ハヤブサ消防団
[Wikipedia|▼Menu]

ハヤブサ消防団
著者
池井戸潤
イラスト唐仁原教久
発行日2022年9月10日
発行元集英社
ジャンル田園ミステリ[1][2]
日本
言語日本語
形態四六判
ページ数480
公式サイトlp.shueisha.co.jp
コード.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 978-4-08-771809-6

ウィキポータル 文学

[ ウィキデータ項目を編集 ]

テンプレートを表示

『ハヤブサ消防団』(ハヤブサしょうぼうだん)は、池井戸潤による日本の小説。『小説すばる』(集英社)にて、2021年6月号から2022年5月号まで連載された[3][4]。2022年9月5日に同社より単行本が発売された[5]。第36回柴田錬三郎賞受賞作[6]

2022年12月にテレビドラマ化が発表され[7]、2023年7月期にテレビ朝日系列で放送された[8]
あらすじ

ある年の春、中部地方での取材の帰りにU県S郡八百万町ハヤブサ地区にある亡き父の生家である桜屋敷(敷地内にヤマザクラの大木があるので、ハヤブサ地区では桜屋敷と呼ばれている)を訪れたミステリ作家の三馬太郎。屋敷に入り、家の風通しを行い2階のデッキからハヤブサ地区を一望した太郎は、この家こそ自分が住む場所なのではと思い立つ。東京の中目黒のマンションへ帰った太郎は、引っ越しの準備をし、友人知人に田舎へ引っ越すと宣言。老朽化した桜屋敷の改修工事を施し、翌年2月末に東京での生活を終え、3月から桜屋敷に移住した。

移住半月後、自治会長が自治会の勧誘に訪れたことで自治会に加入し、後日自治会の会合に参加する。会合後、同世代である藤本勘介に飲みに誘われ、その席で八百万町消防団ハヤブサ分団、通称ハヤブサ消防団にも加入することとなった。消防団加入式は3月末に八百万地区で行われたが、そのさなかにハヤブサ地区の民家から火の手が上がったとの通報があり、みなで急遽駆けつけ消火作業した。納屋からの出火であったため太郎はタバコの不始末を疑ったが、勘介はこれで3件目だと言う。この火事をきっかけに、ハヤブサ地区の土地を取得し聖地化を目論む宗教法人オルビス十字軍との攻防に関わることとなる太郎であった。

9月のある夜、桜屋敷に不審者が来たが、人感センサーライトが反応し、不審者は特徴的な車の音とともに去っていった。桜屋敷には特に被害はなかったがあえて駐在所に申告した。前後して、6月には消防団員の山原賢作、10月には町長の信岡信蔵の家でも不審火が発生した。賢作の家は作業場の一部を焼いたボヤで済んだが、信岡町長の家は母屋が焼失したもののが家業の酒蔵は無事であった。

太郎は連続放火の被害にあった家々が火災のあと再建費用などのために土地を売却していた事実を突き止める。土地の買取をしていたタウンソーラーの真鍋が怪しいと推理するが、いくつかの家が燃えていたとき、真鍋にはアリバイがあった。

11月半ばにイノシシ肉を食べないかと勘助に誘われてハヤブサ消防団の分団長である宮原の家へ行くと、猟で捕れたイノシシの解体作業中であり、宮原の猟仲間の吉田夏夫なども来ていた。先に彼らが帰っていく時に、桜屋敷に現れた不審者の正体がわかった太郎は、数日後にイノシシ肉を手土産に賢作の家へ行き、不審者が吉田夏夫である可能性を、賢作と彩、江西和尚に話した。後日、吉田夏夫から、話があると言われた太郎だが、念の為賢作の同席を頼もうと連絡したが町外に行っているという。賢作の帰りを待っているうちに吉田夏夫の家から火の手が上がった。夏夫は助け出されたもののすでに心肺停止状態で、その後死亡が確認された。

