ハカイダー
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この項目では、『人造人間キカイダー』とその派生作品に登場するハカイダーについて説明しています。映画作品については「人造人間ハカイダー」を、『サンダーマスク』に登場する魔獣については「サンダーマスク」をご覧ください。
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ハカイダー
石ノ森章太郎の漫画作品・東映特撮作品のキャラクター
初登場『人造人間キカイダー
作者石ノ森章太郎(原作)
雨宮慶太(『人造人間ハカイダー』監督・デザイン)
村枝賢一(『REBOOT』デザイン)
紺野直幸(アニメ版デザイン)
真山譲次(特撮版)
岸本祐二(『人造人間ハカイダー』)
飯塚昭三(特撮版)
松本大(『人造人間ハカイダー』)
鶴見辰吾(『REBOOT』)
小杉十郎太(アニメ版)
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ハカイダーは、『人造人間キカイダー』とその派生作品に登場するキャラクター(人造人間)である。

特撮版『人造人間キカイダー』および漫画版『人造人間キカイダー』でライバルキャラクターとして初登場。主人公キカイダーに匹敵する人気を獲得し[1]、単独でのスピンオフ作品が制作されるなどしている。
登場作品

漫画

人造人間キカイダー

キカイダー02


テレビシリーズ・映画

人造人間キカイダー

キカイダー01

人造人間ハカイダー

キカイダー REBOOT

仮面ライダー鎧武/ガイム


アニメ

人造人間キカイダー THE ANIMATION

キカイダー01 THE ANIMATION


ゲーム

人造人間ハカイダー ラストジャッジメント

スーパーヒーロー作戦

スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望

スーパー特撮大戦2001

特撮冒険活劇 スーパーヒーロー烈伝


小説

KIKAIDER00

人造人間キカイダー The Novel


トレーディングカードゲーム

スーパーヒーロー戦線 スクランブルデュエル

クロスギャザー


作品別の解説
漫画版『人造人間キカイダー』

キカイダーの破壊を使命とする人造人間。プロフェッサー・ギルから渡された設計図で光明寺博士が作成した。キカイダーの人間態の名前がジローであるのに対し、ハカイダーの人間態の名前はサブロウである。

頭部の光明寺博士の脳髄[2]はキカイダーに攻撃させないための人質であったが、キカイダーを倒す少し前から光明寺博士の脳の影響が見られるようになり、倒したキカイダーを持ち帰ってギル不在の間にそれを修理させることとなる。その行為から、光明寺博士の脳の影響が出ていることをギルに見抜かれてしまう。

キカイダーにより脳が光明寺博士の身体に戻されてハカイダーは機能を停止するが、ダーク基地を破壊された際に瀕死の重傷を負ったギルの脳がダークの幹部により移植されることとなる。

ギルハカイダーとなったハカイダーは、レッドハカイダー・シルバーハカイダー・ブルーハカイダーというそれぞれダークの幹部の脳を持つハカイダーたちを引き連れてキカイダーやキカイダー01と戦い、やがてハカイダー4体による合体でガッタイダーとなる。強大な力でキカイダーたちを苦しめるも弱点である脳を破壊され、4体の無事な部品を寄せ集めることでギルハカイダーだけが生き残る。

その後、ギルの設計したジャイアントデビルを作ろうとしているシャドウを倒すため、キカイダーやキカイダー01、キカイダー00と共闘するが、その裏でシャドウからの使者ミエコ(ビジンダー)の勧誘を受けるなど策をめぐらせており、ジャイアントデビルを完成させると世界征服に動き出す。

最後には服従回路(イエッサー)をキカイダーたちに取り付けて部下として使うつもりだったが、キカイダーの秘密兵器「破壊光線」(ブラスター)を脳に直撃させられて「死亡」している。

連載時には、石森による初期ラフデザインに基づく手足に縞のあるデザインであったが、単行本では修正された[3]

