ハナノキ
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この項目では、カエデ科ハナノキについて説明しています。シキミ科シキミの地方名については「シキミ」をご覧ください。

ハナノキ
雄花序
保全状況評価
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))

分類

:植物界 Plantae
:被子植物門 Magnoliophyta
:双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱:バラ亜綱 Rosidae
:ムクロジ目 Sapindales
:ムクロジ科 Sapindaceae
:カエデ属 Acer
:ハナノキ A. pycnanthum

学名
Acer pycnanthum K.Koch (1864)[1]
シノニム


Acer rubrum L. var. pycnanthum (K.Koch) Makino (1912)[2]

和名
ハナノキ(花の木)、ハナカエデ[1]
ハナノキの葉近縁種のアメリカハナノキ(A. rubrum)

ハナノキ(花之木[3]・花の木[4]学名: Acer pycnanthum)はムクロジ科[注 1]カエデ属落葉高木。日本固有種。カエデの仲間で、別名ハナカエデともいう[5]和名の由来は、早春の冬枯れの中、葉が展開する前に深紅の目立つ花が咲く様子から、「花をつける木」を意味する[3]。植栽されることもあるが、野生のものは愛知県周辺の山地などに分布が限られる。葉はふつう浅く3つに切れ込み、秋には赤色を中心に紅葉する。
分布と生育環境

日本の固有種で、野生のものは長野県南部・岐阜県南部・愛知県北東部の3県県境のおもに木曽川流域の山間湿地に自生し、長野県大町市の居谷里湿原に隔離分布する[6][7]。自生地は山間の川岸や湿原などの湿地[8]滋賀県の国の天然記念物に指定されているものは、自生地から移植されたものと考えられている[7]。まれに街路や公園などに植栽されている[4]。野生のもの以外では、植物園などにも植えられている[9]

自生地がごく限られていて国の天然記念物に指定されているものもあるほか[5]、愛知県の県木ともなっている。環境省のレッドリストでは絶滅危惧II類に選定されている[3]

近江国、美濃国、尾張国などではこれを栽培するものもあったが、自生種は飯沼慾斎「草木図説」、伊藤圭介「日本産物志」に、美濃、信濃国の山中にあることが記されているだけであった。久しく知られることなく、明治末年、岐阜県恵那郡坂本村(現・中津川市)に自生していることが発見され、その後県内で自生しているのを発見された。岐阜県中津川市坂下(椛の湖の北岸の湿地帯)岐阜県土岐市(白山神社 (土岐市泉中窯町))や滋賀県愛知郡湖東町(現・東近江市)南花沢のものが有名である。
特徴

落葉広葉樹高木[5]、樹高は30メートル (m) に達する。樹皮は灰白色で、若木は滑らかであるが、生長して成木になると縦に裂ける[9]。一年枝は無毛で、冬芽と共に紅色を帯びる[9]

花期は4月で[9]雌雄異株が展開する前に赤いを咲かせる[5]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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