バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズの登場人物(バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズのとうじょうじんぶつ)では、アメリカ映画『バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズ』に登場する架空の人物について解説する。
なお、日本語吹き替え版の声優は、映像ソフト版 / テレビ朝日版 / 日本テレビ版 / フジテレビ版 / CRサミー版 / BSジャパン版の順に記載する。
主要人物
マーティン・シェイマス・マクフライ (Martin Seamus McFly, "Marty")
演 - マイケル・J・フォックス吹き替え - 山寺宏一(PART1 - PART3) / 三ツ矢雄二(PART1 - PART3) / 織田裕二(PART1) / 宮川一朗太(PART1 - PART3)本作の主人公。愛称はマーティ(Marty)。1968年6月12日生まれ。ロックとペプシが好きな高校生で、ギター演奏が得意。また、運動神経と身体能力にも優れており、喧嘩で相手を殴り飛ばす・カーチェイスを生身で対応して乗り切る・PART3ではムーンウォークを披露する、などという描写がある。1985年では「ピン・ヘッズ」という名のバンドを結成しているが、PART1で行われたオーディションでは「音が大きい」として不合格になっている。ほかにもスケボーと(ゲームセンターのガンゲームで鍛えた)銃の早撃ちが得意。図書館司書のために配布される雑誌『RQ』を所持している。PART1でドクとの約束前に寝ている場面で寝相が悪かったり、1955年の喫茶店でひじをつけて首をかしげるなど、父ジョージと同様の癖を持つ。PART1では自分とドクを救うために、PART2では未来の息子を救うため、そして自分のせいで引き起こされた1985年のゆがみを修復するために、PART3ではドクを救うため、タイムスリップし各時代で奮闘する。各時代でタネン家にいびられている「弱虫」マクフライ家の中では勇気がありアクティブかつ明るい性格。しかしながら真面目な常識人でもあり、奇天烈な言動の多いドクに対して度々ツッコミを入れる役割も担っている。基本的に面倒ごとは避けようとする一方で挑発に弱く、特に「腰抜け(Chicken / Yellow / Coward)」[注 1]と呼ばれるとすぐカッとなる気質であり、「誰にも腰抜けとは呼ばせない」と挑発に乗ってしまう悪癖がある。そのせいで全編(特にPART2以降)を通して窮地に陥っている。その短気が理由で1985年にロールス・ロイスに接触して自動車事故を起こすことがPART2で語られており、2015年ではその後遺症のためミュージシャンの夢を絶たれ、17歳当時からは想像もつかないほどぎこちなくギターを弾く姿が見られる。しかし、全編を通した経験の結果、PART3ではその短気を克服[注 2]。起こすはずだった自動車事故を回避したことで、明るい未来の可能性が示唆されている。ヒルバレー郊外にあるリヨン団地在住で、PART2で描かれた2015年にはヒルデイル(1985年では高級住宅街だが、2015年では治安の悪い貧民街に成り果てている)に住むことになっている。ここでのマーティはすっかり疲れきった冴えない中年会社員であり、奇しくもそれは、歴史を改変する前の臆病な会社員の姿だった父ジョージに通じるものがある[注 3]。1955年(PART1・PART2)ではロレインが、身に着けていた下着のブランド名「カルバン・クライン」を彼自身の名前と勘違いし、未来の自分の息子とバレないようそのまま「カルバン・マーティ・クライン」の偽名を使い、1885年(PART3)では助けてくれた祖先のシェイマス・マクフライに対してとっさに「クリント・イーストウッド」と偽名を使っている。これが原因で、PART3では1985年に帰った時に峡谷の名が「イーストウッド峡谷」に変化し、結果的に「歴史に名を刻む」こととなっている。口癖は「This is heavy.(こいつはヘビーだ)」。彼がこれを言うと、1955年のドクは当初「未来ではそんなに物が重いのか?」と科学的観点から真剣に反論している[注 4]。PART3では逆にマーティが「Great scott!」と言い、ドクが「This is heavy.」と返す場面が一度だけあった(朝のヒルバレーを散歩するシーン)。また「Perfect.(完璧だ)」をあまりにも困難な状況に陥った際に皮肉をこめて何度か発している。なお、PART1等、青年時代に身に付けている腕時計は、カシオのデータバンクである。
ドク / エメット・ラスロップ・ブラウン (Doc / Dr. Emmett Lathrop Brown