ハンノキ
ハンノキ林(2017年7月撮影)
分類
Alnus japonica' (Thunb.) Steud. var. villosa, L. Zhao et D. Chen
和名
ハンノキ(榛の木)
英名
Japanese Alder
ハンノキの樹形(大阪府にて)
ハンノキ(榛の木[2]、榛[3]、赤楊[4]、学名: Alnus japonica)は、カバノキ科ハンノキ属の落葉高木。水辺を好み、低地の湿地や水田のあぜなどに見られ、早春に尾状に垂れ下がった花をつける。樹皮や球果からタンニンや染料が採られる。 古名を榛(はり)といい、ハンノキという名称はハリノキ(榛の木)が変化したものである[5]。中国名は「日本榿木」。別名はヤチハンノキで[3]、湿地のハンノキの意味でよばれている[6]。岩手県の地方名にヤチバがある。 漢字表記に用いる「榛」はハシバミの漢名で[5]、ハンノキに用いるのは日本独自の用法である[7]。また、漢名に赤楊を当てたが、これは本来誤用である[5]。 ハンノキの花言葉に、「忍耐」[3]「剛勇」[3]がある。 日本の北海道から九州、沖縄まで[8]、朝鮮半島、台湾、中国東北部、ウスリー、南千島に分布する[3]。低地の湿地や低山の川沿いに生え[9]、日本では全国の山野の低地や湿地、沼に自生する。湿原のような過湿地において森林を形成する数少ない樹木。田の畔に植えられ[9]、近年では水田耕作放棄地に繁殖する例が多く見られる。普通の樹木であれば、土壌中の水分が多いと酸欠状態になり生きられないが、ハンノキは耐水性を獲得したことで湿地でも生き残ることができる[3]。 落葉高木で、樹高は4 - 20メートル[8][3]、直径60センチメートル (cm) ほど。湿地周辺部の肥沃な土地では、きわめてよく生長を示すものがあって、高さ30メートル、幹回りの直径1メートルを超す個体もあるが、湿地中央部に生える個体は成長は減退して大きくならない[10]。
名称
特徴