ハプログループI_(Y染色体)
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ハプログループ I (Y染色体)

発生時期42,900 [95% CI 40,300 ? 45,700]年前[1]
47,600年前もしくは40,700年前[2]
推定発生地西アジアまたはヨーロッパ
現存下位系統の
分岐開始年代(下限値)27,500 [95% CI 25,200 ? 29,800]年前[1]
30,500年前もしくは26,100年前[2]
親系統IJ
子系統I1,I2
定義づけられる変異L41, M170, M258, P19_1, P19_2, P19_3, P19_4, P19_5, P38, P212, U179
高頻度民族・地域北欧(I1)、バルカン半島(I2)、クロマニョン人(I2)

ハプログループI (Y染色体)(ハプログループI (Yせんしょくたい)、: Haplogroup I (Y-DNA))とは、分子人類学において人類の父系を示すY染色体ハプログループ(型集団)の分類で、ハプログループIJの子系統で、L41, M170, M258, P19_1, P19_2, P19_3, P19_4, P19_5, P38, P212, U179の変異によって定義されるグループである。
分布

ヨーロッパに高頻度である。

I1系統が北欧に、I2系統がバルカン半島に多い。

ヘルツェゴヴィナ人(英語版)に63.8%[3]

ルーマニア人に48.1%[4]

ボスニア人に42.0%[3]

ノルウェー人に40.3%[5]

スウェーデン人に40%[6]

などである。

ハプログループC1a2 (Y染色体)に次いでヨーロッパに分布を広げたグループであり、32,000-22,000年前にヨーロッパに至った[7]

コンゲモーゼ文化[8][9]、スウィデリアン文化(英語版)やクンダ文化[10]の担い手と考えられる。

サブグループI1は北方人種と、I2はディナール人種と分布の相関がみられる。
下位系統

ISOGG 2011による。

I L41, M170, M258, P19_1, P19_2, P19_3, P19_4, P19_5, P38, P212, Page123, U179

I*

I1 L64, L75, L80, L81, L118, L121/S62, L123, L124/S64, L125/S65, L157.1, L186, L187, L840, M253, M307.2/P203.2, M450/S109, P30, P40, S63, S66, S107, S108, S110, S111 :北欧に多い。新石器時代ヨーロッパ中部に分布しており[11]、北欧へ至ったようである。

I2 L68/PF3781/S329, M438/P215/PF3853/S31 ヨーロッパ中南部に多い。


クロマニョン人

13,000年前のスイスクロマニョン人を遺伝子調査したところ、ハプログループI2a (Y染色体)に属すという結果が出た[12]

これによりハプログループIはクロマニョン人のハプロタイプであることが明らかとなった。
農耕と巨石文明の受容

ハプログループIはヨーロッパ先住系の狩猟採集民(クロマニョン人)だが、後からハプログループG2aによってもたらされた農耕巨石文明[13]を受容した。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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