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ハリー・ポッターシリーズの魔法生物一覧(ハリー・ポッターシリーズのまほうせいぶついちらん)では、J・K・ローリングの小説『ハリー・ポッター』シリーズに登場する、架空の生物について述べる。 解説文に記されているM.O.M.分類とは、魔法省(Ministry of Magic)による生物の危険度を示したもので、Xの数が多いほど危険な生物ということになっている。ただし一部に例外があり、ケンタウルス・水中人・一角獣は「攻撃的なわけではなく相手に尊厳をもっての待遇を求める」という意味で「XXXX」、不死鳥はその飼育の困難さにより「XXXX」、スニジェットは希少な保護動物であるため「XXXX」となっている。 「動物 (Beast) 」は魔法省による魔法界の生物の3分類のうちのひとつ。ほかに「存在」と「霊魂」がある。動物とは、魔法社会の法律を理解できる知性を持たず、立法に関わる責任を担うことができない生物である[1]。この1811年にグローガン・スタンプ魔法大臣によって定められた定義に達するまでに、「ヒトたる存在」と動物の線引きにはかなり苦労したとされる。最初に分類をしようとしたときには二足歩行であれば「ヒトたる存在」として分類し、会議場に召集をかけた結果、トロールが会議場を破壊し、鬼婆は獲物である子供を探し、妖精が飛び回るという、まったく収拾のつかない事態となった。 なお、最初に述べた定義ですべて解決したというわけでもない。たとえば、マグル(魔法族ではない人間)を動物に分類せよという過激論者もいる。映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズに登場する魔法動物については「ファンタスティック・ビーストシリーズの魔法動物一覧」を参照
生物種
魔法動物
アクロマンチュラ(Acromantula)
M.O.M.分類:XXXXXX(Xは最大5だがアクロマンチュラだけは6になっている。ただし新装版『幻の動物とその生息地』では5になっている)原産地:ボルネオ島(最古の記録は1794年)人なみの知能を持ち言語が話せる八つ目の巨大な蜘蛛。黒い毛が生えている。興奮したりすると鋏角を鳴らす。分泌する毒は非常に貴重かつ高価で、ホラス・スラグホーンは「半リットルで100ガリオンになるかもしれない」と語る。ジャングルに住む。ドーム型の巣を作り、一度に最高100個の卵を産む。卵はビーチボールほどで白く柔かく、6 - 8週間で孵化する。雄より雌のほうが大きい。ルビウス・ハグリッドによると、死んだ仲間を食べる習性があるらしい。魔法使いが創り出したとされるが、訓練ができないため、非常に危険。実際に相対したロン・ウィーズリーは危険度を表すXを9個書き足す。卵は魔法生物管理部の取引禁止品目Aクラスに指定されている。20世紀に実験飼育禁止令が出された。人の言葉を話せるようになった、数少ない魔法動物のひとつ。
アッシュワインダー(Ash winder)
M.O.M.分類:XXX魔法火(魔法物質を加えた炎)を長時間ほったらかしで燃やし続けると創り出される、真っ赤に輝く目をした灰白色の細い蛇。世界じゅうに存在する。這ったところに灰だらけの跡が残る。たった1時間の命で、生まれ出でた家の暗い隔離された場所に鮮やかな赤い卵を産み付けた後、崩れて塵になる。卵は高熱を発するため、存在を確認した魔法使いはすぐに跡をつけ、しかるべき呪文で凍結させないと数分で火事を引き起こす。凍結した卵は「愛の妙薬」の原料として高い価値を持つほか、それ自体を食することで熱冷ましとしても使える。「肥らせ呪文」をかけると大惨事を引き起こす。
エルンペント(Erumpent)
M.O.M分類:XXXX生息地:アフリカサイに似た大型の灰色の動物で、体重は1トンに達する。皮膚は厚くて硬く、大概の呪文をはねつける。鼻の上の大きな角と長い尾を持つ。その角は皮膚や金属などあらゆるものを貫くほどの硬度を持ち、また体内にはあらゆるものを破裂させる毒液を持つ。交尾の季節になると、オスどうしはメスを巡っての争いの際にその毒液で相手を破裂させる。第7巻には「しわしわ角スノーカックの角」としてこれの角が登場する。
オーグリー(Augurey)
M.O.M.分類:XX原産地:イギリス、アイルランド生息地:北ヨーロッパ緑がかった黒色の、小さなハゲワシのような鳥。悲しげな目つきをしている。昆虫や妖精を食する。土砂降りの時のみ飛び、それ以外はイバラやとげで作った巣にいる。低く震える鳴き声を発し、かつては人間の死の予兆を意味すると思われていたが、実際にはもうすぐ雨が降ることを予報しているだけであった。この迷信から『ハリー・ポッターと呪いの子』では、逆転時計を使用したことでヴォルデモートが支配する世界に変わってしまった際に、ヴォルデモートの娘のデルフィーニが「オーグリー様」と呼ばれていた。
ビリーウィグ(Billywig)
M.O.M分類:XXX原産地:オーストラリア鮮やかなサファイアブルーの昆虫。胴体の一番下にある針に刺されると、めまいがして空中に浮揚する。ビリーウィグの針を乾燥させたものは何種類かの魔法薬に使われ、フィフィ・フィズビーという菓子の材料になると考えられている。