ハンニバル
ジャンルサイコスリラー
サイコホラー
犯罪ドラマ
原作トマス・ハリス『レッド・ドラゴン』
脚本ブライアン・フラー
出演者ヒュー・ダンシー
マッツ・ミケルセン
カロリン・ダヴァーナス
『ハンニバル』(原題:Hannibal)はトマス・ハリスの小説『レッド・ドラゴン』を原作にしたアメリカのテレビドラマ。
ジャンルはサイコスリラー、サイコホラー、犯罪ドラマ。シーズン1・全13話(アメリカでは第4話が未放送のため全12話)、シーズン2・全13話、シーズン3・全13話。シーズン3をもって終了することが発表された[1]。 アンソニー・ホプキンスが演じたことで有名な悪役、ハンニバル・レクター博士の壮年期を北欧出身のマッツ・ミケルセンが演じた。 基本的に毎エピソード新たな猟奇殺人犯が登場し、彼らとFBIの攻防のなかで、同じく猟奇殺人犯であり精神科医のレクター博士が事件の助言を通じて関わっていく、というストーリー展開は原作や映画版と同じく一貫している。ただし、レクターが実は殺人鬼であるということをその他登場人物が知らない時点から物語が始まるのが、本作の大きな特徴である[2]。また原作や映画版とは異なり一連の物語の時系列は2013年時点の現代に置き換えられている。例えば、リトアニアの貴族であるレクターが、両親や妹を失った惨劇は、第二次世界大戦ではなく、その後、ソ連に併合された混乱期が原因とされている。さらに、オリジナルストーリーから原作へと繋がっていく構造になっている[2]。 本作では美食家の一面を持つレクターのエレガントな料理シーンが大きくフィーチャーされた(ただしその多くは人肉料理である)[2]。原作や映画版と同様あるいはそれ以上に残虐描写が多く含まれており[2]、日本ではR-15+相当のレイティングとなっている。 当初は7シーズン構想だったが、シーズン3で終了してしまったのは、視聴率の低下などによるものから(違法ダウンロードが原因との主張もある)[2]。一方で、本作は現在でもマッツ・ミケルセンの代表作とされており、続編の制作を模索する声が度々聞かれるなど、根強い人気を誇っていることも事実である[2]。 シーズン1 ウィル・グレアムは、自閉症スペクトラムの一種として、あらゆる犯人に共感し、その動機や犯行当時の感情を再現できる「純粋な共感」という能力を持っていた。目指していたFBIの捜査官の職は、適性試験で不適格となったが、その能力を活かし、FBIアカデミーの講師となった。 FBI行動分析課長ジャック・クロフォードは、ミネソタ州で発生した若い女性ばかりを狙う連続殺人事件の捜査のため、ウィルの特殊な能力に着目する。ウィルの友人であり、彼の精神状態を危惧するFBI顧問のアラーナ・ブルームはこの起用に反対する。クロフォードは、アラーナを納得させるべく、彼女が師事した高名な精神科医であるハンニバル・レクターにウィルの精神鑑定を依頼し、ウィルを捜査に加える。 レクターは実は、「チェサピークの斬り裂き魔」と異名を取る連続殺人鬼だった。表向き完璧な紳士であるレクターは、クロフォードの信頼を勝ち得、ウィルと共に各地で猟奇殺人犯が引き起こす事件の捜査を始めた。 捜査の過程で初めて犯人を射殺し、殺人に快感を覚えた自分に驚愕するウィル。特殊な能力ゆえに常に孤独なウィルに、同類として親近感を抱くレクター。だが、友情を感じてもレクターの冷徹さは揺るがない。レクターこそ殺人鬼だと見抜いたウィルは、偽の証拠で逮捕され、「斬り裂き魔」として犯罪者用の精神病院に収監された。 シーズン2 檻の中から、レクターこそ「斬り裂き魔」だと訴え続けるウィル。だが、周囲は誰も彼の言葉を信じない。弁護士は精神病による無罪を主張し、ウィルの裁判が開始された。ところが檻の外で、「斬り裂き魔」事件が立て続けに起こった。無実が証明され、釈放されるウィル。レクターは、自分に殺意を抱くウィルを、あえて救い出したのだ。 レクターが「斬り裂き魔」だと周囲を納得させることを諦めるウィル。レクターは、ウィルが自分を殺したがっていることを承知で、相棒として猟奇事件の捜査を続けた。かつて自分の患者だったラウンズが、殺人鬼と化したことを知るレクター。ラウンズはレクターに操られ、ウィルを襲撃した。ラウンズを殺し、レクターと同様に、追悼の気持ちで遺体を晒すウィル。自分と同化しつつあるウィルに、共に逃亡しようと提案するレクター。レクターと逃げたい気持ちと、逮捕したい気持ちの狭間で葛藤するウィル。 シーズン3 高慢で残忍なメイスン・ヴァージャーはレクターに操られ、自らの顔を犬に食わせた。復讐に燃えるメイスンを撃退するレクター。ウィルとの絆を保つ為に、あえてFBIに投降したレクターは、精神病院に収監された。3年後、子持ちの未亡人と結婚し、穏やかに暮らすウィル。だが、レッド・ドラゴンと名乗る殺人鬼が惨殺事件を起こし始めた。事件解決の為にレクターと面会し、助言を求めるウィル。 実はレッド・ドラゴンは、レクターの熱烈な崇拝者だった。レクターを殺すことで、至高の存在に至ると信じるドラゴン。ドラゴンを逮捕する餌として、ウィルとFBIはレクターの移送を開始した。あくまで偽装でレクターの脱獄を演出し、ドラゴンを誘き寄せる計画だったが、逃亡に成功するレクター。襲撃して来たドラゴンをレクターと共に殺すウィル。殺人によって精神の同化を果たしたウィルとレクターは、共に暗い海に姿を消した。 役名俳優吹替説明
概要
ストーリー
キャスト
ウィル・グレアムヒュー・ダンシー浪川大輔犯罪プロファイラー
ハンニバル・レクターマッツ・ミケルセン井上和彦精神科医
ジャック・クロフォード
アラーナ・ブルームカロリン・ダヴァーナス
元心理学教授
ビヴァリー・カッツヘティエンヌ・パーク(英語版)長尾明希FBI行動科学課捜査員
ジミー・プライススコット・トンプソン(英語版)志賀麻登佳FBI行動科学課捜査員
ブライアン・ゼラーアーロン・エイブラムス(英語版)高杉義充FBI行動科学課捜査員
フレディ・ラウンズ(英語版)ララ・ジーン・コロステッキ新聞記者
フレデリック・チルトン医師(英語版)ラウル・エスパーザ藤原啓治ボルティモア州立病院院長
ベデリア・デュ・モーリア博士(英語版)ジリアン・アンダーソン日野由利加精神科医
エイブル・ギデオン博士エディー・イザード中根徹外科医