テレビシリーズと関連作品
『人造人間キカイダー』
人造人間ハカイダー
初登場は35話の次回予告。漫画版と同じく、キカイダーを破壊する為だけに創られた戦闘用サイボーグ。人間態はサブロー。ただし、光明寺博士の脳の影響を受けているという設定はなく、脳の血液交換が必要という設定が存在する。ギルの命令やダークロボットの作戦とは別に、自分の意思で行動する。ダークがキカイダー破壊の為に光明寺博士をマインドコントロールして造らせたダーク最強の人造人間。全身黒ずくめで、所々に黄色い稲妻の意匠が走っている。キカイダー対策として、頭部に光明寺博士の脳を移植、重要部品の1つとしている。この光明寺博士の脳はキカイダーを牽制するための人質にもなっているが、一定時間内に血液交換をしないと死んでしまい、戦闘力が激減するという弱点にもなっていた。劇中でも、あと一歩まで追い詰めておきながら、血液交換のために止むを得ず撤退する場面がある。良心回路と正反対の機能を持つ悪魔回路を内蔵しており、キカイダーを凌駕する戦闘力を誇る。そして単純に強いだけではなく、父を殺したと誤解したマサルを利用する狡猾な一面もある。キカイダーとの対戦では卑怯な手段を嫌い、光明寺ミツコとマサルを人質にしようとした破壊部隊のロボットであるヒトデムラサキの行動を妨害したり、「俺は敵に後ろを見せるのが嫌いな性分」と言い切る一面も持つ。前述の通りキカイダー破壊が存在理由であり、しかも「自分の手でキカイダーを破壊しなければならない」という強迫観念にまで達している。挿入歌「ハカイダーの歌」では「右手のガンに…」とあるが、劇中では左利きという設定になっている。これはサブロー役の真山譲次が左利きであったため現場で設定変更されたと言われる。キカイダー破壊に執念を燃やすが、やがてギルの命令に逆らうようになり(本人は特に逆らっている自覚はない)、ギルに疎まれる存在となる。存在理由であったキカイダー破壊がアカ地雷ガマによって行われ、42話で
ゲシュタルト崩壊を起こしてしまい、創造主である(彼はそう思っていた)ギルを殺そうとする。しかし、ダーク最強にして最後のアンドロイドである白骨ムササビに隙を突かれて倒されてしまった。最後は復活したジローに看取られて機能を停止、脳はミツ子の手によって光明寺博士の肉体へと戻される。次作『キカイダー01』にも登場するが、『01』での「ギルハカイダー」と本作のハカイダーは、全くの別人(別ロボット)とされている[4]
サブロー
38話から登場。ハカイダーの人間態。全身黒尽くめのライダースーツに身を包み、黄色いマフラーを着用している。頭にゴーグルを乗せているが、当初はサングラスを装着する予定だったのが、ヘルメットを被ってゴーグルを装着することになり、さらに最終的にゴーグルを乗せるということになった。口笛を吹きながら現れてジローの弟を名乗り、ジローを疑うマサルを利用してジローを追い詰める。彼がマサルに渡したデスホイッスルは、サブローを呼ぶための笛であるほか、あらゆる機械の機能を停止させる特殊光線を発射可能。

書籍によっては、ジローの弟と位置付けられている[5]

制作関連
ハカイダーのキャラクターは、渡邊亮徳専務(当時)の発案による[6]。主人公キカイダーがもともと悪の組織の脱走者であり、怪獣ロボットよりもさらに兇悪な追っ手をさし向け、キカイダーを窮地に追い込もうという渡邊の案を基に、原作者の石森と脚本家の長坂がアンチヒーローとして創作した[6]。東映プロデューサーの吉川進は、単純な悪役ではない美学を持ったハカイダーのキャラクター性は、長坂によるところが大きいと述べている[6]。そのキャラクター、デザインはヒーロー番組における後進の悪役ヒーローに大きな影響を与え、今なお高い人気を誇っており、40年以上経った今でも「ダークヒーローの頂点」と言われている[要出典]。ハカイダーのマスクはアップ用とアクション用がそれぞれ用意され、アップ用は眼と眼の間に小さい覗き穴があるだけだが、アクション用は目と口の間に四角い覗き窓が開けられ、視界を大きく採るための工夫がなされている。頭の透明フードはマスクにネジで留める仕様になっているが、立ち回りで固定部分がすぐに割れてしまうため、常時数個の予備を撮影現場に持ち込み、欠損するたびに交換していた。衣装はビニールレザーを使っており、指の黄色部分は着色した皮を巻いたものとなっている。専用の挿入歌として「ハカイダーの歌」「三郎のテーマ」の2曲が作られた。共に作曲は渡辺宙明、歌は水木一郎。「ハカイダーの歌」の前奏と間奏にはピッコロフルートが使われている。「三郎のテーマ」はマカロニウェスタン風に作られ、イントロの口笛はサブローの登場シーンにも使われた。声を担当した飯塚昭三は、ハカイダーに対し、自らが演じた悪役の中でも思い入れがあり、「当時自分がやったことのない二枚目で、戸惑いがあった」「他人の命を助けて自分から死ぬといった、(主役である)キカイダー同様の運命を感じた」と語っている。反面、『01』のギル・ハカイダーに対しては、「底の浅い奴」「急に四人衆になってしまった分、差別化のため荒っぽく演じた」「ギル・ハカイダーはあまり好きではない」と発言している[7]
『キカイダー01』
人造人間ハカイダー(ギルハカイダー)
ダーク滅亡から3年後、プロフェッサー・ギルの脳髄を移植して出現した
[8]。ダーク科学陣の最高科学者3人の脳髄を移植し製作されたレッド、ブルー、シルバーの3体のハカイダーを従え、ハカイダー部隊を結成する[8]。書籍などでは、ギル・ハカイダーや、ボスハカイダー、ブラックハカイダーなどと呼称されるが[9]、作中での呼称は一貫してハカイダーである。ハカイダー部隊を率いていた頃は、マントを着用し、ギルの笛を使用する場面もあった[注釈 1]。なお、前作『人造人間キカイダー』のLDの解説によれば、前作のハカイダーとは全くの別人(別ロボット)とのこと。前作に登場したハカイダーとの相違点として、サブローになることはなく[注釈 2]、変身能力を駆使して他の人間(男女問わず)に変身できる。顔のイナズマ模様の形状が異なり、胸部に四つの十字マークが加えられている。漫画版のようにギルとしての記憶や人格は持っていない。また、前作のクールでニヒルな性格とは異なり、傲岸で残忍な性格である。強力なライバルキャラとしての描写もなくなり、言動や行動も粗野なものとなる。世界征服とキカイダー兄弟の抹殺を目的とする。怪物ロボットブラックドラゴンへの変身能力を持ち、この時は通常時の10倍の能力を発揮する。さらには他3体のハカイダーと合体してガッタイダーとなった際は40倍の能力を発揮する。武器はハカイダーショットと破壊剣、鞭。周囲を暗雲に包むサタンダークネス[10]、目を光らせての催眠術、ギルの悪魔笛も使用可能。四人衆のコンビネーション技であるハカイダー四段攻撃では四段・コンドル縛りでとどめを刺す。第10話でブラストエンドにより01に倒され、ハカイダー部隊は全滅するが、自らはシャドウ組織により救出[注釈 3]され、以降、形式上シャドウの一員として行動するものの完全に服従はしなかった。第19話ではギルの亡霊を召喚。亡霊が持っていたエネルギー電池を使用して3倍にパワーアップし、新技としてアウトローキック、マグマアッパー、ギロチン落としの強化版ギロチンフック、大車輪投げに似たハカイダーシュートを身に付け、敵を拘束する新武器アイアンベルトを入手した。ギルの亡霊を呼んだ後はシャドウナイトも圧倒しキカイダー兄弟とも互角に渡り合っていた。第20話で01に敗れた後、ビッグシャドウの手によって首だけの状態から復元蘇生・洗脳され、以後はシャドウに忠誠を誓う。

