バイケイソウ
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バイケイソウ
バイケイソウ、弓張山地にて
分類APG III

:植物界 Plantae
階級なし:被子植物 angiosperms
階級なし:単子葉類 monocots
:ユリ目 Liliales
:シュロソウ科 Melanthiaceae
:シュロソウ属 Veratrum
:Veratrum oxysepalum
変種:バイケイソウ
V. a. var. oxysepalum

学名
Veratrum oxysepalum Turcz. var. oxysepalum (1840)[1]
シノニム


Veratrum grandiflorum (Maxim. ex Miq.) O.Loes. (1926)[2]

Veratrum alpestre Nakai (1937)[3][注釈 1]

Veratrum album L. var. oxysepalum (Turcz.) Miyabe et Kudo (1915)[4]

Veratrum album L. subsp. oxysepalum (Turcz.) Hulten (1927)[5]

和名
バイケイソウ
(梅尅)
英名
False Helleborine

バイケイソウ(梅尅吹A学名: Veratrum oxysepalum var. oxysepalum)は、ユリ目シュロソウ科(メランチウム科: APG植物分類体系による分類)シュロソウ属に属する多年草高山植物。従来の多くの分類体系ではユリ科に分類されていた。和名は、花がウメ、葉がケイランに似ていることに由来する[6]
分布・生育地

種(Veratrum album)は、ヨーロッパ北アフリカシベリア東アジアアリューシャン列島アラスカ州スワード半島に分布する。その亜種のバイケイソウ(V. s. subsp. oxysepalum)は北東アジア日本に分布し、その基準標本カムチャッカ半島のもの[7]。日本では北海道本州四国九州山地から亜高山帯にかけての林内や湿った草地に分布する[7]
形態・生態

開花時期は、6 - 8月[8][6]。直径1.5-2 cmほどの緑白色の花を房状に多数つける(茎の上部に大形の円錐花序となる。[8][6][7]。6枚の花被片は長さ1-1.5 cm程の細卵形でその先尖り、雄しべはその半分程の長さ[7]

開花期の草丈は0.6 - 1.5 mとなる[7]

中空で緑色の茎が直立する[9]は長さ15 - 30 cm、幅10 - 20 cmの広楕円形から長楕円形で、その先が尖る[8][7]。下部の葉は、基部がさや状になって茎を抱く[9]


丹沢山・06年5月


天王寺尾根・06年5月


鈴鹿山脈・13年6月


弓張山地・13年6月

中毒

全草有毒で、誤食すると激しい嘔吐下痢を引き起こし、多食すると血圧降下をおこし、呼吸減少、呼吸麻痺により死に至る場合がある[9]根茎ジェルビン、ベラトリン、プロトベラトミンなどのアルカロイドを含む[7]。根茎は白藜蘆根(びゃくりろこん)と呼ばれ血圧降下剤として用いられたが、催吐作用や強い毒性があるので現在では用いられない。また、東雲草(しののめそう)の名で殺虫剤としても使われた。

芽生えの姿が、山菜オオバギボウシ(ウルイ)[9]ギョウジャニンニクとよく似ているため、毎年のように誤食して中毒する事例がある。ただし、バイケイソウはこれら山菜とは味が違う(不快な苦みがあるという)のが特徴。
分類
ミヤマバイケイソウ

ミヤマバイケイソウ(深山梅尅吹A学名:Veratrum alpestre Nakai)は、バイケイソウの高山型で北海道の中央高地と本州の中部以北の亜高山帯から高山帯下部の湿地に分布する。バイケイソウよりも小型で高さは、50-80 cm[7]シノニムが、Veratrum album subsp. oxysepalum f alpestreで、バイケイソウを区別しないとする見解もある[7]
コシジバイケイソウ

コシジバイケイソウ(越路梅尅吹A学名:Veratrum nipponicum Nakai)は、バイケイソウとコバイケイソウとの雑種とみられている[7]


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