ノルトリプチリン
IUPAC命名法による物質名
IUPAC名3-(10,11-dihydro-5H-dibenzo[a,d] cyclohepten-5-ylidene)- N-methyl-1-propanamine
臨床データ
胎児危険度分類
C
法的規制
? (Prescription only)
投与方法経口
薬物動態データ
生物学的利用能よく吸収される
代謝肝臓
半減期16、90時間
排泄腎臓
識別
CAS番号
⇒72-69-5
894-71-3(塩酸塩)
ATCコードN06AA10
ノルトリプチリン (nortriptyline) は、抗うつ薬として用いられる有機化合物の一種。第1世代の三環系抗うつ薬として知られ、うつ病、うつ状態などの治療に用いられる。脳内神経末端へのノルアドレナリン、セロトニンの再取り込みを阻害する。無臭で水に不溶。
塩酸塩が、商品名ノリトレンで大日本住友製薬から販売されている。 作用機序として、ノルアドレナリンの再取り込みを選択的に阻害し、シナプス間隙のノルアドレナリン量を増加させることにより、抗うつ作用を示すと考えられている。ラット脳シナプトゾームにおいては、ノルアドレナリン、セロトニン、ドパミンいずれの再取り込みも阻害するが、特にノルアドレナリンに対して強い阻害作用を示す (in vitro)。また、レセルピンによる体温下降作用に対し抑制作用を示す (マウス、腹腔内投与)[1]。 最高血中濃度到達時間 (Tmax) は 4.8±0.4 時間、半減期 (t1/2) は 26.7±8.5 時間。主な代謝産物は、10-hydroxynortriptyline (10-OH-NT)、desmethylnortriptyline (DNT)、10-hydroxydesmethylnortriptyline (10-OH-DNT)。代謝経路は、主に肝臓において10位の水酸化体、N位の脱メチル体に代謝され、一部は抱合を受ける。排泄経路は主として尿中で、投与量の約60%が排泄される。代謝酵素は、シトクロムP450分子種のCYP2D6 (ノルトリプチリンの10位の水酸化)[1]。 二重盲検比較試験および一般臨床試験における有効性についての評価症例数は508例であり、精神科領域におけるうつ病およびうつ状態疾患に対し、有効以上が52% (262/508)、やや有効以上が73% (372/508) であった[1]。 倦怠感、脱力感、集中力低下、眠気、頭痛、めまい [ヘルプ] 再取り込み阻害薬 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRIs)フルオキセチン フルボキサミン パロキセチン セルトラリン エスシタロプラム
目次
1 薬効薬理
2 薬物動態
3 臨床成績
4 副作用
5 脚注
薬効薬理
薬物動態
臨床成績
副作用
脚注
^ a b c ⇒「ノリトレン 添付文書」 大日本住友製薬(2011年1月6日閲覧)
表
話
編
歴
抗うつ薬 (N06A)
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 (SNRIs)デュロキセチン ミルナシプラン ベンラファキシン
ノルアドレナリン再取り込み阻害薬
ノルアドレナリン・ドパミン再取り込み阻害薬
受容体拮抗薬 / 再取り込み阻害薬
セロトニン2受容体拮抗・再取り込み阻害薬 (SARIs)トラゾドン
ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬 (NaSSAs)ミアンセリン ミルタザピン セチプチリン
ノルアドレナリン・ドパミン脱抑制薬 (NDDIs)アゴメラチン フリバンセリン
三環系抗うつ薬 と 四環系抗うつ薬 (TCAs/TeCAs)
三環系: アミトリプチリン クロミプラミン イミプラミン ノルトリプチリン アモキサピン 四環系: マプロチリン ミアンセリン ミルタザピン セチプチリン
アザピロン と 5-HT1A阻害薬
アリピプラゾール タンドスピロン
サプリメント
ω-3脂肪酸 S-アデノシルメチオニン
更新日時:2016年10月31日(月)18:25
取得日時:2019/08/05 04:16