ノート:観光バス/編集案
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東都観光バス
相模営業所・KC-30号車

観光バス(かんこうバス)とは、「観光を主目的としたバスの運行形態」、あるいは「観光を主目的としたバスそのもの」のこと。貸切バスの中でも観光を主目的としたバスの総称。乗合バスによる定期観光バスもある[1]
日本の観光バス

観光バスとは、一般的に路線バス高速バスと違う車体の車輌を用い、日数・時間・距離などに応じて1台ごとに貸切料金を得る方式で顧客や主催者の依頼に応じた行程で運行するものをいう。ここでは、特記ない限り、貸切バス(道路運送法に規定される「一般貸切旅客自動車運送事業」の形態として運行されるバス)または特定バス(道路運送法に規定される「特定旅客自動車運送事業」の形態として運行されるバス)について記述する。



運用
乗務員

中型車以下の場合は運転士1名の場合や、夜行運転の場合は運転士2名だけの場合があるが、一般的に運転士1名と車掌(バスガイド)1名の構成で運行され、ガイドは車内サービス、観光案内を行い、後退誘導や車内清掃も行う。「バスガイド」という呼び名から案内者としての印象が強いが保安要員としての要素もあり、後退時の誘導などで運転士を補助している。貸し切りの場合、団体によっては運転士のみでガイドが乗務しない場合もある。運転士は必ず大型か中型(またはマイクロ限定条件つき)の二種運転免許を所持し、道路状況の判断や渋滞回避、大きな車体を観光地の駐車場へ入れ込むなど運転者として最高レベルの技能を要求される。但し、2000年の道路運送法改正以降は原則として車掌乗務が不要となっており、近年は観光目的の運行でも運転士1名のみで運行されるケースが増えはじめ、車体後部モニターカメラ、ワンマン運行支援システム、GPSと連動した自動ガイドシステムなどのサポート設備も次第に普及してきている。
貸切運行詳細は「貸切バス」を参照
定時運行

日本においては定期観光バスがあり、路線バスとして運行される。詳細は「定期観光バス」を参照
台湾の観光バス

台湾では台湾観光局が各地の旅行会社と提携する観光バスサービスの台湾観巴(Taiwan Tour Bus)が運営されている[2]。これらの観光バス(ガイド付)は事前予約制で台湾高速鉄道(台湾新幹線)や台湾鉄道の駅、空港、ホテルまでの送迎サービスがあり各観光地との間で半日または1日のコースが設定されている[2]

なお、台湾では鉄道主要駅等と観光地をつなぐ交通機関にシャトルバスの台湾好行があり、エリアごとに観光地を巡回する乗降自由のバスとなっている[2]
観光バスの車両

乗降口が前方の一箇所で、座席が進行方向を向いているものが多い。車椅子などを収容するために中間部や後部に別の出入り口やリフトを備えるものもある。非常口は出入口と反対側側面の後方(日本では右後方)についているものが多い。乗降口ドアは近年、自動ドアが一般的で、折戸は少なく、外側へせり出すスイングドアが多い。

高速走行や長距離走行を想定しているため、車両の足回りや座席は一般的な路線バスなどと比べてグレードが高く作られており、疲労がなるべく少なくなるようにされている。ただし、独立座席の夜行高速バスよりは狭い。

内装はかつて、豪華なシャンデリアやモケット生地などを多用して華やかに仕上げ、各事業者が趣向を凝らした内装を特注するといったこともあったが、近年は華やかさよりもコストや実用性が優先される傾向が強く、メーカー標準仕様の内装をそのまま採用する事業者も多くなった。とはいえ、伝統的な内装を重視する事業者や車両サービスに力を入れる事業者では、新規納入車両であっても豪華な内装に仕上げられていることがある。

車両の後部(あるいはすべての座席)をサロンとして座席を回転させ、向き合える空間にしてある「サロンカー」がある。飲み物などが置けるテーブルが設置されているものもあり、麻雀卓を設置し、走行中に麻雀ができるものもあった。畳敷きのものもあり、キャンピングカーのような車もある。なお日本では法規上、バスに寝台を設置することができないので、交代乗務員の仮眠室を除き寝台付きの営業用観光バスは存在しない。

一時期、大阪の中央交通がヨーロッパで採用されていたフランス製の二段ベッドにコンバート出来る座席を備えたネオプラン車を導入し、自社ツアーで運行したことがある。

主に大型車、中型車、小型車の3タイプで、それぞれにスタンダードデッカー、ハイデッカーがある。さらに大型車にはスーパーハイデッカーダブルデッカーもある。

大型車は、車体幅2.5mで全長11mから12m、40?60人乗り程度が多い。座席は最大で12列になるが、同じ車体で11?9列の座席を配置してシートピッチを広げ、足元をゆったりさせた車もある(定員40?50名程度)。補助席をなくし、座席が左右にスライドするものもある。また、高速バスに多い3列シートのものもある(定員28?36名程度)。車種は三菱ふそう・エアロエース日野・セレガいすゞ・ガーラ日産ディーゼル・スペースアロー等がある。

中型車は、初めから中型観光バスとして設計された車種のほか、大型車の全長を9mに短縮した仕様もある。前者は車体幅2.3m程度で全長9m、30人乗り程度が中心である。かつてはハイデッカーも製造され、車種は日野・メルファ三菱ふそう・エアロミディMKいすゞ・ガーラミオがあるが、快適性・居住性などの理由から導入は少なくなっている。そのためハイデッカーの製造はなくなり、2013年時点では日野・メルファといすゞ・ガーラミオの統合車種しか生産されていない。一方で大型車のショートタイプについては、近年ではこれを中型車として取り扱う事業者が多くなってきている。こちらは車体幅2.5mで全長9m、30人乗り程度が多い。車種は三菱ふそう・エアロエースショートタイプMM、日野・セレガHD-S(ハイデッカーショート)等がある。

小型車(マイクロバスともいう)は、初めからマイクロバスとして設計された車種のほか、中型車の全長を7mに短縮した仕様もある。前者は車体幅2.1m程度で全長7m。25人乗り程度が多い。主な車種は日野・リエッセがあるが、2011年で生産中止となった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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