの日か生まれるであろう自分と同じ体質を持つ子孫を探し出す装置と三つのしもべを作り上げた。この遺産を受け継ぐ人間が自分の2世になるのである。バビルは自分と同じ超能力をもった子孫にそれを託すことができるのを幸せだと考えた。
バベルの塔

超高性能コンピュータが管理しており、5000年間の地球上の様々な出来事を記録している。人工砂嵐を起こしてその所在を隠し、催眠ライト・レーザー砲・ミサイルなどで武装、侵入者は塔内に仕掛けられた数々の罠で撃退する。そして破壊されても自動修復する機能を持ち、バビル2世に超能力者としての教育を施す装置や傷ついたバビル2世を癒す治療装置も完備している。アニメ第1作のみ「バビルの塔」と呼ばれる。

『バビル2世 ザ・リターナー』では、オーバーテクノロジーの固まりであるコンピューター本体から情報を読み出し一部管理するのに、現代の既存のコンピューターなどの機材(アラブ系のペーパーカンパニーを利用して購入した)を利用しているとされている。

なお、第1作において声を担当した声優は数人おり、初期は井上真樹夫(第6話)なども演じていたが、中盤以降は山田俊司(現 キートン山田)と矢田耕司[注釈 1]による、独特のカン高い声による「コンピュータ音声」に固定された。
登場人物
バビル2世
本名、山野浩一(アニメ版では古見/神谷と苗字がそれぞれ違っている)。ごく普通の両親のもとで、ごく普通の家庭に育った
中学生の少年だったが、ある時から夢に苛まされるようになる。バベルの塔が発する電波を感じ取ることができ、塔のコンピュータに正当な後継者=2世と認められた。5000年前に地球にやってきた宇宙人・バビルの遠い子孫であり、バビルと同じ体質を持ち超人的な知力と体力、様々な超能力を発揮する。バベルの塔と三つのしもべを受け継いだが、ヨミとは道を違える。世界の平和を乱すヨミと対決するために、その力を注いでいく。アニメ版(1作目)では、エネルギー衝撃波や電撃を駆使してヨミとその配下達と戦うアクションシーンも多く、また第8話からブルーの戦闘服を着用し、自らバビル2世号[注釈 2]を操縦して現地に向かうなど、よりヒーローらしさが強調されている。このバビル2世号は『リターナー』にも登場しているが、初代アニメ版とは異なるデザインとなっている。
ヨミ
世界を支配しようとする悪の帝王。バビル2世同様にバビルの遠い子孫であり、言わばバビル2世の父親ともいうべき存在で、バビル2世と同等の超能力を持つ。強大なカリスマ性を備え各地に秘密基地を建設して多くの部下を従えており、その種類も科学者・技術者・超能力者・サイボーグ工作員と多岐にわたる。各国の要人に改造人間を送り込んでいるため、国家をも意のままに操ることができる。三つのしもべに対抗してさまざまなロボット兵器を作り出し、自身の持てる超能力を振り絞ってバビル2世に戦いを挑む。部下想いの面もあり、バビル2世を倒すチャンスを犠牲にしても部下の救出を優先したり、有用な作戦提案を即採用する度量の深さをしばしば見せる。その一方で、バビル2世を倒すチャンスのために部下を見殺しにする非情さも併せ持つ[注釈 3]。実は後継者候補としてバベルの塔に呼ばれたこともあったが、能力が不適合だったため、その記憶を消されていた。バビル2世との直接対決では何度も負けるが、倒されてもその度に復活する。さらに、第三部で宇宙ビールスに侵されて蘇ったことにより、特定の超能力ではバビル2世をも凌ぐ力を身に付けた。原作者の横山はヨミの年齢について、110歳くらいをイメージしていると述べている。
由美子
古見医院の一人娘で浩一の同級生。突如行方不明になった浩一を心配していた。ヨミの工作員に銃撃され傷を負い、血だらけで現れた浩一に驚き、父と共に介抱する。アニメ版(1作目)では浩一の従姉妹で(浩一の苗字も同じ古見になった)、浩一に想いを寄せているという設定のヒロインとなっている。アニメ版3作目にも登場しているが、原作やアニメ版1作目とは髪型が異なっている。
五十嵐
国家保安局局長。バビル2世からヨミの世界征服計画に関する報告書を渡されてヨミの陰謀を知り、以後バビル2世に協力するようになる。何か事件が起きた場合は、新聞に「書籍 バベルの塔 手に入れました」と暗号広告を打つことで連絡をつけている。
国家保安局副局長
五十嵐と共にヨミの部下に拉致されそうになったところをバビル2世に救われた。
伊賀野晋作
国家保安局の腕利き調査員。バビル2世と共に突如音信不通に陥ったF市の調査におもむく。最初はバビル2世をまったく信用しておらず、幾度も足手まといになってしまう。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:244 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef