R1a (Y染色体) 系統
系統祖{{{major-haplo}}}
発生時期18500年前以降[1]
発生地(推定)黒海・カスピ海・コーカサス周辺地域
親階層R1
分岐指標L62, L63, L120, M420, M449, M511, M513
高頻度民族・地域東欧、中央アジア、南アジア
ハプログループR1a (Y染色体)(ハプログループR1a (Yせんしょくたい)英: Haplogroup R1a (Y-DNA))とは分子人類学で用いられる人類の父系を示すY染色体のハプログループ(型集団)の分類で、ハプログループRの子系統R1のうち、「L62, L63, L120, M420, M449, M511, M513」の変異で定義づけられるものである。
18,500年前以降に誕生した[1]。
分布インド・ヨーロッパ語族の拡散モデル
ハプログループR1aはインド北部から中央アジアや東ヨーロッパに高頻度に分布している。
ロシア人(ベルゴロド州)に59.4%[2]、ポーランド人に55.9%[3]、パシュトゥーン人に51%[4]、インド北部に48.9%[5]、アルタイ人に46.9%[6]、タジク人に44.7%[7]など。
故にインド・イラン語派やバルト・スラブ語派に属する集団は、このハプログループR1a系統(特にR1a1a)とほぼ同等であろうと考えられる。
ハプログループR1aは印欧語族サテム語の担い手とする見方がある(これは同時にハプログループR1b (Y染色体)はケントゥム語の担い手とする見方でもある)[8]。
印欧祖語が話されたヤムナ文化の人骨からはハプログループR1b (Y染色体)が91.5%の高頻度で検出されているが、R1aは検出されていない[9]。
故に印欧語の元来の担い手はR1bであり、ある時点でR1aが印欧語に言語交替を起こしたものと考えられ、その際にR1a集団の基層言語の特徴がサテム語の特徴として受け継がれたものと思われる。
縄目文土器文化やアンドロノヴォ文化の主要な担い手はこのハプログループR1aである[9]。
下位系統R1aの系統樹と分布
系統はY-DNA Haplogroup R and its Subclades - 2015
による。関連言語、文化を付記する。