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バックギャモン1枚のボードと15個の駒2組、2個のサイコロ2組、1個のダブリングキューブ、2個のダイスカップからなるバックギャモンセット
期間約5千年前から現在
ジャンルボードゲーム
レースゲーム
サイコロゲーム
バックギャモン(Backgammon)は、基本的に2人で遊ぶボードゲームの一種。盤上に配置された双方15個の駒をどちらが先に全てゴールさせることができるかを競う。世界最古のボードゲームとされるテーブルズ(英語版)の一種である。西洋双六(せいようすごろく)ともいう。日本には飛鳥時代に伝来し、雙六・盤双六の名で流行したが、賭博の一種であるとして朝廷に禁止されている。
サイコロを使用するため、運が結果に対する決定因子の一つであるものの、長期的には戦略がより重要な役割を果たす[1]。プレイヤーはサイコロを振るたびに着手可能な選択肢の中から、相手の次の可能性のある手を予測しながら自手を選択し、自分の駒を移動させる。現代のルールは20世紀初頭のニューヨークを起源とするとされ、ゲーム中に勝ち点の点数(後述)をレイズする(上げる)ことができる(ダブリングキューブを参照)。
チェスと同様に、計算機科学者の興味の対象として研究がなされ、それにより作り出されたソフトウェアは、人間の世界チャンピオンを破る程に発展している。バックギャモンのボード 盤は、24箇所の地点(ポイント)と、一時的にゲームから取り除かれた駒を置く場所(バー)、ゴールからなる。各ポイントは、1から24までの番号を付けて呼ばれる。駒の進行においてゴールに最も近いものが第1ポイント、最も遠いものが第24ポイントである。双方のプレイヤーにとって、駒の進む向きは逆であるため、自分と相手ではポイントの番号も異なるものとなり、例えば自分の第1ポイントは相手の第24ポイントである。第5ポイント(相手にとっての第20ポイント)はゴールデンポイントといい、ここのポイントの確保(後述)はゲームの流れを左右することが多い。 各プレイヤーは、第6ポイントに5つ、第8ポイントに3つ、第13ポイントに5つ、第24ポイントに2つの駒を初期配置する。第24ポイント(相手側にとっての第1ポイント)に配置された駒をバックマンという。 日本では、まず、最初に双方が1つずつのサイコロを振り、大きい目が出た方が先手となる。このとき出た目はそのまま先手の最初の出目として使われる。双方が同じ目の場合には再び振りなおす。米国などでは、コイントスで決めるのが習慣になっている州もある。ただし、コイントス法は一部の団体が批判している[要出典]。 ここで言うポイントとは、勝ち点のことである。このゲームのポイントはその勝ち方によって3通りに分かれる。 ダブル(後述)がなされている場合には、ダブリングキューブが表示する倍率をこれに乗じたものとなる。 競技会ルールでは、5以上の奇数ポイントを統一して設定し、そのポイントを先取した者の勝利としてゲームを行うことが普通である。ただし、ダブルがあるために、一度のゲームで勝敗が決まることもある。なお、デュースのルールは一般的でない。 手番プレイヤーは、試合中移動のサイコロを振る前にそのゲームの得点を倍にする「ダブル」を提案できる。相手プレイヤーがダブルを拒否した場合はゲームは終了となり、ダブルの提案をした側が1点勝ちとなる。ダブルの提案を受けることをテイク、断ることをパスという。 ダブルには2つの意義があり、ポイントを2倍にするという意義と、大勢が決しているゲームを終わらせるという意義がある。 特に後者について、ダブルが導入される以前は、勝敗が完全に確定するまで、優勢な側は単なる作業として、劣勢な側はわずかな逆転の望みに懸けて、ただダイスを振り続けるという実質的にほとんど意味のない行動を双方がしなければならなかった。ダブルの導入は、前述の状況を解消し、ゲームのスピーディー化をもたらしたという意味で重要であり、ダブルがこのゲームを絶滅から救ったとまで言われるほどである。 ダブルは通常優勢な側のプレイヤーが提案するため、ダブルが導入されたことで的確な形勢判断を行なうことがプレーヤーに求められるようになり、ある局面においてダブルをかけるか否か、ダブルをかけられた際に受けるか否かの判断をキューブアクションと言い、駒の正しい動かし方(チェッカープレイという)とは異なる能力が求められるようになったことが本ゲームの複雑性を増し、より奥が深くなることとなった。 双方がダブルをかけていない状態においては、どちらのプレイヤーがかけてもよいが、2回目以降のダブル(リダブル)は前回ダブルを受け入れた側のプレイヤーにだけかける権利がある。すなわちダブルを提案して同意された場合、相手にだけリダブルの権利が生じることに注意が必要である。リダブルを拒否した場合、拒否した側の2点差負けとなる。双方がダブルをかけ合った場合、得点率は4倍、8倍、16倍、……と倍々で増加してゆくことになる。 