ハウルの動く城
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ハウルの動く城
Howl's Moving Castle

監督宮崎駿
脚本宮崎駿
原作ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
魔法使いハウルと火の悪魔
製作鈴木敏夫
出演者倍賞千恵子
木村拓哉
美輪明宏
我修院達也
神木隆之介
大泉洋
原田大二郎
加藤治子
音楽久石譲
主題歌倍賞千恵子「世界の約束
撮影奥井敦
編集瀬山武司
制作会社スタジオジブリ
製作会社「ハウルの動く城」製作委員会
配給 東宝
ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
公開 2004年11月20日
2005年6月10日
上映時間119分[注 1]
製作国 日本
言語日本語
英語
フランス語
製作費24億円
興行収入196億円[1]
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ポータル 映画
プロジェクト 映画
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『ハウルの動く城』(ハウルのうごくしろ)は、スタジオジブリ制作の日本の長編アニメーション映画。監督は宮崎駿

日比谷スカラ座[注 2]を筆頭に[注 3]東宝系で2004年11月20日に公開された。

イギリスの作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズファンタジー小説魔法使いハウルと火の悪魔』(原題:Howl's Moving Castle)を原作とし、呪いで老婆にされた少女ソフィーと魔法使いハウルの奇妙な共同生活が、宮崎監督により「戦火の恋」を柱として脚色され描かれている[2]

物語前半は比較的原作に準じているが、後半は原作には無かった戦争が付け加えられるなど全く違った展開になっている。原作者のジョーンズは「ハウルの性格を変えないように」とだけ注文をつけ、映画の感想を「とても素晴らしかった」「宮崎は私が執筆したときと同じ精神で映画を作った」と語っている[3]

スタジオジブリの宮崎駿監督の長編映画としては『魔女の宅急便』以来、15年振りとなる他者原作の作品となった[注 4]。また、ヒロイン役を演じた声優が主題歌の歌唱を兼任したのは『紅の豚』でヒロインの1人であるジーナ役を担当した加藤登紀子以来である。
あらすじ

帽子屋の少女・ソフィーは店に向かう途中に兵隊にからまれていた所を魔法使いのハウルに助けられる。しかしハウルも、彼をつけ狙う"荒地の魔女"に追われているところだった。その後ハウルと別れたソフィーはその夜、魔女の呪いで90歳の老婆に姿を変えられてしまう。帽子屋に居られなくなり、街を出たソフィーは旅の途中で荒地で不思議なカカシの"カブ"を助け、彼が連れてきたハウルの動く城に出会う。

城の暖炉には火の悪魔・カルシファーがいた。彼はハウルとの契約に縛られてこき使われており、自らの魔力で城を動かしていた。彼はソフィーに、ハウルとの契約の謎を解いて、自由にしてほしいと頼んでくる。その後、ソフィーは城の掃除婦になるとハウルに言って、そのまま城に住むことになる。

隣国との戦争が始まると、王に仕える魔法使いのマダム・サリマンがハウルに国への協力を求めてくる。サリマンはハウルの昔の師匠で、悪魔と取引をしたハウルが彼女の元を去ったことを嘆いていた。彼女はハウルが協力するならば悪魔と手を切る方法を教え、協力しないならば魔力を奪うという。悪魔と取引していた荒地の魔女も、サリマンに魔力を奪われてしまう。ハウルとともにサリマンと面会したソフィーはサリマンの前でハウルを弁護したが、サリマンは国に協力しないハウルを襲い、その後も彼を狙い続ける。ハウルはサリマンから隠れるため、それまで住んでいた城からソフィーの帽子屋へ魔法で引越しをする。魔力を奪われて普通の老婆に戻ってしまった荒地の魔女も家族に加わることになる。

しかし町は空襲を受け、ハウルはソフィーを守るためと言い、戦いに行ってしまう。ソフィーは、彼が戦うのは町に彼女達がいるからだと考え、帽子屋を出て荒地の城に戻り、それからハウルを助けに行こうとする。その時、荒地の魔女が、彼女が欲しがっていたハウルの心臓をカルシファーが持っていたことに気づく。彼女はカルシファーに手を触れて火達磨となり、ソフィーは思わず2人に水を掛けてしまう。するとカルシファーの魔力に支えられていた城は途端に崩壊し、ソフィーはその残骸と共に谷底へ落ちる。谷底でソフィーは、ドアの残骸の先が別の世界とつながっていることに気づき、その世界で子供時代のハウルを見つける。ハウルが流星を飲み込み、胸から火に包まれた心臓を取り出すのを見たソフィーは、彼に「きっと行くから未来で待ってて」と叫びながら元の世界に帰る。この時、いつの間にか彼女の姿は老婆から少女に戻っていた。

元の世界では、悪魔のような姿に変わり果てたハウルが、精気を失った顔で待っていた。ハウルが自分をずっと待ってくれていたのだと、ソフィーは気づく。ソフィーが荒地の魔女からハウルの心臓を受け取って彼の胸に戻すと、流星に戻ったカルシファーは自由になって飛び去り、ハウルも精気を取り戻す。カルシファーの魔力に支えられていた城の残骸が崩れ、乗っていたソフィー達は谷へ落ちそうになるが、一緒にいたカカシのカブが身を投げ出して防ぐ。ソフィーがカブに感謝のキスをすると、カブは人間の姿に変わる。彼の正体は呪いを掛けられていた隣国の王子で、国に戻って戦争を終らせるという。その様子を魔法で見ていたサリマンは、このバカげた戦争を終らせようとつぶやく。自由になったカルシファーも、みんなといたいと言って帰ってきた。新しくなった城でソフィーとハウルはキスをする。そしてハウルの動く城は、皆を乗せて青空を飛んでいくのだった。
キャッチコピー

「ふたりが暮らした。」(
糸井重里

「この城が動く。」

「生きる楽しさ。」

「愛する歓び。」

「ヒロインは、90歳の少女。」

「恋人は、弱虫の魔法使い。」

登場人物
ソフィー・ハッター(Sophie Hatter)
本作の主人公。3姉妹の長女。18歳。亡くなった父親が残したハニー(後述)の経営する“ハッター帽子屋”で、お針子として働いている。ハウルにより関わった荒地の魔女の呪いで90歳の老婆
[注 5]に変えられてしまった事から、呪いを解くヒントを求めて家出し、ハウルの城に掃除婦として居座るようになる。当初はそれなりに強気でありながらも、真面目でおしとやかであったが、ハウルの城での暮らしによって、ハウルに対して恋愛感情を抱くようになり、また自分に素直になったことで、後半ではかなり積極的で大胆な性格へと変わっていく。レティー(後述)と違って地味な容姿の自分に劣等感があり、やや卑屈[注 6]。老婆になってからは年相応に弱体化し、手足はしわくちゃ、歩けば足腰が痛むようにはなったが、唯一歯だけは丈夫なままである。序盤の元の姿や、王宮でサリマンに啖呵を切った一瞬は茶色掛かった黒髪だったが、呪われて以降はエンディングまでハウル曰く「星の光に染まっている」ような銀髪。就寝時にだけ元に戻ったり、感情の起伏によって体の年齢が変わっているが、本人は気付いていない模様。後ろで一纏めに三つ編みした髪をリボンで結んでいるが、元の姿時は腰までと長かった髪は、老婆時には大幅に短くなっている。終盤には三つ編みを魔法の対価として、ソフィーが自らカルシファーに与えてしまった事で髪型が変化した[注 7]。エンディングでは若い姿に戻り、老婆になった荒地の魔女からハウルの心臓を託され、彼らと共に暮らす選択をした。髪型セミロングになっているが、色のみ銀髪になっている。担当声優は日本語版のみ、元も老婆時も共に倍賞千恵子(当時63歳)が演じている。他の英語・フランス語・スペイン語の吹き替え版では、声優は別々に配役されている。原作では3人姉妹の長女である事で、西洋のおとぎ話の伝統である“成功するのは末娘であり、長女は運試しをしてもうまくいかない”という迷信に囚われ、末妹・マーサに拘っている。が、本作ではこの設定は目立って描かれてはいない。また、実は無自覚ながらも言霊の魔法[注 8]を扱える魔女であるという原作設定は鳴りを潜めている為、何故ソフィーがカルシファーを従え、ハウルを救えたのかについては本作ではあまり明確にされていない。
ハウル(Howl)
本作のもう一人の主人公。「美女の心臓を食べてしまう」と町で噂されている魔法使いの美青年。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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