ノストラダムスの大予言
CATASTROPHE 1999[1][2]
PROPHECIES OF NOSTRADAMUS[1][3]
THE LAST DAYS OF PLANET EARTH[4][1]
監督舛田利雄
脚本八住利雄
原作五島勉
製作
田中友幸
田中収
ナレーター
中江真司(冒頭)
岸田今日子
出演者
丹波哲郎
黒沢年男
由美かおる
司葉子
山村聡
音楽冨田勲
撮影
西垣六郎
『ノストラダムスの大予言』(ノストラダムスのだいよげん)は、1974年8月3日に公開された特撮映画。副題は『Catastrophe 1999』[注釈 2]、ポスターなどのビジュアルには付されているが、完成した実際の映画プリントに副題はない。製作は東宝映像と東宝映画、配給は東宝[3]。カラー、シネマスコープ(パナビジョン)[6][7]。『ルパン三世 念力珍作戦』と同時上映された[1][3]。1974年の邦画部門の興行収入第2位[11]。文部省(当時)の推薦映画でもあった。 前年の『日本沈没』の大ヒットを受けて東宝が製作したパニック映画の第2弾[出典 4][注釈 3]。1973年11月に発売されて大ベストセラーとなっていた五島勉の著書『ノストラダムスの大予言』を原作としているが[出典 5]、フィクション脚本による娯楽性の高い作品となっている。映画のプロットを練る際の科学考証の過程において、アドバイザーの1人であった農林省食品総合室長(当時)の西丸震哉の影響を色濃く受けた。西丸は五島との対談形式の著書『実説大予言』(祥伝社)を映画の公開直前に出版しているが、ここに表れた西丸の極度に悲観的な環境観や食糧観は、映画の基本的なモチーフと一致している[17][18]。 製作者側の「環境問題(環境破壊)への真剣な警告という側面を強く打ち出す」というメインテーマ[13]も、その描写の方法などからSF映画としての評価は芳しいものとはいえず、配給収入は、『日本沈没』の半分程度であった[9][注釈 4]。 環境学者である西山良玄は、企業や企業の肩を持つ警察の圧力に屈することなく公害の実態調査をする一方、代々西山家に伝わる『諸世紀』の研究をしていた。西山家の『諸世紀』は、良玄の先祖である幕末期の蘭学者玄学、第二次世界大戦末期の哲学者玄哲を非業の死に追い遣る原因となった不吉の書であったが、良玄もまた先祖たちと同様に国を憂える良心から、彼らと似たような生き様を歩んでいたのである。 そんなある日、娘・まり子の恋人の中川が帰国。まり子と中川の前で、父の西山良玄は「今の時代、先がどうなるかわからない。結婚しても子供は作るな」と残酷な忠告をした。数日後、夢の島で何らかの有害物が原因で巨大化したナメクジが大発生し火炎放射器で退治される。日本各地では奇形児が増加する一方で、亜鉛鉱山周辺では特定の能力が異常に発達した子供が現れる。中川の実家がある漁村が赤潮で全滅した夜、中川とまり子は互いに惹かれ、ついに船の上で結ばれる。 良玄は、人類の行き過ぎた開発が人類を滅亡させるとして、必要以上の生産を止めるよう提言するが、人々の興味は生活の向上や生産の増加に向いており、逆に「ヒューマニズムの崩壊」と批判される[注釈 5]始末。国際会議も、発展途上国の人口増加が環境破壊に拍車をかけていると主張する先進国と、先進国の資源浪費が環境破壊の原因だと反論する発展途上国が対立して紛糾する。そんな中、太平洋上の海面が凍りつき、エジプトで雪が降るなどの異常気象が発生。さらに、成層圏に滞留した放射能がニューギニアに降り注いだとの知らせが届き、国際合同調査隊が派遣されることになった。良玄の研究所からも2人の部下が派遣される。しかし合同調査隊は行方不明になり、良玄や中川らによる第2次合同調査隊が派遣された。
解説
あらすじ