ハウチワカエデ
福島県会津地方 2011年5月
分類
ハウチワカエデ(羽団扇楓[8]、学名: Acer japonicum)はムクロジ科[注 1]カエデ属の落葉小高木・落葉高木。同じ株に両性花と雄花が生ずる雄性同株[9]。別名、メイゲツカエデ[8]。カエデのなかまの中でも掌状の葉が特に大きく、葉柄が短いのが特徴である。 和名ハウチワカエデの名の由来は、カエデのなかまの中でも葉が特に大きく、これを天狗が持つ羽で出来た団扇(羽団扇)に例えたものである[10][8][11]。別名のメイゲツカエデ(名月楓)は、秋の名月の光で紅葉が映えて、落ちるのも見えるという意味が込められている[8][12]。 そのほか様々な別名があり、アカバナハウチワカエデ[1]、ネバリハウチワカエデ[1]、オオメイゲツ[1]、シナノハウチワカエデ[1]、ケハウチワカエデ[1]、コバコハウチワ[2]、モミジハウチワ[7]などとも呼ばれている。 学名は、Acer japonicum で、日本のモミジを代表する意味の名がつけられている[13]。英名は full moon maple(フルムーン・メープル)で、これは別名のメイゲツカエデ(名月楓)をそのまま訳したものと考えられている[13]。中国名では、羽扇槭(羽扇楓)とも書かれる[1]。 日本の北海道および本州(中部以北)[10]、四国に分布し[14]、日本国外では朝鮮半島に分布する[10]。山地の中腹から尾根にかけて生え[10]、低山帯から亜高山帯下部の山地の谷間などに広く自生する[11][9]。他のカエデ類とより寒冷に強く、標高の高いブナ帯に生育する[11]。日当たりのよい山の斜面に生えている[14]。 観賞のため人の手によって、園芸種が庭や公園などにも植えられている[10][15]。 落葉広葉樹の小高木から高木で、樹高は5 - 10メートル (m) [8][15]、高いもので15 mに達する[11][13]。樹皮は青灰色や灰白色、灰褐色で若木はなめらかである[8][11]、成木の樹皮は浅く裂ける[16]。今年枝は赤褐色または紅紫色で[10]、花時のみわずかに白色の長軟毛を散生させるが、後に落ち無毛で光沢がある[16]。
名称
分布と生育環境
特徴
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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