ネリス川(リトアニア語)
ヴィリヤ川(ベラルーシ語)
Neris
В??л?я(Viliya)
ジュヴェリーナス橋
ネリス川(ネリスがわ、リトアニア語: Neris、 発音[ヘルプ/ファイル])またはヴィリヤ川(ベラルーシ語: В??л?я、ラテン文字転写: Viliya[注釈 1])は、ベラルーシ北部に発する国際河川である。西に進んでリトアニアの首都ヴィリニュスを通過、同国中南部カウナスでネマン川(ネムナス)との合流点に達すると、その主な支流として流れ込む。総延長は510 km。リトアニアで2番目に長い河川である。ゲディミナス城の足もとを流れる(リトアニア、ヴィリニュス)ネマン川にネリス川が合流する地点(カウナス)
ベラルーシ国内を276 km[1]流れた後、川はリトアニアを235 kmにわたって流れる。
この川はリトアニアの新旧の首都であるケルナヴェとヴィリニュスを結び、河畔にはリトアニア神話(英語版)に基づく埋葬地が見られる。そこから25 kmあたりはカルマジナイ(英語版)墳墓群が分布し、多くの神話時代の石碑を見下ろす神聖なオークが立つ。
二重の命名画面右下から中央左へ流れるネリス川。水源は隣国ラトビアのシュヴェントイ川(英語版)近辺にある。
リトアニア語では「ネリス」、スラブ語では「ヴィリヤ[注釈 2]」と呼ばれる。地名学でとらえると、首都ヴィリニュスにおいてさえ両言語のなごりが見つかる。例を挙げると、川沿いの町パネレイ(リトアニア語版)(Paneriai)やパネリシュケス(リトアニア語版)(Paneri?k?s)の地名はリトアニア語で「ネリス川沿い」を意味し、またヴィリニュス市内のネリス川沿いの地名ヴァラカンペイ(リトアニア語版)(Valakampiai)はリトアニア語で「ヴィリヤの角」を意味するとされる[2]。また、ネリス河畔のカウナスの一部はヴィリヤンポレ(英語版)(ヴィリヤ + ポリス = 「ヴィリヤ河畔のポリス」)と呼ばれる。
ネリスという名前はおそらく最古の名称で、ヴィリヤという名前は二次的な位置付け[3]と示唆される。この二重の命名の分岐点を調べると、スラブ語圏とバルト海地域の歴史的な境界地帯ではないかと考えられ、現象としてリトアニア語話者とバルト諸語話者は自分たちの民族語でそれぞれの川を源流から合流点まで呼んでいる。ネリス川の名前の由来はその支流の古名とされ、現在の名称をナラチ川(ベラルーシ語版)といい、水源は同名のナラチ湖(ベラルーシ語版)である。さらにヴィリヤ川は、合流点より上流でネリスと呼ばれた記録が一度もない点も証左となる。したがって古代バルト人は実際、ナラチ川をネリス川の上流と見なしたという説が出ている[4]。 川の名前の「ネリス」はリトアニア語: nerti「ネルティ」の同根語でバルト語派に由来し、一般に「潜る・下流へ泳ぐ」と「網をかける・かぎ針で編む」を意味する。おそらく初期にはもっと普通の意味、すなわち「流れ・流れる」を指し[3]、特に「渦巻く速い流れ」[5]という意味だった可能性が示唆される。 この名前を語源学でとらえると、バルト海地域の水名の級の1つとして先史時代から現代まで広まってきた。例:リトアニア語の「ナロティス」、ナラサ(川)、ナルティス(湖)(英語)
ネリス川の語源
起源はおそらくインド・ヨーロッパ祖語と考えられるものの、より遠隔な関連語は明らかではない。可能性は以下のように複数ある。 総流域は2万5100 km2、その内訳は1万920 km2がベラルーシを流れ(およそ79.4%)[1]、リトアニア内の流域面積は1万3849 km2である[8]。
ユリウス・ポコルニー説の第2の*ner- は「?の下[6]」を意味する。
Derksen 説の*nerH-のo変格 norH- (スラブ語継承の語彙)。
ギリシャの神ネレウスとの関係。「流れ」を意味する*snau-(乳を授ける)に由来するかもしれない[7]。
サンスクリット語説では「Neris」と水を意味する「Neer」/「Naar」との関係に言及する。[要出典]
流域