調査を進めていく中で、太郎は山原本家の家紋とオルビス十字軍が信仰対象としている十字架の形が似ていることに気がつく。そんな中、タウンソーラーが土地買収を進めるのは太陽光発電のためだけではない可能性を推測し、信蔵の妹なのに山原家の家系図に記載がないと賢作が言っていた山原展子の行方を追い、真相にたどり着く。
登場人物
三馬 太郎(みま たろう)
35歳のミステリ作家。5年前に明智小五郎賞を受賞して作家デビューした。両親は太郎が小学生のときに離婚しており母に引き取られ三馬姓となる。愛車は
トヨタ・カローラ
太郎の関係者
野々山 勝夫(ののやま かつお)
太郎の父親。ハヤブサ地区の生まれ。6年前に
膵臓がんで死亡したが、墓はハヤブサ地区にある。桜屋敷や山などの遺産は太郎が相続し、いつかは売却するつもりだったが固定資産税も納めていた。多趣味で、俳句能楽のほか、天体観測写真撮影も行い、桜屋敷の2階は太郎が幼いころ3部屋あったが、1部屋を潰してデッキが設けられていた。
野々山 久則(ののやま ひさのり)
勝夫の遠縁にあたり、八百万地区で仏壇店を営む。勘介の少年野球時代の監督でもある。
野々山 沢子(ののやま さわこ)
久則の妻。信岡信蔵とは同級生。
ハヤブサ消防団
宮原 郁夫(みやはら いくお)
ハヤブサ分団長。工場勤務。50代で体格は大柄。
森野 洋輔(もりの ようすけ)
副分団長。八百万町役場の土木課勤務。体格は細身。
藤本 勘介(ふじもと かんすけ)
工務店勤務。太郎とは同年代であり、家も近いので仲良くなった。
釣りが趣味。愛車は農道のポルシェ
徳田 省吾(とくだ しょうご)
ハヤブサ地区で洋品店「一徳堂」を営む。気弱そうに見えるが運転は上手く、団の旅行でマイクロバスの運転も担当した。
中西 陽太(なかにし ようた)
大工。背は低いがガッチリした体格。
山原 賢作(やまはら けんさく)
林業会社「山原林業」を経営。痩せ型で眼光が鋭い。宮原とは同級生だが、犬猿の仲で、宮原の分団長就任時に副分団長への就任を断った。
八百万町内
信岡 信蔵(のぶおか しんぞう)
八百万町長。出生時は山原姓で生まれもハヤブサ地区であったが、あくどい金貸しをしていた父が早死し、母が八百万地区にある実家に戻り、信岡姓になった。母方の祖父も元町長である。父の職業から、ハヤブサ地区在住のころはいじめの対象とされていたことから、同地区を憎むようになった。
吉田 夏夫(よしだ なつお)
郵便局長。宮原の猟仲間でもある。
永野 誠一(ながの せいいち)
警察署長。野々山沢子の甥にあたる。
近藤 重春(こんどう しげはる)
町おこしプロジェクトのリーダー。
矢内(やない)
町おこしプロジェクトメンバーで役場勤務。
江西 佑空(えにし たすく)
ハヤブサ地区の随明寺の住職。
立木 彩(たちき あや)
映像クリエーターで、2年前に東京から移住した。名古屋の専門学校で非常勤講師をしている。愛車は赤い
トヨタ・プリウス
賀来 武彦(かく たけお)
居酒屋△(さんかく)の主人で40代。以前は町外で居酒屋経営していたが、3年前に地元に戻り居酒屋△を始めた。元消防団員であるので、協力団員でもある。
山原 浩信(やまはら ひろのぶ)
賢作の甥にあたる。3月下旬に行方不明となり、4月に消防団による捜索の結果、滝壺で水死体で発見される。
真鍋(まなべ)
タウンソーラーの営業で太陽光発電用地としてハヤブサ地区の山や畑の買収をしている。
八百万町外
中山田 洋(なかやまだ ひろし)
[注 1]
太郎の担当編集者。釣りとゴルフが趣味。
田村 富市(たむら とみいち)
オルビス関係を追っているフリー記者。
高斎 道春(こうさい みちはる)
オルビス・テラエ騎士団教祖。
杉森 登(すぎもり のぼる)
オルビス・テラエ騎士団広報担当幹部、後継団体のオルビス十字軍総長。
江西 展子(えにし のぶこ)
佑空の姉だが、幼少期に養子に貰われており、出生時は山原展子で、信岡信蔵の腹違いの妹。
君津 智世子(きみつ ちよこ)
信蔵の母の妹にあたり、土田市の工務店に嫁いだ。展子の出生の秘密や養子先を知る。
テレビドラマ

ハヤブサ消防団
ジャンル
連続ドラマ
原作池井戸潤


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:153 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef