ハモンド・オルガン
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ハモンドB-3とレスリースピーカー

ハモンドオルガン(: Hammond Organ)とは電気楽器の一種。

1934年ローレンス・ハモンドによって発明された。パイプオルガンのパイプの代わりに、トーンホイール(英語版)(歯車状の磁性金属製の円盤)を回転させて、近接して設置された電磁ピックアップにより磁界変化の波を音源として出力する。このように生成された正弦波基音または倍音として、パイプオルガンと同様にミックスして音を作り出す。

機種や演奏環境によって若干の差異はあるが、空気感に富む明朗な音色が特徴である。複雑な発音方式から生じる深みのあるサウンドを利して、ジャズロックなど比較的現代的な音楽に導入している例も少なからず見受けられる。
歴史トーンホイールの模式図
誕生

1930年代初頭、既に真空管を使ったシンプルな電子楽器が製品化されていたが、大規模で本格的な電子楽器はまだ研究途上にあり、真空管式電子オルガンの製品化には困難があった [注釈 1]。ローレンス・ハモンドは(もちろん当時としては)軽量かつ小型で、どこでも正確な音程で演奏出来るように、自身が開発した電気時計に採用した、電源周波数に同期した同期電動機(シンクロナス・モーター、synchronous AC motor)を用いてトーンホイールを回転させることにした。多数のトーンホイールは、多数の減速歯車によって同期回転させて各音程の周波数を発生させる。しかし整数比の歯車の作り出す音程は正確な十二平均律ではないため、合成音はコーラス効果で独特な音色となり、いわゆるハモンド・サウンドといわれるものとなる。

パイプを用いないこの楽器を人々は当初、「オルガン」とは認めなかったが、シカゴ大学のホールでパイプオルガンとハモンドオルガンを多くの人々の前でブラインドテストした結果、この楽器は「オルガンである」と認められたという。日本ではウィリアム・メレル・ヴォーリズが輸入代理店を開き、広く紹介したことにより普及した。
全盛期

1940年代ごろから、ハモンドオルガンを身近に感じて育った子どもたちがジャズなどのミュージシャンとなり、一部のジャズプレイヤーはピアノに代わる選択肢としてハモンドオルガンを演奏するようになった。ジャズオルガニストの中でもジミー・スミスはジャズの世界にとどまらない影響を与え続けることになる。

1950年代ロックンロールなどの黒人音楽の影響が強い音楽が一世を風靡すると、ハモンドオルガンはこうした音楽にも導入されていった。エレクトリック・ギターなどの電気楽器が次々登場し、ますます大きくなるバンドの音量に負けまいと鍵盤奏者が必死になってピアノの鍵盤を強打していたこの時代、比較的簡単に大音量が得られ、ドラムキット管楽器エレクトリック・ギターに負けない攻撃的なトーンをも生み出せるハモンドオルガンは、一躍多くの鍵盤奏者たちに愛されることとなった。1960年代後半にはディープ・パープルザ・ナイスステッペンウルフといったロックバンドのオルガン奏者がギタリストと対等に渡り合う、もしくはギタリストの在籍しないロックバンドが次々と登場。クラシックの技法なども導入され、たくさんのヒットレコードにハモンドオルガンの音は記録された。レスリー・スピーカー模式図
サウンドの発展

ハモンドオルガン・カンパニーは専用アンプとしてPR-40などの専用トーンキャビネットを製造し、推奨していた。1940年代、オルガン奏者であったドン・レスリーという人物はパイプオルガンの響きが左右に動いて聴こえるのに気づき、回転する高音用ホーンと低音用ローターをもったスピーカーを開発する。「レスリー・スピーカー」の誕生である。ローレンス・ハモンドは生前、レスリー・スピーカーを認めることはなかったが、オルガニストたちはこぞってこのスピーカーを使い始める。瞬く間にハモンドオルガンとレスリー・スピーカーは殆どの場合セットで用いられることになり、現在ではレスリー・スピーカーはハモンドオルガンの個性の半分以上を担うと看做されるようになった。

ギターアンプなどに内蔵されたスプリング・リバーブユニットに衝撃を与えると爆発音やのような音が出ることが発見されてから、一部のロックオルガニストたちはより「ロックな」パフォーマンスを行うため、本来リバーブを内蔵しないB-3やC-3にユニットを組み込み、オルガンを揺らし、叩き付け、ドラムスティックなどで直接ユニットのバネを擦って攻撃的なノイズを発生させるようになった。また、一部のオルガニストはギターアンプを用いてオルガンサウンドを増幅することでギターへの憧憬を表したり、より攻撃的なトーンを作り出したりした。この代表選手はディープ・パープルジョン・ロードであろう。ディープ・パープル と B-3(後ろでドン・エイリーが演奏している)

ザ・ナイス?ELPキース・エマーソンジミ・ヘンドリックスなどの影響からフィードバック(ハウリング)やスプリング・リバーブの衝撃音、ナイフ(鍵盤の間に突き刺し、音を出たままの状態にする)まで利用し、オルガンに馬乗りになったり下敷きになったりして演奏するという強烈なパフォーマンスを行い、観客の目も耳も釘付けにした。ジョン・ロードはスプリングリバーブの衝撃音やリングモジュレーターを使って印象的なノイズを多用したことで有名である。また1969年から1972年までのディープ・パープルのいわゆる「第2期」にはレスリー・スピーカーを用いずにギターアンプ(マーシャル社のベースアンプ)を使用した。

1970年代後半には、元々レスリースピーカーを真似て作られたエフェクターであるフェイズシフターを、大きくかさばるレスリースピーカーの代用として使う奏者も現れた。フェイズシフターの音はレスリーとはまったく異なるものであったが、これも個性的なオルガンサウンドを生み出した。オルガンの機構を利用した特殊奏法も、様々なものが編み出されている。これについては「メカニズム」の項で例を挙げることとする。

ポピュラー音楽での使用頻度増加に伴い、1960年代初めごろにはトランジスタ回路でハモンドオルガンの音を模倣した「コンボオルガン」が多くのメーカーから発売されるようになった。代表的なものはヴォックス(VOX)社製とファルフィッサ(英語版)社製である。機構が比較的単純なためハモンドオルガンよりコンパクトで軽く、安価でもあったためアマチュアバンドに広く利用された後、ドアーズビートルズアニマルズピンク・フロイドなど、プロのバンドにもよく使われるようになり、1960年代後半のサイケデリック・ロックの特徴の一つともなった。音色自体はハモンドオルガンには全く似ていないチープなものであるが、これが独自の個性を確立し、現在まで評価されている。
衰退と再評価

大きく重くならざるを得ないトーンホイールシステムは、鍵盤楽器の小型化・軽量化の流れにやがて取り残された。1974年末に全てのトーンホイールオルガンの生産が終了し、電子回路による発振に置き換えられて、完全に電子化された。


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