ノーカントリー
No Country for Old Men
監督ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
脚本ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
原作コーマック・マッカーシー
『血と暴力の国
『ノーカントリー』(原題: No Country for Old Men)は、2007年製作のアメリカ映画。コーエン兄弟製作のスリラー映画。
アメリカとメキシコの国境地帯を舞台に、麻薬取引の大金を巡って凄惨な殺戮劇が繰り広げられる。 2005年に発表されたコーマック・マッカーシーの小説『ノー・カントリー
概要
第60回カンヌ国際映画祭、第32回トロント国際映画祭などで先行上映された後、2007年11月9日にアメリカの一部の映画館で限定公開された。同年11月21日に全米公開され、アメリカとカナダで約7400万ドル、それ以外の国で約8700万ドルの興行収入を挙げた[1]。コーエン兄弟制作映画としては、2003年に公開された『ディボース・ショウ』を上回るヒット作となった。
2007年度の第80回アカデミー賞で8部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、助演男優賞、脚色賞の計4冠を受賞。その他にも受賞多数(受賞した映画賞の一覧は下部に掲載)。日本でも2008年度のキネマ旬報外国語映画ベスト・テン第1位を獲得した。
日本では今作からパラマウントの作品は『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』までパラマウント・ジャパンの配給である。 1980年、殺し屋のシガー(ハビエル・バルデム)は、気分次第で平然と人を殺す殺人鬼だった。だが、投げたコインの裏表を当てた者は撃たない等の独特のルールを持っていた。ギャングから依頼を受けるシガー。麻薬取引の現場から200万ドルが消えたのだ。 200万ドルを持ち逃げしたのは、貧しい溶接工のモス(ジョシュ・ブローリン)だった。麻薬取引がこじれ、全員が撃ち合って死んだ現場に、たまたま遭遇したモスは、札束の詰まった鞄を見つけたのだ。だが、現場に車を残した為に、彼の身元はギャングにも警察にも知られてしまった。 妻を実家に帰し、200万ドルを持って一人で逃げるモス。金には発信機が仕込まれており、執拗に追って来るシガー。ベトナム帰還兵として反撃し、互いに負傷するモスとシガー。 麻薬取引のボスである大物ギャングは、シガーが金を追っていると知りながら、さらに賞金稼ぎのウェルズを雇った。負傷して入院したモスを簡単に見つけ出すウェルズ。だが、ウェルズはシガーに殺され、余計なウェルズを雇ったからと、ボスもシガーに殺された。 実家にいるモスの妻カーラと面会する保安官ベル(トミー・リー・ジョーンズ)。この異常な殺人鬼にモスは敵わないと知るカーラ。モスから連絡を受けたカーラは保安官に落ち合う場所を知らせたが、一足遅く、モスは殺されていた。 シガーは生前のモスに、金を持って来れば妻だけは殺さないと約束していた。だが、モスは自分も助かる算段をして殺された。約束違反なので、カーラを殺しに行くシガー。カーラが殺されるか否かは、投げたコインの裏表にかかっていた。 ※括弧内は日本語吹替
あらすじ
登場人物・キャスト
エド・トム・ベル保安官
演 - トミー・リー・ジョーンズ(菅生隆之)保安官。殺人現場から200万ドルを持ち去ったルウェリン・モスが殺し屋アントン・シガーに狙われていることを知り、2人の行方を追う。
アントン・シガー
演 - ハビエル・バルデム(谷昌樹)殺し屋。持ち去られた200万ドルを狙っている。独自のルールを持っている狂人。顔を見て生きている人間はいないという。
ルウェリン・モス
演 - ジョシュ・ブローリン(谷口節)元溶接工。ベトナム帰還兵。偶然見つけた200万ドルを持ち去ったことで、持ち主であるギャングやアントン・シガーに追われることになる。
カーソン・ウェルズ
演 - ウディ・ハレルソン(乃村健次)賞金稼ぎ。ベトナム帰還兵。アントン・シガーを知る数少ない男としてギャングのボスに雇われる。
カーラ・ジーン・モス
演 - ケリー・マクドナルド(小林沙苗)ルウェリン・モスの妻。気弱な性格。ルウェリンの指示でオデッサの実家へ避難する。
ウェンデル保安官助手
演 - ギャレット・ディラハント(加瀬康之)エド・トム・ベルの助手。
ロレッタ・ベル
演 - テス・ハーパー(小幡あけみ)エド・トム・ベルの妻。
エリス
演 - バリー・コービン(大塚周夫)エド・トム・ベルの叔父。元保安官。犯人に撃たれたことで足が不自由になっている。
ガソリンスタンド店主
演 - ジーン・ジョーンズアントン・シガーが訪れたガソリンスタンドの店主。彼の機嫌を損ねるが、コイントスに勝ったため見逃される。
ウェルズの雇い主
演 - スティーヴン・ルートギャングのボス。
スタッフ
監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
製作総指揮:ロバート・グラフ
製作:スコット・ルーディン、ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
脚本:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
音楽:カーター・バーウェル