Hurricane Irmaカテゴリ5メジャー・ハリケーン (SSHWS/NWS)
最盛期のハリケーン・イルマ(9月6日撮影)
発生2017年8月30日
消滅2017年9月16日
(9月12日に温帯低気圧化)
最大風速1分平均
ハリケーン・イルマ(英語: Hurricane Irma)は、2017年8月末に発生、9月中旬に熱帯低気圧に変化した超大型ハリケーン。発生後から消滅する9月までにかけて、周辺国家に甚大な被害を引き起こした。以下、単に「イルマ」と呼称する。また、日付時刻表記は特に明記しない限り全て協定世界時(UTC)とする。
なお、2005年10月に、同じようにカリブ海諸国などを襲ったメジャー・ハリケーン、「ウィルマ」とは関係ない。Irmaの英語読みは「アーマ」が近いが、日本のほとんどの報道機関では「イルマ」という読み方を採用している。 ハリケーンの分類中最大のカテゴリー5に属する超大型ハリケーン[1]であり、2017年9月8日時点で最大風速は約81メートルに達した[2][注釈 1]。 なお、キューバにカテゴリー5のハリケーンが直撃したのは1924年以来93年ぶりで、あまりの強風により現地気象観測所の観測機器が破壊されたという[4]。 イルマのアメリカ合衆国上陸直前にはカテゴリー4に属するハリケーン・ハービーがテキサス州で壊滅的な被害を発生させており、アメリカ合衆国本土にカテゴリー4以上のハリケーンが1年以内に2つ上陸するのは史上初[4]。 ウィキペディアでは情報を追加する際には情報源の併記が必要です。情報源併記のない追加情報は抹消除去されることがあります。 アメリカ合衆国立ハリケーンセンター(NHC)によりイルマの勢力について「カテゴリー5、中心気圧931ミリバール、最大風速約秒速80メートル、予想進路上を時速22キロメートルで進行中」の情報が報じられた[5]。 アメリカ合衆国領プエルトリコの北を通過した[3]。同地では人口約300万人の半数世帯以上で停電が発生した[3]。 同じくイルマの直撃を受けたアンティグア・バーブーダでは子供1人の死者が発生しているほか、この時点でバーブーダ島全域が冠水、建造物95%に何らかの被害を受けての「ほぼ居住不可能」が報じられた[3]。 同日中にNHCはイルマの速度を時速24キロメートル、被害予想を「壊滅的になり得る」と予想した[6]。 アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプがフロリダ州、アメリカ合衆国領プエルトリコ、アメリカ合衆国領ヴァージン諸島に非常事態を宣言、アメリカ合衆国連邦政府の災害支援を発動[6]。同日中にフロリダ州もキーウェスト諸島 カリブ海のイギリス領ヴァージン諸島に上陸し、直撃を受ける形になった同地域は非常事態宣言を行った[2]。この時点で周辺で既に14名の死者が発生していることが伝えられていた[2]。また、被害地域内で刑務所が損壊する被害が発生し、受刑者100人以上が脱走した[7]。イギリス政府はこの脱走者の対処のために本国からも警察官を派遣している[7]。 7日時点でも発生から33時間を経過して最大風速82メートルを保っており、フランスの気象当局はAFP通信社の取材に対し「これだけ猛烈な勢力がこれほど長い時間続くのは、人工衛星の時代に観測されたことがない」「その上、イルマはまだ勢力を保っている」と述べた[8]。 この時点で、9日の直撃を予想されていたフロリダ州も非常事態宣言を発令し、同予想進路内ではアメリカ海軍もフロリダ州南端のキーウェスト付近にある海軍飛行場勤務者とその家族約5,000人に避難を要請した[9]。 イギリス政府はイギリス領ヴァージン諸島へのイルマ上陸を受け、本国外領土に対する支援金額を3,200万ポンドに決定した[2]。また、到着まで2週間掛かるものの、同日にイギリス海軍のヘリコプター揚陸艦オーシャンの派遣も決定している[2]。その他、人道支援専門家と避難所設営セット200個を同地へ派遣した[2]。 中心気圧930ヘクトパスカル、最大風速69メートルになり規模がカテゴリー4に弱まり[4]、キューバの北の沿岸付近を西に時速約20キロメートルで進んだ[10]。 イルマは10日午後3時過ぎ[11]、キューバ北岸をかすめてアメリカ合衆国のフロリダ州に上陸した[12][13]。
概要
発生から消滅までの時系列
進路図
9月5日
9月6日
9月7日
9月8日
9月9日
9月10日
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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