1987年に勁文社から発行された『怪獣怪人ベスト600』では脳の持ち主に性格が左右されると書かれている[要ページ番号]。
前作では一定時間内に血液交換をしないと脳が死んでしまい戦闘力が激減するという弱点があったが、今シリーズではそのことについては触れられていない(他のハカイダーたちも同様)。また、ロボット独特の人間とは異なる(美醜の感覚が逆転した)美的感覚を持つなどの設定が登場したこともあった。シャドウ幹部になって以降は、市井の女性を次々と通り魔殺人的に殺害したり、石油ショックで不足していたトイレットペーパーを購入しようとしてパニック状態になったスーパーマーケットでトイレットペーパーを備蓄している倉庫を暴いたり、買い占めたミカンを倉庫に置いて混乱を引き起こし、笑ったり、果てはが苦手なワルダーを憂慮したビッグシャドウに命じられ、野犬の駆除をする羽目になったり(さすがの彼もこの時は不満を漏らしていた)…など一転してコミカルな描写が増えてしまう。第44話で自身を父の仇と狙う青年・峠英介と対決の末、マリの機転で英介に奪われたハカイダーショットに撃たれ敗れ去った。最終話ではビジンダーレザーを受けての破壊とロボット再生装置による復活を繰り返したが、最終的にキカイダー兄弟とビジンダーによるトリプルサークラインを受けて爆死した。ビッグシャドウに対しては敬語を使う場合とタメ口で話す場合が混在し、服従しつつも時折自尊心の高さをのぞかせていた。初期のスチール撮影会では胸の星印がなかった[11]

企画書では、サブローが自身の手でギルの脳を死体から移植したと記述されていた[12]

ブラックドラゴン
第7話に登場した、ハカイダーが変身した怪物ロボット。口から吐く高熱火炎の火炎ドラゴン[10]、暗雲サタンダークネス、暗雲内に潜むサタンサンダーメカから放つドラゴンサンダー、右腕の竜口から発射するドラゴン百連銃[10](キカイダーによって太陽光を取り戻した01には全く通じなかった)で01に挑戦。飛行能力も備える。
ハカイダー四人衆
ボス・シルバー・レッド・ブルーのハカイダー4体は総称して、「ハカイダー四人衆」と呼ばれた。四人衆が変身した各ロボットは01に倒された後、再びその姿に変身することはできなかった。劇中での明確な説明は無いが、ガッタイダーが倒され、以後合体不能となったのと同様の理由が推測される。また、『仮面ライダー』でショッカー等の大幹部が変身した怪人が倒された場合は変身前の大幹部も絶命していたのとは異なり、ハカイダー四人衆が変身した各ロボットおよびガッタイダーは01に倒された後元のハカイダーの姿へと戻りかなりのダメージを負ってはいたものの、各ハカイダーの絶命には至らなかった。

四人衆のアイデアは、脚本家の長坂秀佳が少ない予算を活用するためハカイダーのスーツの流用を提案したことによる[13]

シルバーハカイダー
ハカイダー部隊の大幹部。冷酷な性格で、命乞いをした相手を平気で殺す[8]。イチローに化けるなど、変身能力を持つ[8]。胸当てが銀白色で「S」のマークがある。武器は伸縮自在のシルバー電子棒[9]を使用[10]し、空中で鉄棒のように回転してからキックを繰り出す電子棒大車輪[10](別名・シルバー大車輪)を放つ。この武器を使用した結果、過ってサタンダークネスの暗雲を払ってしまったこともある。ハカイダー四段攻撃では三段・クジャク返しを受け持つ。


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