ダブリングキューブと呼ぶ2、4、8、16、32、64の記されたサイコロを使って現在の倍率を表示し、そのキューブの置かれた位置によって次にダブルをかける権利のあるプレイヤーを示す。初期状態ではキューブは中央に置かれ、また通常のダブリングキューブには1の面がないため、64の面を上にしてその代わりとする。 ダブルを交互にかけ合い続けた場合、理論的には倍率は際限なく上がることになるが、実際にはそこまでダブルをかけ合うほどの連続逆転は起こりがたく、また競技会ルールでの必要得点などの面からもそのようなダブルには意味のないことが多い。これ以上ダブルの倍率を上げることが無意味になった状態や、クロフォードルール(後述)が適用されているゲームのことをキューブデッドという。128倍以上の高倍率が記された特殊なダブリングキューブも存在するが一般的ではないため、このような倍率が実際に発生した場合には、少なくとも競技者双方にとって紛らわしくないような表示を適宜決める必要がある。
遊び方駒の初期配置と進行方向
盤
駒の配置
先手の決定
駒の移動
2つのサイコロを振り、出た目の数だけ前方(ポイントが少ない方向)に駒を動かす(ポイントが多い方向には動かせない)。同じ駒を2回動かしても、それぞれのサイコロで異なる駒を動かしても構わない。また原則として出た目は最大限使わなければならない(例えば4と5の目の際にある駒を3つ進めることはできない、ただし、後述のように駒をゴールさせる場合に限り例外がある)
ぞろ目が出た場合には、通常の2倍(すなわち、ぞろ目となっている数の4回分)駒を動かすことができる。この場合も4つの駒をそれぞれ動かすことも、1つの駒を目の4倍分進めることも可能である。
同じポイントに敵と味方の駒が同時に存在することはない。
移動しようとするポイントに敵の駒が2つ以上存在する場合、そのポイントには移動できない(これをブロックという)。ブロックを作ることを、ポイントを作る、あるいはポイントを確保するという。なお1つの駒を2つのサイコロの目で動かすときは、サイコロの目が合計されるのではなく、2回の動きを続けて行うとみなされるところに注意しなくてはならない。例えば3と5の目が出たときに、ある駒の8つ先のポイントが空いていたとしても、3つ先と5つ先にともに敵のブロックがあればその駒は動かせない。
敵の駒が1つだけあるポイント(これをブロットという)に駒を移動した場合、それまであった敵の駒を一時的にゲームから取り除かれる。これをヒットという。
ヒットされた駒はバーに移動させる。次回以降の駒移動のサイコロの目を使って、相手の第1?6ポイント(自分の第24?19ポイント)に再配置する。すなわち、バーは自分の第25ポイントと考えてよい。
バーにある自分の駒は最優先で動かさなければならない。バーにある駒を動かすことをエンターという。
すべての駒の移動先がブロックされている場合、その回には全く移動できない。これをダンスという。特に、バーに駒があり、相手インナー(第19?24ポイント)がすべてブロックされていて駒を動かせない状態をクローズアウトと呼び、この場合サイコロを振ることもできない(いかなる目が出てもダンスになってしまう)
ルールに従った移動が可能な限り、サイコロの目を可能な限り多く使わなければならない。目の両方が動かせるが、片方を使った場合に他方が使えない場合には、大きい目で動かさなければならない。
駒がゴールするためには、自分の駒がすべてが第1?6ポイント(自分のインナー)になければならない。自分の駒を第6ポイント以内に全て集めることをベアリングインという。
ベアリングインが完了すると、自分の駒をゴールさせることができる。これをベアリングオフという。ベアリングオフした駒は、盤上から取り除かれ、その後ゲーム中で使用することはない。
一部の駒がベアリングオフした状態であっても、自分の駒がヒットされた場合、その駒が自分のインナーに戻る(つまり再度ベアリングインが完了する)まで、駒をゴールさせることはできない。
サイコロの目の数通りに移動できる駒がない場合は、より大きな数の目であってもゴールが可能である。たとえば、自分の駒が第2ポイントに2つ、第3ポイントに1つ、第4ポイントに2つある場合で、出た目が5と6であった場合は第3ポイントと第4ポイントの駒をゴールさせることができる。
基本的なゲームポイント
相手の駒がゴールし始めている状態で勝利した場合、勝者は1ポイントを獲得する。これをシングルという。
相手の駒が1つもゴールしていない状態で勝利した場合、勝者は2ポイントを獲得する。これをギャモンという。
上記の場合でさらに相手の駒がバーもしくは勝者側のインナーに残っていた場合、勝者は3ポイントを獲得する。これをバックギャモンと呼ぶ。
ダブルおよびダブリングキューブダブリングキューブ
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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