この項目では、アオイ科の植物ハマボウについて説明しています。クマツヅラ科の植物ハマボウについては「ハマゴウ」をご覧ください。
ハマボウ
ハマボウの花(静岡県南伊豆町・2007年7月)
分類(APG III)
ハマボウ(浜朴[3]・黄槿[3]、学名: Hibiscus hamabo)は、アオイ科フヨウ属の落葉低木。西日本から韓国済州島、奄美大島まで分布し、内湾海岸に自生する塩生植物である。夏に黄色の花を咲かせる。方言呼称にはヒシテバナ(鹿児島市喜入)等がある[4][5][6]。 和名は「浜辺に生えるホオノキ」の意にとられ、漢字も「浜朴」と書くが、牧野富太郎は「ホウ」の意味を不明とし、「フヨウ」の転訛ではないかとしている。牧野はまた、もう一つの漢字名「黄槿」(黄色のムクゲ)も誤用であろうとしている[4]。中国名は、海濱?槿[1]。 分布域は、太平洋側では本州の神奈川県以西から九州の奄美大島[3]、日本海側では韓国済州島から長崎県対馬、島根県隠岐諸島以南、南限は奄美大島である。日本海側の北限は嘗て長崎県対馬市佐護、次いで山口県萩市笠山とされてきたが、隠岐諸島の生息地発見で大きく更新された。群落が多いのは九州西部(長崎県から熊本県)および紀伊半島(和歌山県から三重県)のリアス式海岸の入り江だが、他にも大群落が見られる河口や入り江は多い[5][6][7]。 河口や内湾など、汽水域の潮間帯上部から潮上帯の砂地や砂泥地に根を下ろす[3]。塩分に強く、満潮時には根元が海水に浸る位置に生えるが、海水が届かない位置にも生える。ヨシ、シオクグ、ハマサジ、メヒルギ等、他の塩生植物とも混生する。人為的なものを除けば海岸から離れて生えることはほぼない。また荒波が打ち寄せる海岸にも見られない。マングローブが発達しない九州以北ではハマジンチョウ、ハマナツメなどと並び特徴的な生態を示す木であり、「半マングローブ植物」とも呼ばれる[5]。 落葉広葉樹の低木で、樹高は1 - 3メートル (m) ほどだが[3]、枝はよく分かれ、株の内側はうっそうと茂る。
名称
分布と生育環境
形態・生態
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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