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ミノコバイモ、三重県藤原岳 カイコバイモ、山梨県南部町 コシノコバイモ、福島県会津地方
バイモ属(バイモぞく、学名:Fritillaria、和名漢字表記:貝母属)はユリ科の属の一つ[1][2]。目次 多年草。地下にある鱗茎は多数の鱗片からなるものと2個の鱗片からなるものとがある。葉は互生、対生または輪生し、まれに上方の葉の先が巻きひげ状になる。花は鐘状で茎先に1-数個つき、下向きに咲く。花被片は6個あり、長楕円形から卵形で、内面の基部に腺体がある。雄蕊は6個あり、花被片より短い。子房は上位で3室あり、各室に多数の胚珠があり、花柱は3裂するか裂けない。果実は刮ハで、胞背裂開し、種子には狭い翼がつく[2][3]。 北半球の温帯、主に中央アジアと地中海沿岸地方に分布し、約130種知られ[3]、日本には数種分布する。 和名のバイモ属の「貝母」は、漢名の(zh)貝母属 [脚注の使い方]
1 特徴
2 分布
3 種
3.1 日本に分布する種
3.2 上記以外の主な種
4 名前の由来
5 脚注
6 参考文献
特徴
分布
種
日本に分布する種
ホソバナコバイモ Fritillaria amabilis Koidz. - 環境省の準絶滅危惧(NT)に選定。日本の本州の中国地方、九州に分布する[4]。
イズモコバイモ
クロユリ(広義) Fritillaria camtschatcensis (L.) Ker Gawl. - 日本の本州中部地方以北・北海道、千島、樺太、中国大陸(東北部)、ウスリー、カムチャツカ、北アメリカ北部に分布する[2]。
エゾクロユリ Fritillaria camtschatcensis (L.) Ker Gawl. var. camtschatcensis - 北海道以北の低地に分布する染色体数が3倍体3n=36のもので、草丈が高く50cmになり、花が3-7個つく[2][5]。
ミヤマクロユリ Fritillaria camtschatcensis (L.) Ker Gawl. var. keisukei Makino - 日本の本州、北海道の高山に分布する染色体数が2倍体2n=24のもの[2]で、草丈は10-20cm。本州では月山、飯豊山、中部地方の亜高山帯から高山帯の草地に生育する[5][6]。
ミノコバイモ(コバイモ) Fritillaria japonica Miq. - 環境省の絶滅危惧II類(VU)に選定。本州の近畿地方を中心に分布する[4]。
カイコバイモ Fritillaria kaiensis Naruh. - 環境省の絶滅危惧IB類(EN)に選定。本州の関東地方と富士山周辺に分布する[4]。
コシノコバイモ Fritillaria koidzumiana Ohwi -(越の小貝母) 本州の山形県から石川県にかけた日本海側と岐阜県、愛知県、静岡県に分布する[4]。
アワコバイモ
トサコバイモ Fritillaria shikokiana Naruh. - 環境省の絶滅危惧II類(VU)に選定。九州中部と四国に分布する[4]。
トクシマコバイモ Fritillaria × tokushimensis Akasawa, Katayama et T.Naito - アワコバイモとトサコバイモの交雑種[7]。四国に分布する。
上記以外の主な種
ヨウラクユリ Fritillaria imperialis L.
イチリンバイモ Fritillaria maximowiczii Freyn
コバンユリ Fritillaria meleagris L.
バイモ(アミガサユリ)Fritillaria thunbergii Miq. - 中国原産の薬用植物[2]。
チョウセンバイモ Fritillaria ussuriensis Maxim.
名前の由来
脚注
^ a b 『山溪ハンディ図鑑2 山に咲く花(増補改訂新版)』pp.70-71
^ a b c d e f 『日本の野生植物 草本I単子葉類』pp.38-39
^ a b ⇒Fritillaria Flora of China
^ a b c d e f g h 『新牧野日本植物圖鑑』pp.861-862
^ a b 『山溪カラー名鑑 日本の高山植物』p.567
^ 『高山に咲く花 山溪ハンディ図鑑8』p.407
^ ⇒トクシマコバイモ, 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名?学名インデックス」(YList)
^ 『新牧野日本植物圖鑑』p.1294
参考文献
佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他編『日本の野生植物 草本I単子葉類』、1982年、平凡社
豊国秀夫編『山溪カラー名鑑 日本の高山植物』、1988年、山と溪谷社