バッキンガム大学The University of Buckingham
モットーAlis Volans Propriis (羅)
(英: Flying On Our Own Wings)
種別私立
設立年1976年(university college
バッキンガム大学(University of Buckingham)は、イギリス、イングランド、バッキンガム州バッキンガムにある英国初の私立大学(英国王室の勅許状Royal Charterを受け正式大学認可)。教育の独立、自主独立、学生第一の精神を掲げ、校訓は「Alis Volans Propriis(Flying On Our Own Wings)自らの翼で羽ばたけ」。
1976年、University College of Buckinghamとして、教育科学大臣(英語版)(当時)のマーガレット・サッチャー(後、英国首相、貴族院議員、女男爵、バッキンガム大学総長1993年‐1998年、名誉総長)により開学。マックス・ベロフ卿(歴史家・初代学長)などの英国貴族院議員が開学者に名を連ね、ロスチャイルド家ら、多数の識者が開学を支援。今もヘルシャム寮やベロフ寮などの各学生寮や職員寮、アンソニー・デ・ロスチャイルド・ビルディング(人文学部国際政治経済学科、経営学部等)など多数の識者の名を冠した建物がある。開学以来、オックスブリッジ(オックスフォード大学・ケンブリッジ大学)方式の少人数教育(教員:学生=1:8)を推進。
1983年、女王エリザベス2世より勅許状Royal Charter授与、学位授与機関として認可(校舎除幕式には女王エリザベス2世が臨席)。創立以来、英国王室、英国貴族院と関係が深く、チャールズ3世、エドワード(ケント公・エリザベス2世の従弟)などが度々来学し、リチャード・ルース卿(サッチャー政権の外務担当国務大臣)、サイモン・タンロー卿(貴族院議員)などが歴代学長、総長に就任している。
本学は7学部体制(法学部、経営学部、人文社会科学部、教育学部、心理学部、情報理工学部、医学部)で、開学当初から実業界との結びつきが強く、英国大学の中でも常に最高レベルの就職率を誇り、各国およびグローバル社会の第一線でも活躍する有能な人材を多数送り出している。2009年にはロンドンにキャンパスを開校。
2007年、医学の大学院課程を設置。2014年、テレンス・キーリー学長(現名誉学長、医学博士)の主導で、医学の学部課程を設置し、これまでの大学院課程も併せて、英国初の私立大学医学部Buckingham Medical Schoolが誕生した。
本キャンパスはバッキンガム公爵の城跡に隣接するハンターストリート・キャンパス(大学本部)とヴァーニーパーク・キャンパス(法学部、心理学部、情報理工学部)の二つあり、英国伝統のたたずまいと教育理念を堅持しつつ、グローバル時代に対応した最先端の講義、研究が行われている。2011年には20年後の創立55周年を目指し、キャンパスの拡充プランを発表。本キャンパスの面積を大幅に拡張、既存の建物をリニューアルするとともに、新たに講堂、学生寮、教育棟、図書館などを整備する。
タイムズ、ガーディアンなどの主要新聞の総合大学ランキングでは、法学、政治学、経営学、英語学、が毎年上位に評価されている。ガーディアン紙の分野別ランキング(2011年度)では法学第24位、経営学第2位、英語学6位にランクされた。タイムズ紙の全英大学ランキング(2012年度)では、全英総合21位、学生満足度指数は1位。Times Good University Guide(2013年度)では、学生満足度指数はオックスフォード大学とケンブリッジ大学と同数で全英1位。ガーディアン紙の総合大学ランキング(2014年度)では全英総合25位となっている。
概観
バッキンガム大学の沿革
Radcliff Centre
Town Mill
Lords Bridge
大学概要
本学の学部課程は基本的に2年制(英国の大学は通常3年制)。夏季・冬季休講を大幅に短縮した1年間4学期制(1学期=約3カ月)で、2年間で学士の学位を取得する。学部、大学院課程を通して、本学では少人数クラスでのインテンシブな講義と週1回のチュートリアル制度を採用し、木目の細かい授業を行っている。また、理論とともに実践、実学、ケーススタディを重視し、社会に即応できる人材の育成を推進している。教員も、法学部では、多数の著名な現役法曹(法廷弁護士・事務弁護士)。経営学部では、現役の企業家や一流企業の元役員。人文社会科学部英語学科では、英国主要新聞・雑誌の現役ジャーナリスト。人文社会科学部国際政治経済学科と国際政策学修士課程では、国際法学者、グローバル企業シニアエコノミスト、元英国外務省シンクタンク所長。心理学部と情報理工学部には、高度な専門知識を有する実務家を配置。医学部では、米国をはじめ各国から経験豊富な現役医師を配置し、ハイレベルの医師養成を推進。世界約100カ国から留学生が学んでおり、学生寮、勉学、日常生活についてなど各種の学生サポートを設けている。入学時期も毎年1月、7月、9月の3回(※入学時期によって開講されていない講義もあるので、大学ウェブサイトや入学案内で要確認)。卒業式典は毎年1回3月に開催される。また、留学準備コースとして、本科入学を目指す英語ファンデーション・コース、法学・経営学・情報システムなどの専門知識に特化した短期コースを主催する総合教養学科Department of Foundation and Academic Skillsも設置している。
同窓会Buckingham University Alumni Associationを会社として設立。全世界各国の同窓会組織をネットワーク化して、親睦を深めている。同窓会誌Independentを会員に定期配信。
全英トップの学生満足度(大学ランキング)
英国学生満足度調査(National Student Survey)では2006年の初掲載以来、毎年全英1位もしくは2位にランクされている。特に、政治学、英語学、経済学を専攻する学生の満足度は、2013年に100%を記録した。また、タイムズ、ガーディアンなどの主要新聞の総合大学ランキングでは、法学、政治学、経営学、英語学、が毎年上位に評価されている。ガーディアン紙の分野別ランキング(2011年度)では法学第24位、経営学第2位、英語学6位にランクされた。タイムズ紙の全英大学ランキング(2012年度)では、全英総合21位、学生満足度指数は1位。Times Good University Guide(2013年度)では、学生満足度指数はオックスフォード大学とケンブリッジ大学と同数で全英1位。ガーディアン紙の総合大学ランキング(2014年度)では全英総合25位。
2016年、政治学(国際学・国際政策)と心理学が全英7位(ガーディアン紙の総合大学ランキング)、また、イングランドとウェールズ地域の大学で最も安全なキャンパスにランクされた(The Complete University Guide)。
学生生活
バッキンガム州はロンドンの西隣に位置する英国でも古い歴史と伝統を持つ州。チャールズ1世の宰相を務めたジョージ・ヴィリアーズ(バッキンガム公)をはじめ、王族以外では最も高位の貴族であった歴代バッキンガム公爵の所領として歴史を育んだ。