ハイビジョン試験放送
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ハイビジョン試験放送

基本情報
略称(愛称)ハイビジョン
運営(番組供給)事業者ハイビジョン推進協会
アナログ放送(BS、放送終了)
チャンネル番号BS-9ch
放送開始
1991年11月25日
放送終了2007年9月30日
特記事項:
アナログBS-9chは2000年12月1日よりNHKに周波数が割り当てられ、NHK衛星ハイビジョン放送に移行、2007年9月30日付けの放送(10月1日 1:00)終了をもって廃局となった。
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ハイビジョン試験放送(ハイビジョンしけんほうそう)およびハイビジョン実用化試験放送(ハイビジョンじつようかしけんほうそう)は、ハイビジョン放送の実用化を目的に放送されたテレビチャンネルである。周波数は社団法人ハイビジョン推進協会が割り当てを受け、日本放送協会および民放7社が実際の放送を行った(コールサインについては、「ハイビジョン試験放送」時代はハイビジョン推進協会に、「実用化試験」になってからは実際に放送を行う8つの放送事業者ごとに割り当てられた。詳しくは後述参照)。
概要

NHKが中心となって開発を進めて来た高品位テレビ「MUSEハイビジョン」の実用化へ向けて、1989年6月3日から1991年11月24日までNHK衛星第2テレビジョン(BS2)の14:00 - 15:00(大相撲開催中は17:00 - 18:00)と月曜未明の1:00(原則) - 5:00の時間帯に「実験放送」(正式には技術実験)として実施したのが始まりとされている(この時間は一般視聴者向けのBS2の放送は中断で、各地の上映会場向けの上映、あるいはNHK放送技術研究所での技術試験であった。日曜日深夜はデータ放送ファクシミリ放送を含めた技術テストであった)。

このハイビジョン伝送試験の初回の放送は「ニューヨーク発・秋のファッション ニューヨーク・摩天楼の1日」と題された、アメリカ合衆国ニューヨークからの衛星生中継の模様[1]であり、NHK放送センター見学者コース(後のNHKスタジオパーク)に関係者・視聴者ら200人近くの参加者を交えて開始式が行われたほか、目黒区ダイエー碑文谷店では、『青春家族』ヒロインの清水美沙を交えてのトークショーを交えて開始イベントが行われた[2]。この伝送実験では国内外で撮影された名所やファッションショーなどのイベント映像、国際花と緑の博覧会の会場で撮影された映像、さらに高校野球・大相撲本場所の開催期間中はその模様、さらに12月31日までの5?6日間は第35回(1984年)から前年分までの『NHK紅白歌合戦』のダイジェストが放送された。

1991年11月25日 13:00に、事実上世界初となるハイビジョン専門テレビ局「ハイビジョン試験放送」として開局した[3][4]。試験放送は3年間の計画で、周波数(BS-9ch)とコールサイン(JO2C-BS-TV)はハイビジョン推進協会に割り当てられ、曜日・時間に関係なくNHKと民放など各放送局やAVメーカーが製作した番組を放送した。

放送時間は、1日平均8時間でスタートし、分担時間はNHKが4時間、WOWOWが1時間30分、その他の民放各局が30分程度であったが、順次拡大された。

試験放送開始当初の1991年における番組表によると、放送コンテンツの内容はスポーツ中継が33%で最多で、自然や美術を題材にしたドキュメンタリーなどの文化・教養番組が27%、コンサートを中心とする音楽番組が20%、ドラマや舞台中継などの芸能番組が18%と続いた。試験放送はハードとソフトの両面で実用化に近づけるのが狙いであった[5]
実用化試験放送へ

1994年11月25日より、チャンネルの割り当ては従来と同じくハイビジョン推進協会であるが、「ハイビジョン実用化試験放送」としてNHKと在京民放5局+WOWOW+朝日放送の共同チャンネルだった。民放各局は曜日ごとに担当局が代わり、朝日放送は全国高等学校野球選手権大会の生中継のみ担当した(実用化試験終了後、選手権大会の中継はBS朝日に引き継がれた)。なお、実用化試験放送開始当時の民放各局におけるハイビジョンカメラの保有台数はテレビ朝日フジテレビが7台、TBSテレビが3台、日本テレビが2台、WOWOWと朝日放送が1台、テレビ東京は0台であった[6]。開始特番は荒川強啓酒井ゆきえが司会を務め、赤坂プリンスホテルより生中継。

当時NHKは、走査線数にちなんで、11月25日を“ハイビジョンの日”と称し、普及イベントなどを行った。

また、開始日が金曜日だったため、放送の割当で担当だったTBSから始まった。この実用化試験放送から民放ではコマーシャルを入れることができるようになり、この日世界初のハイビジョン放送によるコマーシャルが流された。流された番組は「TBS☆high 6 to 9」の枠で、パナソニックによる一社提供。内容はこの日のために作られた専用のコマーシャル、「ハイビジョンテレビ画王」で出演は津川雅彦だった。
BSデジタル放送開始とアナログハイビジョンのNHK単独放送への移行、そして終了

2000年12月1日から、ISDB方式でのBSデジタル放送が開始され、在京キー局も関連会社を通じて単独チャンネルでの放送を開始した。このため、MUSEによるアナログハイビジョン放送はNHKのハイビジョン放送のサイマル放送(コールサイン:JO24-BS-HDTV)のみとなった。


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