バスク語
Euskara
発音IPA: [ews?ka?a]
話される国 スペイン
フランスなど
地域バスク地方
民族バスク人
話者数66万5800人
言語系統孤立した言語(バスク語族)
バスク語
標準語共通バスク語
方言ビスカヤ方言ギプスコア方言
バスク語(バスクご、euskara)は、スペインとフランスにまたがるバスク地方を中心に分布する孤立した言語で、おもにバスク人によって話されている。スペインのバスク州全域とナバラ州の一部ではスペイン語とともに公用語とされている。2006年現在、約66万5800人の話者がバスク地方に居住し、すべてスペイン語またはフランス語とのバイリンガルである[1]。 文章は一般にラテン文字で表記される。音韻論的な特徴としては舌端音と舌尖音の区別があり、文法的な特徴としては能格と絶対格を使用する格の体系であることが挙げられる(能格言語)。語彙にはラテン語・スペイン語起源のものが多く見られる。 「バスク」の名は英語あるいはフランス語の basque の音訳であり、もともとはローマ帝国期に現在のスペインナバラ州やアラゴン州にいたヴァスコン人 (Vascones) の名に由来する。ヴァスコン人とバスク語話者は完全には一致していなかったと考えられているが、中世には Vascones という名称はバスク語を話す人々を指すために使われるようになった。スペイン語における伝統的な呼称 vascuence も「ヴァスコン人の」を意味するラテン語の vasconice に由来する。 バスク語では euskara といい、方言的な変異として euskera, eskuara, uskara, auskera などがある。この語と対比させて用いられる語に erdara(あるいは erdera )というものがある。「外国語」という意味で、かつては特にスペイン語またはフランス語を指して用いられたものだが、これは語源的に erdi「半分」と era「やり方」に分けられ、「舌足らずな話し方/不完全な言葉」という意味であったと考えられている。euskara の eusk- の方の意味ははっきりしていないが、ローマ帝国時代のアキテーヌにいたアウスキ人(羅:Ausci)に由来するという説や、「話す」という意味の動詞の再建形 *enau(t)s-に関係するという説がある。 .mw-parser-output .legend{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid-column}.mw-parser-output .legend-color{display:inline-block;min-width:1.5em;height:1.5em;margin:1px 0;text-align:center;border:1px solid black;background-color:transparent;color:black}.mw-parser-output .legend-text{} ビスカヤ方言 ギプスコア方言 高ナファロア方言 低ナファロア方言 ラプルディ方言 スベロア方言 †エロンカリ方言 色の薄くなっているところは19世紀の使用域 西部方言 中央方言 ナファロア方言 ナファロア=ラプルディ方言 スベロア方言 19世紀のバスク語使用域 方言は音韻・形態・語彙の地域的な変異が比較的大きく「村ごとに異なる」ともいわれる[2]。
特徴
言語名
方言と標準バスク語バスク語の方言
コルド・スアソによる現代バスク語諸方言の分類