ノーザンファーム天栄
[Wikipedia|▼Menu]
地図

ノーザンファーム天栄(ノーザンファームてんえい)は、福島県岩瀬郡天栄村に所在するノーザンファーム傘下のトレーニングセンター(外厩)である[1]
概要

滋賀県甲賀市ノーザンファームしがらきと並ぶ本州におけるノーザンファームの拠点である。美浦トレーニングセンター栗東トレーニングセンターに勝るとも劣らない設備を持ち、「第二のトレセン」[2]「最強の外厩」[3]とも称される。レース直前まで外厩での調整を続け、JRAの規定ギリギリであるレース1週前にトレーニングセンターに入厩する「10日競馬」と呼ばれる調整法も多用されている[2][注 1]

美浦トレーニングセンターからは自家用車で約2時間半、馬運車で3時間半から4時間ほどの距離にある。北海道からも、輸送熱が出づらい時間内に到着可能であり、利便性が高い立地条件を誇る。敷地全体が盆地のような地形で、坂路の向こう側には那須連峰が望める。厩舎内は馬が寂しがらないように、縦に貫く通路を挟んで馬房が並び、互いに顔が見える構造になっている。スロープを上った場所にある事務所からは、敷地全体を見渡すことができる[3]

主に美浦所属のノーザンファーム関係馬が利用するが、友道康夫厩舎など栗東所属でありながら外厩先としてノーザンファーム天栄を利用する例もある[4]

人材育成に力を入れており、2017年現在では総勢100人のスタッフが所属している[2]
歴史

前身は早田牧場を母体としていたシルクホースクラブの育成牧場「天栄ホースパーク」である。2002年に早田牧場が経営破綻すると、次第に同クラブとノーザンファームの結びつきが深まり、2011年に完全提携へと至った。同時に「天栄ホースパーク」も同ファームへ売却され、「ノーザンファーム天栄」へと名称が変更された[5]

2017年には坂路コースがリニューアルされ、高低差が従来の約28 mから約36 mに高められた[6][注 2]

2018年にはノーザンファーム天栄の利用馬が次々と大レースを制し[注 3]ノーザンファームの躍進を支えた。中でも、シンザン記念からの直行で桜花賞を制したアーモンドアイや、ラジオNIKKEI賞からの休み明けで菊花賞を制したフィエールマンなど、異例のローテーションでの活躍馬が目立ち、従来の常識を覆すほどの高度な調整力を証明した[7]
場長

木實谷雄太 (2015年〜)

設備

厩舎 15棟(286馬房)
[3]

屋外 900坂路コース

屋外 1200 m 周回コース

角馬場2面

屋根付きウォーキングマシーン・トレッドミル[3]

脚注
注釈^ 例えば、2016年NHKマイルカップを制したメジャーエンブレム、翌年の同レースを制したアエロリットは共に桜花賞後ノーザンファーム天栄で調整され、レースの11日前に帰厩している[2]
^ 美浦トレーニングセンターは18 m、栗東トレーニングセンターは32 m[6]
^ アーモンドアイ牝馬三冠ジャパンカップ)、ワグネリアン東京優駿)、レイデオロ天皇賞(秋))、フィエールマン菊花賞)、ステルヴィオマイルチャンピオンシップ)、アドマイヤマーズ朝日杯フューチュリティステークス)、ブラストワンピース有馬記念)が2018年のGIを制した。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:20 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef